受験生の皆さんはこの時期は共通テスト直前期ということで、ラストスパートをかけていることだろう。
その中には直前期はいったいどのようにして対策していけば良いのだろうかと悩んでいたり、どのように対策していけば失敗しないのだろうかと不安に思っている人も多い。
実は、この直前期をうまくいかし、正しいやり方で対策していくことで、共通テスト本番で自分の点数を最大化することができるのだ。
自分の点数を最大化するため、本番でベストを出しきるためにはいったいどのように直前期を過ごせば良いのだろうか?
ここでは、共通テスト本番でベストを出すために直前期にどのような対策をしていけば良いのか4つの章に分けて説明する。
この記事を読んで実際に対策法を実践することによって、共通テスト本番で失敗せず、ベストを出し尽くして、自分の第一志望校の合格へ近づこう!
優先順位を間違えない!
一番最初に紹介する対策法は自分のすべきことの優先順位を間違えないということだ。
共通テスト直前期にやることが全くないという人はほとんどいない。
受験生のみんなは、やるべきことが次から次へと思い浮かんでしまってどうしようか悩んでいることだろう。
しかし、ここではっきり理解しておかなければならないことは、
ということだ。
かの有名な東進衛星予備校の現代文講師林修先生も以下のように述べている。
「ひとつふたつはできないものもある。トータルで仕上げよう」という感覚が大切です。
全てできるわけないので、その中で優先順位を間違えないということが重要だ。
正しい順番でやるべきことをきちんと処理していけば、必ず自分の点数を最大化することができる。
ここでは、得意科目、やや得意科目、苦手科目の3つについての優先度を例にとって、優先順位を考えてみる。
受験生のみんなは以下の書いてあることを参考にして、ぜひ今一度自分のやるべきことをどの順番でやっていったら点数が一番最大化できるのか考え直して欲しい。
その順番でやっていけば必ず本番の点数は最大化できる。
超得意科目
超得意科目というのは、得意すぎて模試などでもいつも満点近く取ってしまう科目のことだ。
8割を9割に引き上げるよりも9割や9割5分を満点に引き上げるのはかなり難しい。
直前期にいくら頑張っても本番も模試と同様な点数となる可能性が高い。
この科目に関しては、一回程度の過去問演習をしたら、何もせずに、他の科目に時間を回した方が、共通テストのトータルでの点数が上がる。
しかし、得意科目で失敗してしまうと、第一志望校の合格率が一気に下がってしまうので、絶対失敗しないような対策は施しておくべきだ。
やや得意科目
やや得意科目とは、模試では満点、9割とまではいかないけど、7割8割程度得点できる科目のことを言う。
このような科目はまだ直前期に頑張ることによって点数が伸びる。
8割程度まで行っていたらほぼ完成に近い状態なので、過去問や予想問題集の演習を中心にやっていこう。
その中でどう行った方法で解いていけば点数が高くなるのか、解く順番などを工夫しながらやっていくことも重要だ。
そして、答え合わせの段階で、間違えた問題を徹底分析して不足している知識をどんどん補っていこう。
苦手科目
苦手科目というのは、7割を下回る科目のことだ。
この場合は科目によって対処法が異なる。
苦手科目が国数英の3科目の場合、これらの科目は共通テスト直前に少し対策をしたくらいでは簡単には点数が伸びない。
諦めて捨てるという選択肢も考えた方がいいだろう。
しかし、その中でも例えば国語であれば、古文、漢文は比較的短時間で仕上がりやすいので(特に漢文は)、そこに力を入れるというのもありだ。
英語であれば文法や特に発音アクセントはまだ直前にやるだけで英語の他の分野に比べて伸びやすい。
数学に関しても数学①の「データと分析」の分野の問題は比較的短期間で解けるようになる。
二次試験に出題されにくい分野でもあるので、理系の受験生で数学が得意な人でも一度見直しておいた方が良い分野だ。
社会や理科のような暗記科目が苦手科目の場合は、そこに力を注ぐべきだ。
社会や理科は直前期に比較的点数が短期間で伸びやすい科目である。
まだ諦めずにしっかり直前まで対策を講じていくのが良いだろう。
このように、超得意科目、やや得意科目、苦手科目の3つの観点から優先順位というものを考えてみた。
これはあくまでも参考例であって、受験生それぞれにそれぞれの優先順位が存在する。
ここを間違ってしまうと、共通テスト本番で失敗してしまうの可能性が高くなるので、これを参考にして一度自分の優先順位について考え直しておこう。
過去問演習方法
多くの受験生は、直前期の過去問演習方法に困っていることだ。
ここでは、直前期に知っておきたい共通テスト本番でベストを出すための共通テスト過去問演習方法を解説する。
これを読んで、本番後悔しないような過去問演習をしておこう。
必ず一度は本番と同じ時間割で演習しておこう
共通テストに限らずだが、どんなことでも、本番と全く同様のシュミレーションは絶対に必要だ。
