皆さんは「ドラゴンイングリッシュ」という参考書を耳にしたことがあるだろうか?
「ドラゴンイングリッシュ」とは、洛南高校の非常勤講師や駿台予備校で人気の講師を務める竹岡広信の著書であり、東大や京大、慶應義塾大学などの超難関英作文を有する大学の受験生から絶大な支持を得ている参考書シリーズである。
ここでは、英作文のおすすめ参考書として、ドラゴンイングリッシュの中でも最も多くの支持を得ている「ドラゴンイングリッシュ〜基本例文100〜」を紹介したいと思う。
そして、「ドラゴンイングリッシュ〜基本例文100〜」を選ぶべき受験生はどのような層なのか、この参考書はどのような構成になっているのか、そしてこの参考書の最も効率的な使用法について書いていく。
皆さんにはこの記事を読んで「ドラゴンイングリッシュ〜基本例文100〜」の使い方をマスターし、英作文の偏差値を爆上げして貰いたい。
「ドラゴンイングリッシュ〜基本例文100〜」が必要な人
実際にみなさんはドラゴンイングリッシュが必要なのだろうか?
ここでは、ドラゴンイングリッシュを必要とする人がどんな人なのか詳しく解説する。
「ドラゴンイングリッシュ〜基本例文100〜」を選ぶべき志望校
ドラゴンイングリッシュ〜基本例文〜100〜を選ぶべき受験生を一言で表すと、レベルに関わらず、「英作文が受験科目に含まれる受験生」である。
冒頭でも軽く触れたが、このドラゴンイングリッシュ〜基本例文100〜は非常に有能な英作文の参考書である。
この英作文、というものが曲者である。
高校受験ではほとんどの高校が英作文を出題してくるのに対して、大学受験では東大、京大、慶應大などの超難関大や、外大などの英語に特に力を入れている大学以外での入試でレベルの高い英作文を見かけることはあまりない。
旧帝大クラスであっても30~50語程度の平易なものであることがほとんどである。
大学受験における英作文というのは、それだけマイナーな分野なのである。
そして意外にもこの英作文という分野は長文読解や大学受験レベルの文法、単語などの分野とは関連性が薄く、英作文の勉強を積んだからと言ってこれらのスキルが上達するということはほとんどない。
よってこのドラゴンイングリッシュという参考書は、センター試験対策や英作文を有さない二次試験の対策などには全くと言っていいほど効果がない。
冒頭で述べた慶應義塾大学などでも学部によっては英作文が出題されない学部もあるので、志望校が具体的に決まってない受験生にはあまりオススメはできない。
自分の行きたい志望校を決定し、絶対にこの大学に行くぞという強い気持ちを持ってその大学の入試に英作文があるかどうか確認して購入しよう。
ドラゴンイングリッシュ〜基本例文100〜を選ぶべき受験生のレベル
大胆な言い方をしてしまうと、ドラゴンイングリッシュを購入する際の受験生のレベルは「どのようなレベルでも可」である。
上記で述べた内容に自分がマッチしていると思えば今すぐ購入してオーケーだ。
上記で述べたように、英作文に現在の実力はほとんど関係ない。
現代文のように、勉強してない状態でもセンスによって得点がバラつくことはあるが、このドラゴンイングリッシュを用いて正しい英作文の勉強を積めば、センスのみで得点を取っている他の受験生を一気に追い抜くことが出来る。
今から英作文対策を始めようという受験生は是非、新しい教科を始めるような気持ちを持って対策に臨んでほしい。
「ドラゴンイングリッシュ〜基本例文100〜」の特徴
以上で、どのような人が「ドラゴンイングリッシュ〜基本例文100〜」を購入すればよいのかわかっただろう。
ここでは、「ドラゴンイングリッシュ〜基本例文100〜」の中身の特徴について詳しく解説していく。
これを読めば、どんな参考書なのかすぐにわかる。
「ドラゴンイングリッシュ〜基本例文100〜」の構成
ドラゴンイングリッシュは、2ページ毎に1セクションずつ、1〜40セクションまでがパート1(時制)、41〜64がパート2(論理)、65〜81がパート3(文の組み立て)、82〜100(その他の重要表現)となっている。
見開き一つに1セクションであり、左上に日本文、右上に英文、下段には重要な箇所の解説という構成になっている。
基本的には紙や下敷きなどで答え(英文)を隠しながら学習していくスタイルがよいだろう。
「ドラゴンイングリッシュ〜基本例文100〜」の素晴らしい点
この参考書がここまで人気の秘密は大きく分けて3つある。
