英語は受験において一番大切な科目だ。
文系、理系どちらでも入試科目として課されている大学は多く、なおかつほとんどの場合配点がでかい。
また、できる人は限りなく高得点を取ることができるので、一番差がつきやすい科目だ。
しかし、しっかり勉強しているのにも関わらずなかなか英語の成績があがらないという人は少なくない。
特にしっかり学校の勉強をコツコツしていて、定期テストでは点数がとれるのに模試になると一気に成績が下がってしまうというのはできない人のありがちなパターンだ。
そこで、今回は模試や受験での英語の成績を劇的にアップさせるための勉強法をご紹介する。
この方法を実践すれば誰でも英語は伸びてくる。
是非この記事を参考に今日から受験英語の勉強をはじめよう。
学校の授業だけでは受験英語は伸びない
日々全国の高校生から質問を受けるなかで、その高校生たちの高校の授業の様子を聞くことが多々ある。
残念なことに本当に受験に出てくる英語をしっかり読めるように生徒を授業のなかで訓練している学校は皆無だ。
なので、ほとんどの高校生は学校の授業の勉強だけでは受験英語は伸びないのだ。
学校の授業は高1のときに単語の小テストをやりつつ文法を解説していき、高2になってから本格的に長文読解にはいるというスタイルが多い。
文法の解説の授業がまともなところはちらほら見かけるが、単語の小テストや長文読解の授業は本当に受験に役に立たない。
まず単語の小テストだが、週に50個程度のペースで進めている学校が多い。
これはおそらく1年で単語帳を一周するくらいのペースだ。
しかし、こんなに遅いペースでやっていては一周終わって元に戻ってみても全く覚えていないということが起きる。
単語というのは1日、50〜100個ペースで短期間になんども繰り返していかないと覚えられないのである。
また、長文についても予習と称して一文一文和訳させてきて、授業で生徒を当てて先生が解説していくというスタイルがほとんどだ。
しかし、果たして限られた制限時間のなかで読んで理解して問題を解かなければならない入試問題で和訳を一文一文している時間があるだろうか?
そんなことをしていては模試や受験での英語で成績が伸びるわけがないのだ。
ほとんどの日本の高校の授業がこのような有様なので、はやいところ高校の授業は卒業して本格的に英語の受験勉強を始めよう。
単語と文法は命
まず、単語と文法は命だ。
これらをやらずして英語の成績が伸びるということはまずない。
理由は、簡単だ。
これらがわからないとそもそも英語読めるようにならないからだ。
よく、単語をいちいち調べたり、文法書で文法事項を調べながら長文の勉強をしている人がいる。
そのような勉強法ははっきりいって、効率が悪い。
一度自分の中に知識として定着してしまってから長文の勉強をしたほうが圧倒的に読みやすい。
さらに、いざ試験になってみると辞書や文法書をみながら解くことはできない。
必ず単語帳と文法をやってから長文に取り組むようにしよう。
以下にそれぞれの勉強法について解説していく。
単語は短期間に何回も繰り返す!
単語はまず短期間に何回も繰り返すことが大切だ。
よく1日10単語ずつのペースでやっている人がいるが、それだと1周するまでに時間がかかるうえ、1周したところではじめのほうの単語を忘れてしまっている可能性が高い。
なので目安として
- 高校1、2年生:1日50個
- 高校3年生:1日100個
くらいやっていこう。
最初は多いと思うかもしれないが、こちらのほうが早く確実に覚えることができる。
また、オススメの単語帳はシステム英単語である。
しかし、どの単語帳もはっきりいってそこまで大きな差はないので、もし3割以上進めてしまっている参考書があれば、その単語帳をやり続けるのがよい。
以下に詳しい単語の覚え方について解説した記事があるので合わせてみておこう。
文法はざっと知識を入れてから問題演習
文法は高校1年生の授業の内容が怪しい人は、優しめの講義本などを読んでしっかりと基礎知識を補充していこう!