特に共通テストはかなり待ち時間が長いのでその間に何をするのかなどを考える良い機会になる。
学校や塾などが特別に直前期にやっていただけるところが多いようだが、そのような機会が万が一ない受験生は必ず一度本番と同じ時間割で本番と近い環境をできるだけ再現して、共通テストの過去問演習をやっておこう。
解く順番を工夫する。
共通テストはとにかく時間がかなり厳しい試験だ。
普段、時間を計らずに解いていたらだいたい解けるが、いざ時間を計って演習してみると、全く時間が足りないということに気づく受験生も多い。
そこでもう一度試験の大原則を思い出して欲しい。
それは、
解ける問題から解いていく。
ということだ。
例えば国語は前から順番に解いていくのではなく、古文漢文が得意な人は、先に古文漢文を短時間で終わらせておいて、現代文にたっぷり時間を割いた方が国語全体としての点数が上がりやすい。
- 第4問:漢文(10分)
- 第3問:古文(15分)
- 第1問:評論文(20分)
- 第2問:小説文(20分)
国語ができる受験生は例えば上記のような順番と時間配分で解いていることが多い。
また、英語に関しても、
- 第1問(書籍情報・ウェブサイトの読解)配点:10点(一問あたり2点)
- 第2問(施設案内文・記事の読解)配点:20点(一問あたり2点)
- 第3問(ブログ記事・雑記記事の読解)配点:15点(一問あたり3点)
- 第4問(複数のブログ記事の読解)配点:16点(一問あたり2 or 3点)
- 第5問(伝記文の読解)配点:15点(一問あたり3点)
- 第6問(論理的な文章の読解)配点:24点(一問あたり3点)
のようになっており、一問あたりの点数を考えると単純に第3問以降の問題から解いていった方が時間がなくなった時に点数が上がりやすい。
このように、順番を工夫すると点数が上がる可能性がある。
過去問演習の際に自分で実験してみて、どのような手順で解いていけば良いのか自分で研究してみよう。
できれば、解く順番だけでなく、大問ごとに何分かけるかなどの時間配分も考えておくとなお良い。
ちなみ、数学は、数学②が特に時間が少なくみんなが毎年苦戦するところだ。
しかし、第4問の数列あるいは第5問のベクトルを解かずに選択問題の第3問の確率分布を解くと、ベクトルや数列よりも解答時間がかなり短縮される。
直前期でも確率分布は身につきやすいので、ぜひ活用しよう。
共通テストの数学②の確率分布については、以下の記事を参考にして欲しい。
国語は過去問のみ、センター試験の過去問も活用しよう!
過去問演習といったが、この時期になると毎年予備校などが予想問題集を出している。
しかし、国語に関しては、現代文がどれもできが悪く、過去問以外に良い問題演習が全くない。
よって、国語の現代文に関しては、過去問以外には手を出してしまわないように気をつけよう。
過去問以外に手を出すと時間の無駄になるだけでなく解き方が狂うので、絶対に手を出さないようにしよう。
また、2021年度からセンター試験が廃止され、共通テストに変わってしまったため、過去問のみの演習となると問題数が足りなくなる恐れがある。
しかし、国語に関しては共通テストの予想問題集を解くよりもセンター試験の過去問を演習する方が効果的である。
多少形式に違いはあるが、本質的な解き方の違いは共通テストとセンター試験とではあまり変わっていない。
詳しくは以下の記事を参考にして欲しい。
逆にその他の科目、特に理数系の科目はセンター試験の過去問は基本的に使い物にならない。
形式や文量もかなり異なっており、それだけでかなり違った試験になってしまうからだ。
特に理数系や英語は文量や難易度が違うと圧倒的に全体としての解きやすさが変わってしまい、高得点を取って逆に油断してしまうことになる。
理数系の科目はできるだけ本番に近い形の問題を解くことが望ましいので、共通テストの過去問や予想問題集を使い、センター試験の過去問は使わないようにしよう。
また、予想問題集もいろいろな予備校や会社が出しているものを選んで解いておくと良いだろう。
2022年度の共通テストでは、数学に前代未聞の難化が起こったように、正直共通テストの各科目の難易度がどのようになるのかというのが、理数系科目は特にブラックボックスになっている。
予想問題集もちょうど予備校や会社によって難易度がバラバラなので、難しいものから簡単なものまで様々解いておくことによって、どんな問題が来ても大丈夫なようにしておくべきだ。
社会に関しては、センター試験を最初に一旦挟んで、共通テストの演習に移るというやり方でも大丈夫である。
教科別対策
次に、教科別の直前期対策方法を順番に解説していく。
それぞれに教科に直前期だからこそやっておくべき対策が存在する。
この章を読んでしっかりとこれらを実践していこう。
国語
国語に関しては、過去問演習がとにかく中心だ。
先ほども述べたが過去問以外に予備校の問題集などは絶対に解いてはならない。(古文、漢文だけであれば、解いても大丈夫だ。)
