君たち高校生諸君は一体どのように英単語の勉強をしているのだろうか。
受験英語の学習には、英単語の暗記が必須であることは言うまでもない。
しかしながら、いざ英単語帳を買いに書店に行くとそれらは数多く存在し、どれを選べばいいのか悩む人もいるだろう。
その数多くの英単語帳の中で筆者がおすすめしたいのはDUO3.0という英単語帳である。
この記事ではDUO3.0を使うことのメリット及びデメリット、そしてそれを使った最強の勉強法について説明する。
DUO3.0ってなに?
DUO3.0は非常に有名な英単語帳で、受験勉強だけでなくTOEICやTOEFLの対策など、とても幅広く使用されている。
日本のいろは歌をモチーフとして現代英語の重要単語1600語と重要熟語1000語という膨大な量の重要用語を1つも重複がないように560本英例文に凝縮されているのだ。
これがDUO3.0の1番の特徴である。
またいくら重複なしの英文を学習したとしても、文法が不自然でぎこちなかったら意味がないため、見出しの英文はすべて「暗記する価値のある英文」が収録されているのが特徴である。
DUO3.0のメリット
DUO3.0を使うことには以下のメリットが存在する。
一語一語の英単語の意味が詳しく書かれている
単語の意味が一義ではなく様々な意味の訳が書かれている。
またそれだけでなく、どういう文と一緒に、どのような状況で使うのかなどの細かなニュアンスまで説明してくれているため、類義語との微妙なニュアンスも理解でき、自然な英語を使えるようになるのである。
重要単語が重複しておらず類義語や対義語も充実している
英単語を暗記するにあたって、類義語と対義語というのはとても重要な存在なのである。
100語程度の暗記であれば、各々の単語を独立して覚えることはそう難しいことはない。
しかし大学受験では4000語暗記しないと話にならないといわれている。
早慶や難関大を目指すのであれば5500語は必要になってくるといわれている。
そんな膨大な量の単語をそれぞれ独立して覚えていては他の科目の勉強に手が回らなくなってしまう。
そこで、類義語や対義語などの相関関係で覚えることで暗記量を減らすことができるのである。
たまにフラッシュカードの表に英単語、裏に日本語訳を書いて暗記している高校生がいるが、その暗記法はおすすめできない。
それではそれぞれの単語を独立して4000語丸暗記することになり、さらに一語一義でしか覚えられないため、いざ文章を訳すときに自然な日本後に訳すことができないのだ。
それでは英単語を習得したとは言えないだろう。
また、先の章でも述べたが重要単語がひとつも重複していないため、少ない質の高い例文を暗記するだけで必要な英単語を網羅する非常に合理的な単語帳なのである。
英例文が優れており、また文法事項も詳しく書かれている
先ほども少し述べたが、英例文に出てくる重要単語がひとつも重複しておらず、とても自然な文なのである。
それは文章の中で必然性のある単語が盛り込まれていること、また同時に熟語まで掲載されていることにあるのだ。
単語と熟語が分かれて掲載されている単語帳が多いなか、このことはDUO3.0のストロングポイントであるといえる。
DUO3.0に出会う前の筆者は熟語を覚えるのがとても億劫であった。
しかしDUO3.0は単語を覚えるついでに熟語も覚えることができるため、そこまで熟語の暗記を意識せず、知らず知らずのうちに身につけることができるのである。
ストーリーや登場人物が工夫されている
DUO3.0にはほかの単語帳にはないもひとつのストロングポイントをもっている。
先に少し述べたように登場人物がおり、文章のひとつひとつにストーリー性を兼ね備えているのである。
登場人物を充実させて物語を作ることで印象に残り、それが記憶となって定着しやすいのである。
DUO3.0デメリット
いくら優秀な単語帳といえども、見る角度によっては欠点も浮かび上がってくる。
ここではDUO3.0のデメリットについて説明する。
重複がないということ
「えっ!?さっき重複がないことは良いことって言ってたよね!?」と思うかもしれない。
もちろん重複がないということはDUO3.0の最大の売りであり、優れたポイントである。
しかし、重複がないゆえ、DUO3.0をひと回り学習するだけではひとつの単語に出会う回数がたったの1回であり、他に出会う機会がゼロなのである。
すなわちひと回りしただけでは暗記できるとは言い難いのである。
英単語や英熟語というのは様々な文脈で何度も見かけることでその単語の正確なニュアンスやイメージをつかんでいき自然な文章や翻訳ができるようになるのだがDUO3.0ではその力が定着しにくいということなのだ。
