大学受験の英語ではまず、英文法を正しく理解しているかどうかが問われる。
どこの大学の問題であっても英文法は得点を稼ぐ際に鍵になるのだ。
特に難関大学を受けるのであれば、周囲のライバルたちは英文法を一通り完璧に理解していると言っても過言ではない。
しかし、大学受験レベルの英文法は、量が多く、さらにルールがも細かく決まっているため、全部マスターすることが難しい。
世の中には英文法の解説書や参考書が山ほど存在するが、その中でも分かりやすく、そして暗記しやすい参考書の定番がある。
それが、この記事で取り上げる桐原書店「総合英語 Forest」だ。
高校では指定教科書になっていることも多いが、実は本当に効果的なForestの使い方はあまり知られていない。
この記事を読んで、Forestを効果的に使い、英文法を完璧にマスターしよう。
受験英語の定番参考書Forestとは
Forestは高校で習う英語文法を網羅した参考書だ。
目次だけながめても、その網羅性の高さは疑いようがないだろう。
- 文の種類
- 動詞と文型
- 動詞と時制
- 完了形
- 助動詞
- 態
- 不定詞
- 動名詞
- 分詞
- 比較
- 関係詞
- 仮定法
- 疑問詞と疑問文
- 否定
- 話法
- 名詞構文・無生物主語
- 強調・倒置・挿入・省略・同格
- 名詞
- 冠詞
- 代名詞
- 形容詞
そしてそれぞれの章が構成として、「Part 1 これが基本」→「Part 2 理解する」→「Part 3 深く知る」の3つに分かれているのがこの参考書の特徴である。
例えば、仮定法について勉強したいときは、12章を開くと、まず「Part 1 これが基本」という仮定法の本質的な意味の解説がなされているのだ。
この三段階の構成になっていることで、それぞれの文法事項を「「本質の理解」→「基礎力の構築」→「詳細な文法知識の獲得」」の順で習得することができ、非常に覚えやすい。
Forestを使うのに向いている人
網羅的で分かりやすい参考書のため、対象学年としては中学修了~社会人まで幅広く使うことが出来る。
特に、英文法の基礎固めが足りないと思う人向きだ。
中学英文法を理解していれば、誰でも使うことができるが、難関大を目指すのであれば、特に、高2年まではこの教材を使って英文法を固めたい。
Forestの効率的な使い方
それでは、Forestをどのように使えば英文法を簡単にマスターできるようになるかを説明する。
ここでは高校生を想定して、以下の二つの場合に分ける。
1つ目が、Forestを学校の授業の進度に合わせて使う場合。
そして2つ目が、独学で英文法を学ぶ場合だ。
Forestを学校の授業の進度に合わせて使う場合
まずは、Forestを学校の授業の進度に合わせて使う場合のForestの使い方を説明をする。
基本的には、学校で習った文法項目に沿って、予習、復習に使おう。
予習では、「Part 1 これが基本」を読むだけで十分だ。
しかし、範囲が少ない分、じっくりと読み、何が理解できて何が分からないかを明確にしよう。
授業の復習では、「Part 2 理解する」、「Part 3 深く知る」を重点的に読み込もう。
例文は確実に覚えて、知識を深めると共に、実践的に使えるレベルまで実力をあげよう。
独学で英文法を学ぶ場合
次に、独学で自分のペースで勉強する場合のForestの使い方を説明する。
この場合は、Forestを少なくとも3周することを見越して勉強を開始しよう。
1周目では、「Part 1 これが基本」だけを全部の章読み通すことを目標にする。
あまり深く読み込まず、覚えるべき英文法の全容をつかむことを第一として通読しよう。
ゆとりがあれば、「Part 1 これが基本」意外にも目を通したい。
2周目では、もう一度初めから、丁寧に全文を読み込もう。
そこで分からない項目には△や×を書いてマークしよう。
3周目では、2周目で理解できなかった項目を重点的に読み込もう。
一冊の参考書を3周することで、初めからじっくりと1周するのに比べて知識の定着度が高く、モチベーションの維持がしやすいのだ。
Forest を使うメリット
Forestを使う一番のメリットは、関連問題集の多さである。
Forestに準拠した問題集が多数出版されているので、Forestを使って覚えたことが、スムーズにアウトプットできるのだ。
関連問題集の多さ「Forest Grammar」シリーズ
関連問題集は以下に挙げる15冊発行されている。
- 総合英語 Forest[7th edition]解いてトレーニング
- 総合英語 Forest[7th edition]音でトレーニング
