共通テスト世界史は出題範囲が広く、なかなか点数が稼げないと考えている人が多い。
しかし、難関大学の受験を目指している人は、世界史で共通テスト9割がとれて当然である。
勉強法を理解している人たちにとっては、世界史の共通テストは対策がしやすく、点数を稼ぎやすい科目なのである。
世界史の試験で得点を稼ぐことに、特別な暗記力や思考力などの才能は必要ない。
そして、まだ世界史を勉強したことがない人でも、共通テスト9割を目指すのは1年の準備期間があれば余裕だ。
世界史初学者も、共通テスト直前の受験生も、この記事を読んで共通テスト世界史で9割超を狙おう!
【初学者向け】参考書5選と勉強法
それではまず、世界史を勉強するのが初めてだという初学者向けに説明を始める。
以下に挙げるのが、初学者が使うべき参考書5選とそれらを活用した勉強法だ。
これを実践することで、共通テスト9割を超えるための基盤をつくろう!
世界史の基礎固めができる参考書4選!
ここでは、初学者向けに、以下の5つの参考書をおすすめする。
- 『マンガ 世界の歴史がわかる本 』
- 山川の『詳説世界史B』
- 『タテから見る世界史』
- 『ヨコから見る世界史』
- 『一問一答世界史B用語問題集』
それぞれについて簡単に解説を加える。
世界史はマンガで勉強できる!
世界史の勉強でまず重要なのは、どれだけ世界史を楽しめるかということだ。
世界史を勉強しなければいけないけれど、いきなり机に向かうのはとても苦手という人はまずこの漫画を読もう。
世界史について全然知らないという人も、この漫画を読むことで基本事項のストーリーを頭に入れることができる。
例えば、自分の好きな漫画やゲームをやっていて、登場人物の名前が覚えられなかったり、ストーリーが思い出せない人はいないだろう。
その感覚と丁度同じように、世界史の基本事項を遊び感覚で身に着けることができるのだ。
教科書を読むのが一番大切
教科書は一般的には参考書ではないという人もいるかもしれないが、この山川出版の『詳説世界史B』は、高校の世界史の勉強において、最も重要な参考書と言っても過言ではない。
特に、共通テストや東大を始め、多くの国公立入試の問題は教科書をベースに作られている。
教科書に載っていないものは基本的に出てこないと思ってもらって良い。
(私立問題の場合は教科書に載っていない細かい知識も要求される。)
ただ、教科書というと活字が多く、大多数の人が抵抗感を感じるのではないだろうか?
そんな人には、教科書の中でもこの山川のものをお勧めしたい。
なぜならば、山川の教科書には全16章の全ての章の冒頭に簡単な要約が書かれているからだ。
この冒頭の要約を読むだけでも世界史の流れをだいたいは掴むことができる。
世界史の漫画でなんとなく掴んだ世界観を今度は山川の教科書を使い、この要約を中心に理解を深めていくことが大切なのだ。
世界史をタテとヨコから俯瞰する
この『タテから見る世界史』と『ヨコから見る世界史』は、世界史全体の流れを時系列、あるいは同時代的に俯瞰するのに役立つ。
漫画よりもさらに受験によく出るポイントが整理されている。
そのため、この参考書に書かれていることがそのまま点数につながる。
つまり、即戦力になるのだ。
また、教科書で活字で書かれている部分がうまく整理されて記述されているため、教科書で得た知識をまとめやすくなる。
さらに、それだけにとどまらず、共通テストで問われるテーマ史の対策もできる。
この参考書に、初めて世界史を勉強する段階で触れて置き、直前期に見直すことで得点アップの基盤が作れるのだ。
これで暗記は完璧「一問一答」
『一問一答世界史B用語問題集』は教科書で基本事項を覚えることとともに並行して使いたい教材だ。
教科書に準じて一問一答が構成されているので、教科書を読んだだけで分かった気になっている項目をすぐ復習することができる。
この一問一答はいわゆるアウトプットのための問題集である。
教科hそで習ったことをそのままにしていては、大まかな流れは覚えているかもしれないが、細かい知識が抜けてしまう。
この一問一答を使い、教科書で習った細かい知識を定期的にアウトプットすることによって、知識の定着を測ることができる。
一問一答でアウトプットを重ねることで、世界史の重要事項を完璧に暗記できるようになろう。
共通テスト9割を目指す「基礎固め勉強法」
それでは、初学者向けに共通テスト9割を目指す「基礎固め勉強法」をご紹介する。
この「基礎固め勉強法」では、前項で紹介した以下の5つの参考書を活用する。
- 『マンガ 世界の歴史がわかる本 』
- 山川の『詳説世界史B』
- 『タテから見る世界史』
- 『ヨコから見る世界史』
- 『一問一答世界史B用語問題集』
まずは、『マンガ 世界の歴史がわかる本 』で特定の時代を通読する。
そして、その時代の概要をつかんだところで、同じ範囲の部分を山川の世界史の教科書を使って読む。
教科書を読むときは、先ほども説明した各章の冒頭に存在する要約を中心に読んでいくと良い。
そこに重要事項が書かれているので、その内容を頼りに頭の中で何が大切なのか整理しながら読んでいこう。
読み終わってから、さらに大きな要約を自分でまとめて書いてみるということをしてみると良い。
次に『一問一答世界史B用語問題集』に取り組もう。
間違った語句があれば、その説明を教科書に戻って確認する。
この教科書と『一問一答世界史B用語問題集』との往復を最低でも3回は繰り返そう。
このようにして、教科書の内容を自分で整理しつつ、細かい知識も同時に覚えるようにすると、世界史の流れと知識の両方が身につき、段々と苦手意識がなくなってくる。
そして最後に、『タテから見る世界史』および『ヨコから見る世界史』で 該当する時代のポイントを覚える。
これを1セットとして、すべての時代を網羅しよう。
早ければ3か月、長くとも半年程度で教科書一周ができる。
最後に、1セットの範囲はあまり広すぎないようにすることを注意してほしい。
あまりにも広すぎると、1セット勉強している間にどんどん知識が抜けてしまい、一向に1セットが終わらないということになる。
自分が知識面を完璧にすることができるような範囲設定を心がけよう。
【共通テスト直前期】参考書2選とその勉強法
次に、共通テスト直前期の受験生のための参考書を3つ紹介する。
ここでは、世界史の範囲をすでに勉強し終わっていることを前提として話を進める。
直前期はこれだけでOK!使える参考書2選
ここでは、直前期の受験生向けに、以下の2つの参考書をおすすめする。
- 『大学入学共通テスト対応 30テーマ 世界史問題集』
- 『共通テスト過去問研究 世界史B』
短期集中で苦手チェック!
