共通テストは、多くの人が通る道だ。
そんな試験で高得点を目指す人々なら、確実に他の人と差をつけられるような教科を持っておくことが、高得点、ひいては合格に大きく繋がるだろう。
では、共通テストの中で他の人と差をつけられる教科とはなんだろう?
実は、苦手な人が多く一見難しそうに見えるが実はコツさえつかめば簡単に高得点を目指せる古文こそ周りの人と差をつけられる教科なのである。
この記事では、そんな他の人と差をつけられる共通テストの教科:古文について、その解き方を紹介して行く。
この記事で紹介する解き方を使って、周りの人と差をつけよう。
共通テスト古文の特徴
共通テストの古文には、次のような特徴がある。
- 現代文・漢文と同時に大問4つ・80分(古文は大問1つ)
- 古文は50点満点・設問4問程度(マーク数は8個)
- 語彙・文法・読解問題に分かれる
まず、現代文と漢文と同時に受けるという点において、時間配分が重要、というのがあげられる。
共通テストは本番にどのような難易度が出るかわからず、難しい問題に時間をかけすぎてしまうなど、時間配分でミスすると緊張やミスの原因となってしまう。
そこで、あらかじめ時間配分を決めておくことで各問題にかけられる労力を頭に入れておくことができるようになるのだ。
古文の時間配分としては、15分前後で解くのがよいだろう。
古文は単語の読み取りにも時間がかかるから、ある程度読み取りに時間をかけておきたい。
しかし、人にもよるが、一般的に現代文の方が問題を解くのに時間を要する。
よって、単純に80分を4等分するのではなく、ある程度現代文に余裕を持たせて、15分前後で解くことを目標にしておいた方が良い。
もちろん、これは人にもより、現代文が得意で古文が苦手な人は自ずと逆転するので、自分で過去問演習をしつつ決めてほしい。
次に問題形式についてだが、第一問では古文単語の語彙の問題である。
そして、第二問に古典文法に関する問題、それ以降は総合的な理解を問う問題となっている。
後に詳しく述べるが、最後は別の文章と関連づけて解く問題であるが、文章の理解ができていればそこまで難しくはない。
少なくとも最初の方の問題は知識で解くことができる。
古典単語と古典文法の最低限の知識は入れておきたい。
ただ、語彙や文法問題では当然知識が鍵となるわけだが、万が一自分の知らない知識が出ても諦めないでほしい。
本文を読み進めていくことで、その部分の意味がわかるようになることがあるからだ。
そういう方法もあるということを頭に入れておくことで、文章中から意味などを類推する能力が養われるだろう。
もちろん、問題演習や模試などでそのやり方が成功したとしても、復習を怠らないでしっかり次回以降は意味がわかるようにすることが重要だ。
共通テストとセンター試験の違い
実際の解き方を解説していく前に、共通テストとセンター試験の古文で大きな違いがあるかどうかについて解説する。
みなさん気になっているところではあると思うが、古文はそこまで大きな変化はない。
今まで通り、語彙、文法問題は出題される上、文章の内容の理解を問う問題ももちろん存在する。
強いて目立った違いが見られるのが、最後の問題で、問題文についての別の文章が急に出題されて、2つの文章を関連づけて問題を解いてく。
要するに2つの文章をしっかりと理解できていれば、問題なく解答することができる。
よって、本質的には全く変わらないのである。
過去問演習の際もセンター試験の過去問も使えると思って構わない。
センター試験の国語は良問が揃っているので、何年分かは解いておきたいところだ。
難易度を求める場合は追試験の過去問を使っても良い。
共通テストの解き方
ここまで、共通テスト古文の特徴について見て来た。
ここからは、実際に共通テスト試験を解くときにどのようなことに気をつけるべきか、を書いて行く。
ただし、試験を解くと言っても、古文の場合は問題文の意味を理解することができなければ問題を解くことはできない。
そこで、まずは問題文を読むときのコツから紹介していきたい。
実際の問題演習の時にも使って、効果を試してみよう。
人物を把握することを忘れない
まず古文を解く時に気をつけたいことは、人物を把握することだ。
文章の最初についている現代語での序文や、脚注などを駆使して、どんな人物が文中に登場しているかを注意しよう。
脚注には、人物関係図やその人物が誰と婚姻関係にあるか、などの情報が書いてあることも多い。
どの人物がどんな立ち位置にあるのかをしっかり理解した上での読解を心がけよう。
分かりづらければ、それぞれの人物に丸や三角の記号を割り振り、その人物が登場するたびにその名前に印をつけることで視覚的にも誰が登場しているのかが一目瞭然になる。
また、読んでいる間に意識してほしいことは、「会話」と「動詞」だ。
会話については、人物が発言している時には、必ずどの人物が発言しているかを意識しよう。
この時、助けになるのが敬語の使われ方だ。
敬語は身分によって尊敬の対象が変わっているが、謙譲語なのか尊敬・丁寧語なのかをしっかり理解しておけばこの時に人物把握を行うことがより簡単になる。
また、動詞についても同様に誰が行ったのかをしっかり見極めよう。
この二つを意識するだけで、ただ単に該当する問題が解きやすくなるだけではなく、舞台の流れが分かりやすくなっただけ全体の流れも格段に意識できるようになるはずだ。
わからなくなったら「品詞分解」で対処!
