英語の文章を全く読めない、英語の文を理解するのが苦手であるという受験生、高校生は少なくない。
そもそも、英文が全く理解できないため、英語の勉強が全く進まないという人もいるのではないだろうか?
しかし、このような人たちは、英文の主語と動詞をはっきりみわけて読んでいるだろうか?
実はこの主語と動詞の判別を行えば、しっかりと英語の文を理解することができるのだ。
この記事では、全く英語ができない人、英語が嫌いで悩んでいる人のために、英文の主語と動詞の判別の大切さとその方法を2つ紹介する。
これを読んで主語と動詞の判別をとりいれることで英語の苦手意識をなくそう。
また、英語の主語と動詞が判別できないということは、英文法の訓練も不十分である可能性が高い。
当サイトでは、英文法の勉強法の記事が多数あるので合わせてみておくことをお勧めする。
主語と動詞を判別することの大切さ
まずは、英文において主語と動詞の判別の大切さを英語の問題の中で最も重要な長文問題を例にあげて考えてみよう。
英語の長文読解問題では、以下のような問題が出題される。
- 下線部thisの内容を具体的に説明しなさい。
- 下線部①を和訳しなさい。
- 下線部①の単語を並べ替えなさい。
- この文章の内容と一致しないものを選びなさい。
- この文章のタイトルとしてふさわしいものを選びなさい。
などである。
これらの問題を解くときに、鍵となってくるのが主語と動詞。
なぜなら内容を理解しようとするとき、最低限必要な情報が主語と動詞だからである。
つまり、主語と動詞の2つが分かってしまえば、誰が・何をするのかくらいの情報は得られるわけである。
また、和訳問題では意訳する場合を除いて、主語と動詞の判別によってきれいな訳を作ることができる。
単語の並べ替え問題は言うまでもないだろう。
このように、英語の問題で最も重要な長文問題では、そもそも主語と動詞が見分けられないと、全く歯が立たないのだ。
そもそも日本人は主語が苦手
主語と動詞の判別が重要だということは先ほど述べたが、そもそも日本人は主語が苦手である。
文章の構造からも分かるように、英語は
となっているため、誰が・何をするのかという最重要事項が漏れなく伝えられる。
一方で日本語は
となっている。
特徴的なのは、主語が省略されやすいことである。
自己主張が弱い日本では、「私は!」「僕は!」と自分の存在を表現する文化があまりない。
言わなくても分かるだろ…という独特な考え方である。
英語は日本語のように主語を抜いてしまったら、命令の文や会話表現を除いて滅多にない。
このように、我々は、主語を省略することになれてしまっているので、英語の主語と述語の判別が難しいのだ。
主語と動詞を判別するためには!?
では、主語と動詞を判別するためにはどうしたらいいのだろうか。
まず1番にしなければいけないことは、動詞を見つけることである。
次に、その動詞の動作を行っている人や物は何なのかを考える。
これがすなわち主語になる。
そこからは、文を前から読み進めていけば良い。
例えば、
という文があったとしよう。
動詞はstudy(=勉強する)。
次に誰が・何が勉強しているのかを考える。
つまり主語はI(=私は)。
これによって、「私は勉強する」という最低限の情報を得ることができた。
ここから文を詳しくしていこう。
では私は何を勉強するのか。
これが目的語にあたるEnglish(=英語)。
どのぐらい勉強するのだろうか。
これが修飾語にあたるfor 3 hours a day(=1日に3時間)。
修飾語は増やそうと思えば、どれだけでも増やすことができる。
和訳問題でときどき出てくるような非常に長い文は、基本の文にたくさんの修飾語がくっついて成り立っている場合が多い。
しかし、そう考えると一見手出しができないような長い文も、もとは短い基本の文なのである。
動詞を見つけるコツ
文を読み解いていく流れは分かった。
しかし、そもそも動詞を見つけるにはどうしたらいいのか。
ここで必要になってくる知識が「品詞」である。
それでは「動詞」という品詞を説明しよう。
動詞には、「Be動詞」と「一般動詞」の2種類が存在する。
「Be動詞」には、2つの意味がある。
一つ目は、前と後ろの単語を=で結ぶ性質である。
例えば、
I am a student.
(私は生徒です。)
She is happy.
(彼女は幸せです。)
「私」と「生徒」、「彼女」と「幸せという状態」が=で結ばれている。
二つ目は、存在を表す意味である。
例えば、
My pen is in this bag.(私のペンはこのカバンの中に入っています。)
「一般動詞」は基本的に動作を表す品詞である。
run(走る)、walk(歩く)、make(作る)、write(書く)、read(読む)、watch(見る)など。
例外は、状態を表す「一般動詞」である。
like(好き)、know(知っている)、believe(信じる)など。
動作として表すことはできませんが、これらは状態を表している。
これらの知識を駆使して、まずは動詞を見つけ出してみよう。
主語を見つけるコツ
「主語」というのは、基本的に人や物がなることが多い。
そして、人や物の名前が「名詞」という品詞である。
bed(ベッド)、desk(机)、cup(コップ)、mirror(鏡)、pencil(鉛筆)、book(本)など。
人の名前であるMike(マイク)、特定の場所であるTokyo Station(東京駅)、国名America(アメリカ)などは固有名詞と呼ばれる。
ただし、主語は名詞であるが、名詞が主語であるわけではない。
名詞は文の中にたくさん転がっているからだ。
主語と動詞を見つけるとき、動詞を先に見つける理由がこれである。
動詞は一つの文の中に基本1つ。
長い文になると2つ以上ある場合もあるが、3つ以上あるのは稀である。
逆に、名詞は多すぎて候補を絞りにくい。
目的語も名詞である場合が多いのだ。
動詞が分かったら、それに合う主語を探していくのだ。
例えば、先ほどの文で並べ替え問題が出たとしよう。
I study English for 3 hours a day.(私は1日に3時間英語を勉強します。)
この中で、動詞はstudyのみ。
名詞はI, English, day, 3 hoursの4つ。
- 私が勉強するのか。
- 英語が勉強するのか。
- 日が勉強するのか。
- 3時間が勉強するのか。
もちろん答えは1である。
まとめ
英語を読む上で必要なのは、主語と動詞を判別することである。
その際、候補を絞りやすい動詞から考えていこう。
主語と動詞に強くなることで、英語学習の可能性が広がるだろう!