地理という教科は、どのように勉強していくのがよいのだろうか?
色々な勉強法がある中、地理の勉強法はあまり定番のスタイルが確立していない。
また、習熟度も人によって様々だ。
そんな中で、「この勉強法をやっておけ!」というのは中々難しい問題だろう。
しかし、そんな中でも知識を得るために確実な方法がある。
それは、他の社会科科目と同じように、一問一答を繰り返し行うことだ。
一問一答は、暗記をするのにもってこいの勉強法で、ただ単に知識をつけるだけにとどまらず、言葉の意義を覚えておくための指標、いわば「地歴公民の辞書」としての性質を兼ね備えているといえる。
この記事ではそんな一問一答の中から、三つの定番を紹介していきたい。
また、一問一答をどのように使っていくか、その使用法についても簡単に解説する。
一問一答を有効活用して、地理の成績アップにつなげていこう。
また、地理以外にも日本史の一問一答については以下の記事にまとめられているので、合わせて見ておいて欲しい。
3つの定番一問一答参考書
山川 一問一答地理
まずはじめに紹介したいのは、地歴公民の参考書において不動の地位を確立している出版社・山川出版による一問一答だ。
残念ながら歴史教科とは違い、山川は地理の教科書を出版していないが、それでもなお地理用語集は多大な支持を得ているといえる。
それもあって、やはりこの一問一答は山川出版の用語集と併用することでより高い効率を得ることができるといえる。
難易度は教科書レベルで、重要度から3つのレベルに分けられている。
しかし一方で、未だ初版であることもありミスは目立つようで、
山川はしっかり訂正しましょう。
少なくとも私は親友に本書の初版はおすすめしません。旧版に比べて、内容がかなり充実していただけに非常に残念です。
(Amazonレビューより)
というコメントもある。
とはいえ用語集との親和性は高く、用語集を使っている人なら使用を検討してみてもよいだろう。
地理一問一答完全版(東進)
続いて紹介するのも大手である東進の定番シリーズだ。
東進の一問一答シリーズでまず目を引くのは、その問題量及びカバー率だ。
実際、東進の公式HPでも、
全国の入試問題+予想問題をもとに、5,000問以上の問題数を掲載。入試で出題された図版も忠実に再現!
(東進公式HPより)
とあるように、その問題量は大学入試のほとんどの難易度・分野をカバーしているといえるだろう。
一方で、問題量のあまりの多さに、必要な情報を取捨選択できるのか、という疑問が残る。
一応、問題の難易度の指標として重要度が示されているが、三段階では多様な受験問題に対応しきれているとはいいがたい。
問題の取捨選択にもある程度知識が必要なことを考えれば、東進の一問一答は中級者以上向けといえるだろう。
とはいえ、特に私立大や二次で地理を使用する人にはお勧めの参考書である。
一問一答 地理Bターゲット2200
続いて紹介するのは、あまり地理の参考書を出しているイメージのない旺文社から出ている一問一答だ。
この一問一答の一番のウリは、目標別に問題のページが分けられていることだ。
よく「問題が難易度別になっている」というのがあるが、それらの多くは同じページに収録されている問題に難易度マークが割り振られている、というものだ。
対してこの参考書の場合、レベルごとにページが分かれているので、勉強の効率を上げることができる。
また、分けられているページも教科書復習・中堅私大&センターレベルとなっており、地理の基本的な部分をおさらいしたい人にお勧めできる参考書といえる。
一問一答参考書の使い方
ここまで、一問一答のおすすめ参考書3冊について、それぞれの特色を見てきた。
一問一答には本ごとにいろいろな特徴があるとはいえ、その使い方は基本的な部分で共通している。
ここでは、一問一答参考書の使い方を見ていこう。
まずは一度解いてみる
一問一答は基本的には問題集なので、解いてみないことには話は始まらない。
まず、問題集を解いてみることから始めよう。
このとき注意したいのが、自分の間違えたところに印をつけておくこと。
また、地図帳を持っているなら間違えた問題について地図帳で確認する癖をつけておきたい。
地理の入試問題では、単純な知識だけでなく、地図帳の位置を正確に把握する能力が試される。
「一問一答の問題集なら解けるのに…」ではなく、実際の試験でも使える知識にするためにも、地図上での理解というのが重要なのだ。
二回目以降は
一問一答は、繰り返し解いてこそ意味のある参考書だ。
一回目が終わったら、二回目、三回目と解いていこう。
できるだけ多くの問題集に触れておきたいという気持ちになるかもしれないが、一問一答においてはその必要はない。
一冊の問題集に書かれている知識を、より確実に定着させることこそが目的なのである。
また、繰り返し解いていくときは、単に解くだけでなくある程度スピードも意識したい。
実際の試験ではスピードが勝負だ。
悩むことなくすぐに出てくる知識を目指したい。
毎試験の後に
一問一答はそれ単独で使うだけでなく、復習のお供として使うこともできる。
試験が終わったら、その見直しとしてどんなところができていなかったか、それは一問一答では正解できているかどうか、をチェックしよう。
意外と、一問一答でできている部分でも実際の試験に出た時にその知識を使うと気づかず、本当はわかる問題を落としてしまう、などの問題点が出てくると思う。
その問題点に対して、もう一度復習することによって、知識が実際の問題ではどのように使われるか、を身に着けるきっかけにすることができる。
復習にも積極的に一問一答を使っていこう。
まとめ
一問一答参考書について、三冊のおすすめ一問一答の参考書・および一問一答参考書の使い方を解説した。
一問一答はさまざまな種類のものがあり、知識を定着させるのにはもってこいだが、その一方で闇雲に使うだけでは効果が薄いという危険も持っている。
今回紹介した問題集と、その使い方を参考に学習を行い、成績アップにつなげよう!