東大英語では、他の大学の問題に見られないような様々な問題が登場する。

そのうちの一つが、この1(B)に毎年出題されている、空欄補充・並び替え問題だ。

この問題は、文法的な知識を使うのではなく、文脈、内容に当てはまるように文を当てはめないとけない。

また、文がかなり長いのにも関わらず、解答時間が15~20分程度とかなり短い

それでは、2021年度の問題はどのようなものだったのだろうか?

この記事では、2021年度東大英語1(B)空欄補充・並び替え問題を解き方から徹底解説していく。

この記事を見て、是非、東大英語の対策に役立てよう。

空欄補充・並び替え問題の解き方

まず、2021年度の空欄補充・並び替え問題の解説を行う前に、空欄補充・並び替え問題の解き方を解説していく。

多くの人がやりがちな間違った解き方が、解答の選択肢の比較だ。

多くの人が、解答の選択肢を比較しながら解いている。

しかし、ほぼすべての過去問が、根拠をしっかりと探していけば解答の比較なしに解くことができる

つまり、正解の選択肢は、他の選択肢とは天と地ほどの差があるということだ。

ただ、解答の根拠をしっかりと持っていないと、その差はわからないので、まずは解答の選択肢の比較をやめるということが重要である。

選択肢の比較をやめて、しっかりと空欄の段落の論理構造を分析しよう。

その構造から、空欄に入る内容をある程度予測することが必要だ。

十分構造を分析して、空欄に入る内容を予測した後で、選択肢を見ることが重要なのだ

その予想と一番合致する選択肢を選べば正解になる。

このように、しっかりと論理構造を分析して、予測を立てて選択肢を見れば、他の選択肢と天と地ほどの差があるということがわかるはずだ。

1(B)が苦手な人は大概と空欄の段落やその近辺の論理構造をろくに分析もせずに、選択肢ばかりを比較している。

選択肢の比較に走らずに、十分論理構造してから選択肢をみるようにしよう。

2021年度東大英語1(B)空欄補充・並び替え問題の解説

解き方を解説したところで、次に実際2021年度の東大英語1(B)の問題を解説していく。

2021年度の問題の解説を見ながら、先程述べた論理構造の分析がどのようなものなのかというのを理解する参考にしてほしい。

第2段落(1)

まずは、第2段落の(1)について解説していく。

この文章の導入として、第1段落では、A.I. の普及によって、芸術家の仕事が失われるかどうかという話題を提示している。

これを踏まえて、第2段落では、A.I. の代わりに、カメラが普及したときの事例を分析している。

まず、(1)の空欄の前の文では、

In the 19th century, with the invention of modern photography, cameras introduced both challenges and benefits.

とある。

なので、(1)には、challengesもしくはbenefitsの具体的な内容が来ることが推測される。

いわゆる抽象から具体の論理構造である。

また、(1)のあとでは、

Some felt this posed a thread to their jobs.

このthisが指す内容が、challengesの具体的な内容だと考えると、やはり(1)にはchallenges もしくは、benefitsの具体的な内容が来るのだろうと予想できる。

選択肢を見ると、

g) while some artists embraced the technology, others saw them as alien devices that required expertise to operate

というものがある。

こちらは、whileからカンマまでがbenefitsの内容で、カンマ以降がchallengesの内容になる。

このカンマ以降の主節が次の文のthisの指す内容だと考えると、矛盾ないきれいな文章になる。

他の選択肢には、challenges や benefits の具体的な内容が書かれているものはないので、g)以外答えとして適当なものは存在しない。

なので、答えはg)である。

第4段落(2)

次に第4段落の(2)の解説をする。

まず、第3段落では、実際にカメラは芸術家に作品制作をする上での道具として受け入れられ、新しい芸術の形が生まれたと、良い結果になったことが書かれている。

つまり、カメラは芸術家の職を奪うことは全く無かったのだ

その上で、第4段落を分析していく。

Art matters because as humans, we all have the ability to be creative.

その後(2)があり、カメラがどのように芸術の作品の表現を豊かにしていったのか具体的な内容が書かれている。

つまり、(2)の前は、「芸術は重要だ。」と芸術についての一般論が書かれている。

そして(2)の後ろには、カメラの事例に絞って具体的な内容が書かれている。

ここで、(2)の前と後ろのどちらで、具体論に変わるのかというのが問題を解くうえで重要だ。

前で変わる、つまり(2)から具体論が始まるとすると、一般論の内容が「芸術は重要だ。」だけでは意味がわからない

(2)は一般論でその後ろから具体論に変わると考えると、具体論を一般化した内容が(2)になる。

なので、(2)の後ろの具体論を一般化した内容がないか選択肢を見ると、以下の選択肢がそれにピッタリと当てはまる。

h) with time, the art we create evolves, and technology plays a crucial role in that process