さて、人物に気をつけていても、しばしば難解な部分にぶつかってしまい、答えがわからないところがあるだろう。
そんな時は慌てず落ち着いて品詞分解をしよう。
品詞分解とは、(授業でやった人が大半だと思うが)文の各単語についてその品詞が何なのか(動詞なら活用は何か)を一つ一つ考える作業だ。
たとえわからない単語があっても、他の部分の意味さえわかればそこから類推できることも多い。
また、本番の試験ではやらなくても良いが過去問を使った演習の時は復習の時にそれを現代語訳するというのをやってもいい。
品詞分解から現代語訳、というのは古文を理解する中で欠かせない能力なので、必ずできるようになっておこう。
問題を解く時には
ここまでは問題文の読み方を考えて来た。
では、問題自体を解く時はどうすれば良いのだろうか?
共通テストの特徴として、「選択式」というのがある。
回答を自分で作成するのではなく、すでにある回答の中から自分が正しいと思うものに印をつけるやり方だ。
そして、この方式の中での鉄板の回答法といえば、消去法で回答を選ぶことだ。
作問者も全員正解させるわけにはいかないので、必然的に選択肢の中に間違いとわかる部分が、一見そうは見えないが問題文には適していない部分を混ぜている。
消去法で解くとは、この部分を見つけ出し、該当の選択肢を消していくことで、最後に残ったものを回答とする、という技である。
共通テストならではの回答法で、正解を見つけよう。
これらの解き方をマスターするために
上記のような方法で本文を読んでいけば、問題を解くことは難しくはないだろう。
しかし、冒頭でも述べたように共通テストの古文は時間にかなり余裕がない。
15分程度で解かなければいけないことを考えると、これらのコツを急に実践したからといってすぐさま高得点が期待できるわけではない。
例えば、品詞分解にせよ全ての箇所に行っていると当然時間は無くなるわけである。
よって、これらのコツを高速で適切な場所に行っていく必要がある。
そのためには過去問演習をしっかりこなすしかない。
これもただ解くだけではなく、一度解き終わった後に、復習して自分の知識の不足分を補った後に、理想の読み方で再度問題を解き直す必要がある。
理想の読み方とは、問題を解くのに必要な理解を瞬時に行い、適切な場所のみ時間をかけて読解するということだ。
復習時に、問題の根拠がどこにあるのか解説を読めばわかると思う。
この読解プロセスをできるだけ早く行う練習を復習時しておくことが必要なのだ。
過去問の演習方法については以下の記事で詳しく紹介しているので、合わせてこちらもみておいてほしい。
高得点を目指す!過去問を使った共通テスト古文対策法を解説する
まとめ
共通テスト古文について、その特徴と解き方を解説した。
共通テスト古文は差がつきやすい教科だが、他の教科に比べて少ない対策時間で簡単に高得点を狙うことができる。
さらに、一度コツをつかんでしまえば安定して得点できる教科でもある。
本日ご紹介した、
- 人物の把握
- わからなくなったら、品詞分解
- 消去法で正解の選択肢を見つける。
この3つのコツをうまく実践して高得点をぜひ目指してほしい。
さらに、これらのコツを使うと同時に短時間で読解していくには、過去問演習が不可欠だ。
過去問演習でしっかりと時間内に問題が解けるようトレーニングを頑張ってほしい。
この記事で解説した解き方を実践して、実際の試験でも高得点を狙おう!