英作文、特に自由英作文において、英語の構文暗記は大切だと一般的によく言われる。
しかし、構文暗記は、単語と違い情報量が多いので、覚えるのは非常に困難だ。
よって多くの受験生がサボりがちなところでもある。
ここでは、そんな受験生に、構文暗記はなぜ大切かということと、おすすめの4つの構文暗記ステップを解説する。
この記事を読んで、構文暗記に早急に取り組むことで、受験生諸君の英作文が劇的に成長するだろう。
構文暗記はなぜ大切か?
構文暗記は情報量も多く、受験生にとって面倒な作業だ。
しかし、構文暗記は英作文を上達させていくうえで必須の作業だ。
ここでは、それをより実感してもらうため、なぜ大切かを詳しく暗記する。
英文法と長文読解の能力で、英作文はかけるのか?
英語を勉強するうえで、まずとりかかるのが、単語と文法だ。
それをベースとして、長文の読解力がついていく。
これは、受験生のほとんどが英語の学習においてしていることである。
では、この能力だけでいい英作文はかけるのだろうか?
ここで想像してほしいのは、古典や現代文の文章である。
古典をちゃんと勉強した受験生は、古典の読解は困難でないだろう。
しかし、古典的な文章が書けるかというとできる人は皆無だろう。
現代文で読解させられるような文章も、読解はできるが書こうと思うと案外難しい。
このように、「読む」という能力と「書く」という能力は別物だ。
すなはち、英文法と長文読解の力だけでは、英作文には太刀打ちできない。
「書く」ことにおいて、必要な能力
では、英作文ではどんな能力が求められるのか?
君たちが日本語の文章を普段書いているとき、正しい日本語かどうかの選別に国文法の知識のことなど一切気にしないだろう。
正しい日本語かどうかの選別は、今まで聞いてきたたくさんの日本語と比べて感覚的に行っているはずである。
同じようにネイティブのアメリカ人たちも、英語で文章を書くとき、たくさん聞いてきた英語と比べて、自然であるか感覚的に判断している。
よって、「書く」作業には、感覚的に語法が正しいかを判断する能力、「感覚的に書く」能力、が必要なのだ。
(感覚的に書くとは、語法についてであり、決して文章構成は感覚的に決めてはならないことには注意してほしい。)
「感覚的に書く」ためには
我々は、日本語が正しいかを感覚的に判断するときに、いままでに聞いてきた日本語と比べている。
アメリカ人も今まで生活で経験してきたたくさんの英語を比較対象としている。
しかし、我々にはその比較対象となる英語が存在しない。
そこで、比較対象となってくれるのが、暗記する英語の構文である。
構文暗記を大量にやることによって、正しい英語の語法や表現が、感覚的に身に付き、実際書くときに、感覚的に正しい英文を書くことができる。
つまり、ネイティブンのアメリカ人などと同様な思考回路で英文を書いていくことができるのだ。
このように、「感覚的に書く」ということにおいて、構文暗記は大きな役割を果たしている。
だから、構文暗記は大切なのだ。
逆に、構文暗記さえ完璧になっていれば、英語らしい英語は、だいたい書け、英作文において、かなり上のレベルまで到達する。
是非とも構文暗記を欠かささず、全力を尽くしてほしい。
おすすめの構文暗記法
大切だといっても、構文暗記は困難で面倒な作業だということは、否定できない。
しかし、ちょっとした工夫で比較的楽になる。
ここでは、一番効率のいい4つの構文暗記ステップを紹介する。
これにより、諸君の構文暗記はかなり楽になるはずである。
まずは、全部読もう。
構文を覚える作業で、とっさに書くという作業にとりかかり、そればかりしている人が多い。
しかしこれでは、書いて覚えた気になっていても、実際に覚えられていないのだ。
まずすべきは、構文を読むことだ。
解説もついているなら、必ず読もう。
何かを暗記するときには、その根拠とともに覚えるようにすると、覚えやすくなる。
最初のステップとして、しっかり全部に目を通して読むことを徹底させよう。
ひたすら音読!
好きな歌の歌詞を何度も歌っていると、自然に歌詞を覚える。
それと同じ原理で、何度も音読することにより、自然に構文が暗唱できるようになる。
また、書くという作業に比べ、音読はスピードも速く、労力もかからない。
作業効率がいいのだ。
さらに、正しい発音で音読しておくことにより、正しい発音が自然に身に付き、同時に発音問題の対策もでき、一石二鳥だ。
必ず音として覚えるようにしよう。
発音とつづりを対応させよう。
英文のつづりは、例外はあるにしても、ある程度発音と対応している。
この対応関係が頭の中でしっかりできていると、発音で覚えた構文を瞬時に書ける。
また、初めて見た単語でも、発音記号なしにだいたいの発音の予測がつく。
これは、構文暗記の時だけでなく、普段の単語をおぼえるとき、長文読解の音読など、常に意識してほしいことだ。
英語を発音する際は、いつもそのつづりを頭に思い浮かべ、どのつづりがだいたいどのような発音になっているか、研究してほしい。
最後に書く!
書くという作業に重点をおきすぎてもだめだ。
しかし、書くという作業を全く行わないというのは間違いである。
英作文という書く作業の上達を目的としている以上、書くという作業なしでは、成り立たない。
また、書くことによって、細部まで再現できるかのチェックになる。
必ず、2~3回程度書いて、完璧に構文を再現できるかチェックしよう。
まとめ
以上は、構文暗記の大切さと、おすすめの構文暗記法である。
構文は確かに、困難で面倒な作業だが、英作文の上達に必須で、少しの工夫で意外と楽になる。
これを機に是非構文暗記にとりかかり、英作文において劇的なレベルアップを図ろう。