・この参考書中に出てくる100の英文の形のみで大学受験の全ての英作文に対応できる。
・多くの知識が詰め込まれているにも関わらず、例文と結びつけることによって容易に吸収していくことが出来る。
・英作文に対する基本姿勢、というものが演習していく内に自然と身につく。
の以上3点である。
まず最初の項目については、「はじめに」の部分で著者自身も熱く語っている。
「ドラゴンイングリッシュ〜基本例文100〜」では、英作文に必要なエッセンスをこの100題で全て網羅しており、この100題で全ての英作文に対応することが出来る。
このように、「これだけ覚えれば大丈夫!」と言い切っている英作文の参考書は他に無く、著者の自身の現れと同時にドラゴンイングリッシュという参考書の最大の強みでもあるだろう。
次の項目については、ドラゴンイングリッシュでは、英作文の基本中の基本の知識から加点のための豆知識と呼べるレベルまで、多くの知識が詰め込まれており、全てを一度に覚えるのは不可能である。
しかし1セクション毎に見てみると、出てくる知識はせいぜい4つほどとなっており、例文と結びつけて考えることによって急速に暗記することが可能だ。
最後の項目ついても文中で作者が熱く語っている。
英作文は、ただ闇雲に英文を書けばいいという訳ではなく、「英作文に取り組む基本姿勢」というものがある。
それは、日本語をそのまま英語に直すのではなく、英語で訳しやすいように日本文の形を変形してから訳すといったものである。
これには少々コツを必要とする。
しかしドラゴンイングリッシュではこの「基本姿勢」というものを非常に重視しており、ここに出てくる英文は全てこの「言い回しのコツ」を用いて書かれている。
演習を積み、英文を覚えていくうちに自然とこれを吸収できるシステムになっているというわけなのだ。
ドラゴンイングリッシュの最も効率的な勉強法
これで、「ドラゴンイングリッシュ〜基本例文100〜」の特徴が具体的にわかっただろう。
次は、これらの特徴を十分生かした勉強法について解説する。
まずは右と下の部分を紙などで隠して、日本文を英訳してみよう。
例えば、ドラゴンイングリッシュの最初の問題の日本語文は以下の様になっている
「ウイスキーのボトルを二本も空けて運転するのは危険だ。」
おそらく英作文にあまり触れてこなかった受験生の君たちはこう思うはずだ。
「ちょっと最初から難しくねぇか!?」と
しかし右の訳を見てみると、意外と難しくないことがわかるだろう。
「It would be dangerous to drink two bottles of whiskey and drive a car.」
君たちが普段読解している英文と比べれば、はるかにレベルの低い文章ではないだろうか。
この、「なんだ、こんな簡単な文章なのか」という意識が重要である。
では、どうしてこのように簡単な英文が出来上がるのだろうか?
確かに、「ウイスキーのボトルを二本も空けて運転するのは危険だ。」をそのまま英訳するのは難しそうである。
しかしこの日本語を「それは危険なことだ、二本のボトルに入ったウイスキーを飲み、そして車を運転することは。」と言い換えればどうだろうか?
だいぶ答えの英文に近づいた日本語の文章である。
このように、日本語をいったん英語に直しやすい日本語に変換してから英語に直すのが英作文において非常に重要なのだ。
このプロセスを十分頭に叩き込んだら、下段の知識と結びつけながら答えの英文を完璧に暗記してしまおう。
課題文に対して頭を悩ます
↓
「なんだ、こんなに簡単なのか!」
↓
知識を入れながら英文を完璧に暗記。
これがドラゴンイングリッシュの黄金ルートである。
100回いきなり繰り返すのではなく、10回や30回を一区切りとして復習を挟みながら着実に暗記していってほしい。
まとめ
以上が「ドラゴンイングリッシュ〜基本例文100〜」のとそれを用いた勉強法の詳しい解説である。
いかがだっただろうか?
ドラゴンイングリッシュの王道ルートを100回繰り返した時、君たちの頭は
「ウイスキーのボトルを二本も空けて運転するのは危険だ。」
を
「それは恐ろしいことだ、二本のボトルに入ったウイスキーを飲み、そして車を運転することは。」と、簡単に変換したのちに、英訳することができるように進化しているだろう。
英作文に困っている受験生はすぐにでもドラゴンイングリッシュを購入し、「英作文が出来る人」の脳みそになってしまおう。
(celly 東京大学理科二類在学)