オススメの講義本は「安河内の新英語はじめから丁寧に」だ。
通常英文法の参考書はわかりづらい説明が多い。
この本は初心者でも理解しやすく作ってあるので、一番最初に読むのにちょうど良いのだ。
ただ、この本は問題自体は少ない。
そこで、講義本だけでなく問題も解きたいという人は、学校で使っている「Break Through」のようなワークで十分だ。
もし、そのようなワークがない場合は「東進英文法レベル別問題集」がおすすめだ。
東進のレベル別問題集は4つの選択肢による空欄補充と、英文の並べ替えの2種類の問題でできている。
英文法の初心者は、空欄補充は解けるものがあると思うが、並び替えはなかなか初見で解くことは難しい。
なので最初から解こうとするのではなく、答えの文を覚えてしまおう。
また、空欄補充も並び替えも単に答えを覚えるだけでなくどういう文法事項がその文に使われているのかしっかり意識しながらやっていこう。
東進レベル別問題集のLv2が完璧になるくらいまでいくと、今度は「スクランブル」、「ネクストステージ」、「英文法ベスト400」などの網羅系の問題集にいこう。
これらは、入試問題で聞かれる文法問題を一冊に凝縮した問題集だ。
なので、「スクランブル」、「ネクストステージ」は1000問以上あり、「英文法語法ベスト400」は400問ある。
かなりボリュームが多くてで大変かもしれないが、これらを一冊仕上げてしまうと、入試の英文法の問題で困ることはなくなる。
「スクランブル」と「ネクストステージ」は問題数からもわかる通り、問題の難易度も簡単なものから難しいものまでカバーされている。
早慶や旧帝大レベル以上の大学を受ける人はこれらの問題集を完璧にしてしまおう。
逆に、MARCHレベル以下の大学を受ける人で英語が苦手な人は「英文法語法ベスト400」に取り組もう。
こちらの方が、問題数が少ない上、必要以上のレベルの問題に手を出さなくて済む。
以下の記事で英文法の参考書については詳しく解説されているのであわせてみておいてほしい。
英文法の勉強、どれを使えばいいの? 有名参考書8冊を徹底解説!
英語長文は英文解釈から
文法も英語もしっかりやっているのに初めて見る英文が読めない!
こんな悩みを持っている高校生は非常に多い。
これだと定期テストでは点数が取れても、模試や受験では全く歯が立たない。
ここが、高校の授業の限界である。
では、どうすればよいのだろうか?
その答えとは、英文解釈力をつけることである。
英文解釈力というのは、どこからどこまでが主語で、どこまでが関係詞でといった文一つ一つの文法的な構造を把握する力だ。
ここでは、模試や受験などで初めて見る長文を読んで理解するための英文解釈力をつける勉強法ついて解説していく。
一番おすすめはハイパートレーニング
英文解釈力を全く英語が読めない人がつけるのに一番おすすめな教材は安河内先生の「ハイパートレーニングLv.1」という教材だ。
この教材は全部で12個の見開き1.5ページ程度の短い長文が載っている。
ハイパートレーニングの一番の魅力は解答解説だ。
解説では、徹底精読という部分で長文の一つ一つの文の文法的構造が丁寧に解説されている。
この徹底精読を使ってひたすら音読していくことによって、初見で見た文章でも文法的構造がわかるようになる、つまり英文解釈力がついてくるのだ。
このハイパートレーニングについては以下の記事で詳しく解説されているので合わせて見ておいて欲しい。
ハイパートレーニングがあまりにも難しすぎる人へ
通常ハイパートレーニングの徹底精読で音読をコツコツやっていれば英文解釈力がついてくる。
しかし、ごくまれにハイパートレーニングが難しく感じてしまう人がいる。
そのような人たちは、緑ポレポレこと「英文読解入門基本はここだ!」をやるとよい。
これは、長文でよく出題される文法的構造が複雑な構文を集めたものだ。
ハイパートレーニングに手を出してしまってつまずいた人はこの「英文読解入門基本はここだ!」をやってみよう。
あとは文章の難易度をあげていく
ハイパートレーニングの音読に慣れてきたら、あとはひたすら読む文章の難易度を上げていくだけだ。
また、早慶・旧帝大以上を目指す人は取り組んでいく長文のレベルをあげていく過程でどうしてもつまずいてしまう人がいる。
それには以下の理由がある。
- 単語のレベルがやたらと高くなった
- 文の文法的構造がより一層複雑化した。
単語については、速読英単語の上級編をやればよい。