直前期にまずお薦めする参考書が、『大学入学共通テスト対応 30テーマ 世界史問題集』である。
通史の項目が26つ、テーマ史が4つという全部で30項目から構成されている。
さらに、共通テストの過去問ではなく、オリジナル問題が収録されている。
全ての問題に詳細な解説が用意されているのもありがたい。
この参考書は自分で計画を立てるのが苦手だという人に向いている。
『30日完成センター形式世界史問題集』に沿って勉強すれば、世界史の試験範囲を効率よく復習できるのだ。
さらにこの参考書で勉強したことは、私立大学や国公立二次試験の受験にも生かすことができる。
「30日完成」とあるが、ゆとりをもって、共通テスト2か月前である12月中には取り組み始めたい。
共通テスト世界史は「過去問対策」で決まる!
次に紹介するのが、『共通テスト過去問研究 世界史B』である。
いわゆる、赤本の共通テスト世界史向けである。
世界史で9割超が取れるかどうかは、過去問をどれだけの量取り組み、理解したかで決まる。
すなわち、とにかくたくさん過去問を解き、それをひたすら解きなおすだけで世界史の点数は上がるのだ。
この『共通テスト過去問研究 世界史B』には、「世界史A」3年分をふくめ、25年30回分の過去問を収載している。
豊富な問題量だけでなく、詳しい共通テストの傾向分析や先輩受験生の攻略アドバイスなども載っており、他の参考書と一線を画している。
さらにマークシート解答用紙もついているので、家にいながら共通テスト本番さながらの緊張感を持ちながら問題を解くこともできる。
共通テスト9割超を確実にする「追い込み勉強法」
それでは、上記で紹介した二つの参考書
- 『大学入学共通テスト対応 30テーマ 世界史問題集』
- 『共通テスト過去問研究 世界史B』
を活用した直前期の受験生向け「追い込み勉強法」を紹介する。
まず、できるだけ12月中に『大学入学共通テスト対応 30テーマ 世界史問題集』に取り組み始める。
年内にこの参考書を終らせるペースで解けば上出来だ。
このとき、間違えてしまった問題は解き直しをして確実に覚えよう。
それと並行して、『センター試験過去問研究 世界史B』を始める。
25年分あるので、1日1年分解けばこちらも一か月かからずに終わらせることができる。
「世界史A」の過去問は時間があれば解こう。
過去問を解くときは、必ず時間を計る、自己採点をしよう。
最も重要なのは、このとき何点取れたかではなく、解きなおして100%理解することである。
参考書の解説や、教科書をフル活用して自分が間違えてしまったところをチェックしよう。
また、共通テスト本番まで2週間を切ったら、本番と同じ時間帯に、時間を計りながら過去問を解こう。
このとき、40分程度で解き終わるように訓練をするとよい。
解答チェックのために5分、マークシートチェックに5分使えるようにするためだ。(10分は予備)
以上が、共通テスト9割超を確実にする直前期の受験生向け「追い込み勉強法」である。
二次試験で世界史を使う人へ
先ほど直前の勉強法ということで共通テスト対策の勉強法を紹介した。
しかし、難関大学の二次試験で世界史を使う人が実際に共通テスト対策を共通テスト直前にしていては二次試験には全く間に合わない。
二次試験の世界史はあくまでも共通テストの延長線上にあるので、共通テストで8割以上取ることができるようになって初めて二次対策ができるようになるのだ。
大学にもよるが、東大などの難関大学では、二次対策に半年以上は必要だ。
よって、実際に12月から共通テスト対策をして、共通テストが終わってから二次対策をやり始めたところで、到底間に合わないのだ。
最低でも高3の夏休みまでには共通テスト8割以上解くことができるように、先ほどの対策を前倒しして行おう。
まとめ
この記事では、共通テスト世界史で9割超を狙うための参考書6選と最強勉強法について解説した。
初学者向けには、
- 『マンガ 世界の歴史がわかる本 』
- 山川の『詳説世界史B』
- 『タテから見る世界史』
- 『ヨコから見る世界史』
- 『一問一答世界史B用語問題集』
この5つの参考書を紹介した。
これらで、確実に世界史の基盤を作ることができる。
また、直前期の受験生には、
- 『大学入学共通テスト対応 30テーマ 世界史問題集』
- 『共通テスト過去問研究 世界史B』
の2冊を使って対策をしてほしい。
この記事で紹介した勉強法で共通テストの世界史で9割超を達成し、志望校の合格を勝ち取ろう!