なので、(2)の解答はh)である。

第6段落(3)

次に第6段落の(3)の解答を解説していく。

この問題は一番簡単に答えが決まる

第5段落では、カメラの話から、もとのA. I. の話に戻そうという内容が述べられている。

なので、これ以降カメラの話は一切出てこないということをしっかりと踏まえておきたい。

また、(3)の後ろには、いきなりThis questionときているので、(3)は疑問でないといけない

すると、選択肢の中で、疑問が含まれているものは以下の2つの選択肢に絞られる。

c) it’s only natural to ask what the future of art in such an A.I.-dominated society will be

f) the problem is whether art will overcome the limit of  photography

このうち、photography、つまりカメラの話はもうすでに第5段落で終わっているため、答えはc)になる。

ちなみに、内容面も、A.I. だらけの世界で芸術がどうなるのかという疑問を、this questionに代入しても文脈的に何ら問題ない。

このように考えれば、解答がc)になるということはかなり明確にわかるはずだ。

第10段落(4)

次に、第10段落の(4)の空欄補充の問題について解説していく。

第6段落の(3)の後ろから、この第10段落に至るまでは、A. I. がどのように芸術に対してアプローチしてきたか、どのようなことが芸術に対してできるのかについて述べられている。

それは、(4)の前後でも同じである

第9段落では、異なる時代間の作品の潜在的な影響について語られている。

また、(4)の次の文では、A. I. が作曲をすることができるということも述べられている。

なので、(4)もA. I. が芸術に対してできるアプローチがくるのだと予測するのが普通である。

また、その確実なヒントは(4)の直後の以下の文である。

– nearly entirely on their own – that viewers are unable to distinguish from works made by human artists.

なので、(4)には、「A. I. がなにかを作ることができて、それが人間が作ったものと区別がつかない」という内容が来るということを予測するのは容易なことである。

選択肢を見ると以下のものがそれに当てはまる。

a) beyond digesting information, machines have also been able to create novel images

なので、答えはa)になる。

第13段落(イ)空欄並べ替え問題

第13段落の(イ)の並び替え問題は空欄の中身に並べ替えをして作った英文を当てはめる問題だ。

この問題は、選択肢の問題よりもかなり難しい

内容を予測できたとしても、正しい順番が試験時間中に思いつくのは至難の業になる。

なので、この問題はできたらめっけ物くらいに思っておくと良い。

早速解説に入ってく。

まず、第11段落では、A.I. 自身が想像の源になるので、道具としでではなく、パートナーとして付き合っていくことになると説明されている。

そして、第12段落で、A.I. は人間なしで、芸術家自身になることができるのかという問題提起がなされている。

これを最後にすぐに否定している。

なので、この否定の内容が第13段落にくるのだ。

これを踏まえると、(イ)にはA.I. 人間が関与しない状態で、どのようなことができるのかという内容がくるという予想ができる。

そして、その直後にあるスクリーン上のピクセルや五線譜上の音符を操作するとあり、これの一般化された内容が(イ)にくるのだ

そこで、並び替えの単語を見ると以下のようになっている。

do    form     little     more     play     than     with

まず、(イ)の前にはcanが来ているので、動詞がくるというのがわかる。

なので、playかdoがくる。

また、little more thanはセットで使うだろうという予測が立つだろう。

なので、今の所、”play little more than …”か”do little more than ….”になる。

前者はこれ以上意味のある文を作ることはできないのだが、”do little more than play with form”とすれば、「型を用いて操作する程度のことしかできない。」という意味になり、その直後の一般化された内容にしっかりなる。

なので “do little more than play with form”が答えとなる。

第14段落(5)

いよいよ、最後の問題になる。

今のところ、A.I. は芸術家の仕事をなくすなどの悪い面はなく、芸術に良い影響を与えるという方向の議論が進んでいるのは、ここまで文章を読めばわかるだろう。

さらに、(5)の前後にはまた同様な内容が書かれている。

特に、最後に

The future of art looks promising.

とあるので、やはりA.I. は芸術に良い影響を与えるという結論になる。

この内容を踏まえて選択肢を見ると、ピッタリ当てはまるものがある。

d) smart machines can only, not hurt, human creativity

なので、このd)というのが答えになるのだ。

まとめ

以上、2021年度東大英語1(B)空欄補充・並び替え問題を解き方を徹底解説した。

このように、しっかりと空欄の前後の論理構造や指示語などを分析すると、どの選択肢が適切なのかというのがすぐにわかる。

なので、十分分析を行えば、選択肢の比較などせずしてすぐに正しい解答にたどり着くのだ

また、並べ替え問題に関しては、ある程度予測は立つが、正しい語順にたどり着くには、少々発想が必要である。

この問題に関しては、取れたらラッキーくらいの気持ちで挑むのがよいだろう