速読英単語は長文が読めない人にはあまりおすすめはできないが上級編に手を出せるレベルになると普通の長文は読めてしまうので、長文を読みながら難しい単語の補強ができる。
特に早慶は単語が難しい(単語のレベルだけでいうと東大よりも専門的な単語が多い)ので速読英単語の上級編はかなりおすすめである。
また、文法的構造が複雑化して読めなくなった場合は「ポレポレ」という参考書をやろう。
これは、「英文読解入門基本はここだ!」の難しいバージョンである。
ポレポレに関しては以下の記事を参考にしてみよう。
長文弱者必見!ポレポレ英文読解で偏差値を10爆上げする勉強法
また、英語長文の総合的な勉強法については以下の記事に詳しく書かれているのであわせて読んでおいて欲しい。
リスニング
リスニングも得意不得意が別れる分野の一つだ。
しかし、間違いなく言えることは長文が苦手な人や、英文法、単語をきちんとやっていない人でリスニングが得意というのは帰国子女以外でみたことがない。
リスニングの勉強を始める前に上記で述べたような勉強をしっかりやってから取り組もう。
それでは、模試や受験などで得点できるようになるためのリスニングの勉強法について解説していく。
センター試験だけしかリスニングを使わない場合
センター試験だけしかリスニングを使わない人の場合はリスニングの特別な対策は必要がない。
実は、長文の音読の時に合わせてCDを聞くだけでセンターリスニング程度であればできるようになってしまう。
なので、長文の復習で音読をする際に合わせてCDを聞いたり一緒に音読しておこう。
この時に注意して欲しいのが、聞こえてくる英文の意味を考えずただCDを流しているだけにならないことだ。
これだと意味がないのでCDからながれてくる英文の意味をしっかり考えながら聞くようにしよう。
あとは慣れるまで過去問をしっかりといておけばセンターリスニングについては十分である。
二次試験でもリスニングを使う場合
二次試験でもリスニングが必要になってくるところは東大と一部の外大だけだ。
しかしこれらのリスニングはたいていセンター試験よりもかなり難易度が高い。
なのでセンター試験のリスニング対策以外に別の対策が必要である。
これらの大学を受ける人におすすめなのが「キムタツリスニング」だ。
「キムタツリスニング」はもともと東大リスニング対策のためにつくられた問題集だ。
なので特に東大を受ける人は必ず取り組んでおこう。
受験英語で使うリスニングについては以下の記事にさらに詳しく書かれているので合わせて見ておいて欲しい。
キムタツリスニングを使った東大英語の第三問で満点を取る勉強法
英作文
英作文も得意不得意が別れる科目ではある。
しかしリスニング同様英文法、英単語、長文の勉強をやらずに得意な人はいない。
まずはこの3つの勉強をしっかりやったうえで取り組んでいこう。
それでは、英作文の勉強法について詳しく解説していく。
英作文はまずは構文暗記!ドラゴンイングリッシュ
英作文はまずはとりあえず構文を暗記することが重要だ。
英作文の手っ取り早い伸ばし方は自分でかける構文の数を増やしてそれらを少し変化させて使っていくことだ。
そのためにもまずは構文のストック数を増やさなければならない。
そのために必要なのがドラゴンイングリッシュだ。
ドラゴンイングリッシュの説明は以下の記事に詳しく書かれているので合わせて見ておこう。
英作文のおすすめ参考書!ドラゴンイングリッシュで英作文の得点を爆上げする3ステップ
構文を覚えたら問題演習
構文をドラゴンイングリッシュでしっかりと覚えたらあとは問題演習だ。
自分の大学の過去問にてを出す前にまずは「キムタツライティング&グラマー」をやってほしい。
キムタツライティングで十分演習を積んだ後は過去問をひたすら解いていこう。
また、英作文はプロの腕の添削がどうしても必要不可欠だ。
問題集を解いたら学校の先生などを捕まえて必ず添削してもらうようにしよう。
そして、受けた添削指導を必ず次の演習に活かすようにしよう。
英作文についても以下の記事に詳しく書かれているのでさらに知りたい方は以下の記事も読んでおこう。
まとめ
以上が、模試や受験で成績を伸ばすための英語の勉強法だ。
ここまで読んでもらえばわかる通り、学校の授業だけではどうしても模試や受験は太刀打ちできない。
しかし、少なくとも長文の勉強までしっかり行えば模試の成績はかなり上がってくる。
これを読んだ高校生は早く高校の英語の授業から卒業して、今すぐに実践してみよう。
また、英語の詳しい勉強法について質問があれば、以下のLINEから問い合わせてほしい。
現役東大生の講師陣が責任を持ってお答えする。