また、現代文は直前期にやっても得点が伸びにくいので、過去問演習をして、解き方を確認しつつ、古文漢文の抜けている知識を積極的に吸収していくというスタイルの勉強法が良い。
文学史も毎年一問出るか出ないかだが、時間に余裕のある人はやっておこう。
また、共通テストになってから漢詩に関する問題も出題されやすくなっている。
漢詩についての必要最低限の知識は押さえておくべきだ。
共通テスト国語に関しては以下の記事を参考にしよう。
センター古文で満点がとれる「マドンナ」4冊のメリットと活用法
数学
数学に関してはひたすら問題演習をやって、どうすれば解答時間が短く、より正確になるか研究してこう。
先ほども述べたように、過去問は共通テストのものしか使い物にならないのでこれらの過去問を大切に扱うとともに、あとは予想問題集を中心に演習してこう。
以下の記事も合わせて参考にして欲しい。
英語
英語も、とにかく過去問演習だ。
過去問演習では、時間配分と長文の解き方を研究してこう。
また、センター試験に比べると共通テストになって圧倒的に長文の量が増えた。
それに伴い読解スピードもセンター試験に比べるとさらに要求されてくる。
できるだけ早く音読をする復習方法や、解き直しなどをしっかりと行ってスピードを毎回あげていくことが重要である。
共通テスト英語の勉強法に関しては以下の記事を参照して欲しい。
東大生が解説!センター英語長文を得点源にする読み方4つのステップ
理科
理科に関しては、直前期に点数をあげるのに、比較的にコストパフォーマンスが良い。
満点近く取れるという人以外には是非とも勉強し続けて欲しい。
基本的に7割以上模試で得点できている人たちは、問題演習で十分だ。
問題演習で不足している知識を補っていこう。
先ほども述べたが理科はセンター試験の過去問が使い物とならないため、共通テストの過去問や試行調査、共通テストの予想問題集を中心に演習を繰り返そう。
社会
社会についても直前期のコストパフォーマンスは他の教科に比べて高い。
こちらも理科と同じように、過去問演習などを繰り返すことで、不足している知識を補って欲しい。
以下の記事を参考にしながら勉強を進めていって欲しい。
勉強以外の対策
今まで、様々な共通テスト直前対策を述べてきた。
ここでは、最後に勉強とは関係ないが絶対に見逃せない共通テスト直前期の対策を3つ解説する。
勉強とは関係ないといえど、本番でベストを出すには非常に重要な対策なので必ず最後まで読んで実践するようにしよう。
場所・時間の確認
まずはじめに解説するのは、試験会場と試験時間の確認だ。
共通テストは高校生は学校単位、浪人生は予備校単位でそれぞれ近隣の大学を試験会場として大学を受験することが多い。
僕が東大に入学して一年生の時に僕の友達が東京で仮面浪人をしていた時の話を一つ紹介しよう。
僕の友達は東大の本郷キャンパスでセンター試験を受けていた。
キャンパス内に入ろうとする時に、スタッフによって受験票を提示することが求めらる。
その時に僕の友達の前にいた女の子が受験票を差し出すと
スタッフ「あ、それは駒場キャンパスの方ですね。」
女の子「え、駒場キャンパスってどこですか?」
スタッフ「はい、次の方」
駒場キャンパスというのは本郷キャンパスから一時間ほどかかるところにある。
おそらくこの女の子は最初の国語の時間に間に合わずにセンター試験に失敗してまっただろう。
このようなことがないようにしっかりと時間と場所は事前に行き方まだ考えて確認しておく必要があるのだ。
持ち物の確認
持ち物を確認しておくことも重要だ。
必要なもの以外にも受験会場にあった方が良いものなどがある。
カイロやチョコレートなどは人によっては欲しいかもしれない。
また、筆記用具がなくなった時のことを考えて呼びを必ず持っていくようにしよう。
腕時計は絶対に忘れないようにしよう。
体調管理
体調管理も必要な対策だ。
本番に体調を崩してしまっては全てを本番で出し切ることができない。
林修先生も以下のように述べている。
また、体調管理も1科目です。今まで見ていると、優秀な生徒はほとんど風邪をひいたり、インフルエンザにかかったりしない。睡眠時間をしっかりととり、体調が悪いと思ったら、すぐに休むことも大切です。
出典】:「今でしょ!」林修がマジメに教えるセンター試験1カ月前の対策
先生の言う通り優秀な受験生はしっかりと体調管理までしていて本番絶対に失敗しないように万全の対策をしている。
共通テスト本番で万全の体制で臨めるようにしよう。
まとめ
以上が、共通テスト本番で点数を最大化させるための4つの直前対策法の解説だ。
受験生のみんなはこの時期は非常に不安でどうすれば良いのかわからない人が大半だ。
しかしここに書いてある対策をしっかり実践していけば必ず共通テストで成功することができる。
特に優先順位を間違えないことは一番重要だ。
これさえ間違えないければ大丈夫だ。
ぜひこの記事に書いてあることを実践して、残り2週間しっかり対策していこう。
第一志望校に合格することを祈る。