英語初心者には難しい
英単語帳も数学の問題集と同じように学習するのに最も伸びる段階というものがある。
DUO3.0については英語初心者で一から英単語を暗記しようとしている人にとってはやや難しい。
センターレベルの基礎英単語の暗記を終了し応用的な英単語を覚えたいという人が最も適している。
英単語の基礎がない初心者の人はまずは他の易しい英単語帳(システム英単語Basicなど)で基礎をつくってからDUO3.0に取り組むとよいだろう。
長年改訂されていない
言語にもファッションと同じように流行り廃りというものがあり常日頃から変化している文化なのである。
すなわち同じ意味を表す単語でも10年前と現在とでは使われる単語や言い回しが違うのである。
しかしながらこのDUO3.0は2000年につくられて以降、17年間一度も改訂されていないのだ。
長年愛され、使われ続けてきている証拠でもあるのだが、一度も改訂されていなとなると少し信頼性に欠けるかもしれない。
DUO3.0を使った最強の勉強法
DUO3.0の長所と短所は理解いただけたであろう。
では果たしてDUO3.0はどのように学習したら最も力を伸ばせるであろうか。
ここではDUO3.0を使った最強の学習法を紹介する。
DUO3.0は音読して覚える!
先に結論を述べますが、DUO3.0は音読による暗記が一番良いです。
視覚による記憶のみより、視覚による記憶+聴覚による記憶の2つ以上の器官で記憶したほうが定着しやすいと言われています。
ただ目で見て読むよりも聞きながら読んだほうが効果は大きいのですね。
また文章を聞いてわかる、そして同じ内容を英語で使えるようになるというのが大切であるから文章や単語の発音が正しくどう使われているのかというのは避けては通れないのである。
まずは聞いてみよう
DUO3.0は別売りで復習用CDが販売されているので書店や通販でぜひ手に入れよう。
そして本を閉じたままでCDを使って例文聞き取ってみよう。
もし全然わからなくても心配はいらない。
むしろできないから勉強するのであって、自分の現段階での実力を把握することが重要なのである。
次は読んでみる
何度かCDを聞いて自分のヒアリング能力を把握したところで本を開いて読んでみる。
このときはCDを聞かずに単語や熟語を確認しよう。
1日に10例文の単語と熟語を暗記してみよう。
そして翌日は前日に暗記した10例文をCDで聴いて発音と意味を確認し、次の10例文をCDを聞かずに暗記しよう。
すなわちCDを聞かずに暗記する10例文+CDを聞いて確認する前日の10例文の軽20例文を一日に学習することになる。
20例文という学習量は最初はつらいかもしれないが、毎日決まった時間に学習して習慣にしてしまうと意外とそこまで苦に感じなくなる。
これは2か月で1周できるよう計算してある。
そして1周終わったら一度時間をつくって例文を見ただけで訳すことができるかどうかをテストしてみよう。
もし思うようにできないようであればもう一度一日20例文の学習法で暗記する。
しかし2回目はテストした際にできなかった例文をチェックしておいてその例文を重点的に学習することをオススメする。
できていることを何度勉強してもあまり意味がないからである。
聞いたら音読、聞いたら音読、を繰り返そう
2回目が終わったらあとは日々ひたすらにCDを使って音声を聞いたら音読することをスムーズにできるようになるまで繰り返す。
その際に発音、アクセント、イントネーションに注意して音読しましょう。
せっかく英語を学習するのであれば実用的な英語力を育成したほうが得ではないだろうか。
筆者が実際に経験したことなのだが、海外で英語を話すときにアクセントやイントネーションを間違えていると全く相手に通じない!
例えばよくある話だがRとLの発音の区別を怠るだけで本当に相手に伝わらないのである。
それほど言語において発音、アクセントは重要なのである。
まとめ
ここまでDUO3.0の特徴や、メリット・デメリット、さらにはそれを利用した効率的な勉強法について説明してきた。
DUO3.0は総合的に見ても大学受験対策に申し分のない、優秀な単語帳である。
暗記というのは決してすぐに定着するものではない。
だからなかなか覚えられなくてもめげることなく繰り返してDUO3.0をマスターして、英語をぜひ得意科目にしていただきたい。
先ほども述べたのだが、せっかく英語を勉強するのであれば大学受験に対応するためだけでなく実際に使える英語力をつけよう。