- Forest Framework English Grammar in 23 Lessons[7th edition]
- Forest Framework English Grammar More Drills[7th edition]
- Forest Benchmark English Grammar in 25 Lessons for 7th edition
- Forest Benchmark English Grammar More Drills for 7th edition
- Forest Overview English Grammar in 30 Lessons for 7th edition
- Forest Overview English Grammar Training Book for 7th edition
- Forest Extensive English Grammar in 47 Lessons[7th edition]
- Forest Extensive English Grammar Training Book
- Forest Master Drills for 7th Edition[標準編]
- Forest Master Drills for 7th Edition[実戦編]
- Forest First Access 高校英語入門 for 7th Edition
このうち、一般販売されている
- 総合英語 Forest[7th edition]解いてトレーニング
- 総合英語 Forest[7th edition]音でトレーニング
についてここで紹介する。
『総合英語 Forest解いてトレーニング』の使い方
『総合英語 Forest解いてトレーニング』は、『総合英語 Forest』に準拠した問題集である。
まずは、『総合英語 Forest』の解説を読み、文法事項についての知識を身につけよう。
おすすめの使い方は、1つの章の解説を読み、それに対応する章の「解いてトレーニング」の問題を解くと言う使い方だ。
そこで大事なのは、「解いてトレーニング」のテキスト自体に答えを書き込まないということである。
自分でノートを用意し、そこに解答を書き込み、丸付けをする。
そして、間違っていた問題や、迷いながら答えた問題があれば、テキストにチェックをつける。
このような使い方をすることによって、そのテキストを2周する際には、自分が何を間違えたのか、何がまだ理解できていなかったのか、が瞬時に分かるようになる。
最後に必要なのは、量である。
最低でも「解いてトレーニング」を3周しよう。
そうすることで、それぞれの文法項目を確実に理解し、自分の弱点を克服することができるのだ。
「解いてトレーニング」は見開きにすると、左のページに問題が並び、右ページには解答と同じ文法事項の解説が並ぶレイアウトで勉強がしやすい。
さらに、基礎・応用・発展の3つのレベルで構成されているので、初級者がこの一冊で大きく力を伸ばすことが可能である。
『総合英語 Forest音でトレーニング』の使い方
『総合英語 Forest音でトレーニング』は、『総合英語 Forest』に準拠した問題集である。
まずは、「解いてトレーニング」と同様に、『総合英語 Forest』の解説を読み、文法事項についての知識を身につけよう。
ここでもまた、おすすめの使い方は、1つの章の解説を読み、それに対応する章の「音でトレーニング」の問題を解くと言う使い方だ。
しかし、「音でトレーニング」では、「解いてトレーニング」と同様の方法で問題を解いていくこと以上に大切なことがある。
それは、ターゲット例文を丸暗記することだ。
付属の「暗唱文例集」に書いてある例文を全て覚えることがこの「音でトレーニング」の目的なのだ。
このことを念頭に、音声CDを利用して、正しい発音の確認、シャドーイングを行おう。
一通りそれらが終わったら、付属の「ディクテーション・シート」を利用して、ディクテーションをしよう。
そこで、間違った例文はテキストにチェックをつける。
Theやa, anがちゃんと落ちていないか、スペルが間違っていないかなども厳しくチェックしよう。
最後に必要なのは、量である。
最低でも「音でトレーニング」を3周しよう。
そうすることで、ターゲット例文を暗記することができ、英文法を体に染み込ませることができるのだ。
まとめ
以上が、Forestの効果的な使い方だ。
『総合英語 Forest解いてトレーニング』や『総合英語 Forest音でトレーニング』も併用して、英文法を完璧にマスターしよう。
この方法で英文法を完璧にすることで、今後得点源となっていく英語基礎固めが確実にできるのだ。