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共通テスト後から東大二次試験までに気を付けるべき3つのポイント

おそらく受験生諸君はもう共通テストを終えて、一安心しているところだろう。

しかし、特に東大では、共通テスト後の対策次第で、合否が大きく変化してしまう

また、共通テストに失敗して点数が低くなってしまった人は逆に不安を抱えながら二次試験の勉強をしていくことになる。

だが、果たして共通テストでの失敗はどれほど二次試験に影響を与えるだろうか?

実のところ共通テストで少し失敗したくらいでは東大受験に失敗しない

二次試験のでき次第で合否が決まってくる。

ここでは、そんな東大受験生に、共通テストから二次試験までで、気を付けるべき3つのポイントを紹介する。

この記事を読めば、二次試験までの道のりをスムーズに歩むことができる

また、2016年度、2017年度の東大入試の第一次選抜も以下の記事にまとめられているので、是非参考にし絵欲しい。

2016年度東京大学第一次選抜入試(足切)入試総評

2017年度東京大学第一次選抜入試(足切)入試総評

<解説動画>

目次

東大受験には共通テストは関係ない

数式

すでに既知の問題かもしれないが、東大の入試は

共通テスト:二次試験=4:1

である。

共通テストの結果が良くても、二次試験がボロボロであれば絶対に受からない

逆に共通テストがいくら悪くても、二次試験で十分ばんかいできれば、合格は可能である

各々共通テストの結果はあると思うが、共通テストなど東大入試にとってはないに等しいので、共通テストそのものを忘れてしまおう

足切には注意!(共通テスト750点以下の人へ)

東大入試において、共通テストがないに等しいと入っても、点数が750点以下になってしまった人は、少し注意がいる。

それは、東大入試では、共通テストの得点を用いた、第一次段階選抜(通称:足切)が存在するからだ。

 

出願者のうち共通テストの得点が高い順に並べて、それぞれの科類において倍率が一定になるように、調整するのだ。

つまり、足切に引っかかってしまうと、二次試験が受けられなくなってしまう

過去10年分の足切点とそれぞれの共通テストリサーチの結果は以下のサイトにのっている。

十分分析したうえで、出願する科類を決めよう。

https://todai.info/juken/data/

 

また、共通テストの難化により足切り点が十分下がることも考えられる

特に2022年度の共通テストは、導入から2年目で過去に類をみないほど難化した

当然過去最低の平均点を出し、数学は文系だと5割程度しか取れなかった人もいるくらいである。

さきほどから750点以下の場合は要注意と書いたが、2022年度に限っては、二次試験の合格者平均点がおよそ750点強くらいである。

今後も共通テストになり難易度が安定するまでに時間がかかると思われる。

各方面からこの共通テスト難化は批判されているため、今後は易化していく傾向にあると思われるが、2022年度と同等もしくはそれ以上の難易度であることも考えられる。

よって、単に750点以下になったからといって不安になる必要はない

やはり、先ほど述べたように共通テストリサーチの結果や平均点などを見て、問題の難易度をしっかりと分析した上で、自分は足切りにかかりそうかどうかということを慎重に判断すべきである。

補足:志望科類変更について志望科類変更を足切により余儀なくされそうな人もいるだろう。

しかし、どこの科類に行くかは、僕が実際大学生活を送ってあまり関係ないと感じだ。

というのも、進学振り分けで、成績がいい人はほとんどの学部に進学することができるのだ。

成績は、入試以上に努力でなんとでもなる。

医学部以外の学部の進学を考えている人は、どの科類でもいいので、一番足切のとおりやすい所に、出願することをお勧めする。

二次試験用の演習に全力で取り組もう

東大の二次試験は、共通テストと違って、思考力がかなり要求される。

つまり、試験の種類がだいぶ違うのだ

12月から1月まで共通テストの演習を頑張っていただろうが、その際、二次試験の腕がなまってしまっている場合がある

できるだけ多くの、二次試験用の演習を行い、共通テストなまりを解消しよう

ここで、共通テスト後から二次試験までの各科目の対策と過去問がなくなってしまった人のために各科目のおすすめの東大型模試の過去問(河合のオープン、駿台の実践、東進の本番レベル模試のいずれか)を紹介する。

英語

英語は、最も共通テスト訛りが顕著な科目のうちの一つだ

単純に共通テストの英語が簡単すぎるのだ。

よって、他の科目に比べてどうしても共通テスト対策時の英語の対策時間は少なくなってしまう

相対的に今までと比べて英語に触れている時間が少なくなってしまうので、すぐに二次試験のレベルの英語が読めるようになるための対策が必要である。

今まで解いたことのある過去問で構わないので、大量に音読をして、今まで通りのペースで長文が読解できるようにしておこう。

また、共通テストでは二次試験に比べると単語も易しいものしか出ないので、単語も個別にやっておく必要があるだろう。

システム英単語の3, 4章や鉄壁などの今まで取り組んできた単語帳を使って復習すると良い。(新しい単語帳よりも今まで使った異なるものが良い。)

さらに、ポレポレなどの難関大学向けの英文解釈の参考書にもし取り組んだことがある場合はこちらを音読して口頭で訳す練習をしておくと、和訳のスピードも取り戻すことができる。

 

リスニングについては、共通テストに変わりある程度難しくなったので、もし苦手でなければ特別な対策をする必要はない。

過去問を解いていく中でリスニングの問題を演習すると思うので、この対策で基本十分だ。

苦手な人は、やはり一度やったことなるリスニングの問題集などをもう一度おさらいしておくと良いだろう。

 

東大模試に関しては、断然東進の東大本番レベル模試がおすすめだ。

作り方や、問題作成者の意図、難易度が東大の二次試験のものとかなり類似している。

また、河合のオープンも悪くはない。

しかし、駿台の実践については、難易度と作り方が本試験とかなり乖離しているので、駿台の模試の過去問を使った演習はさけよう

数学、理科

数学に関しては、共通テストの難易度はかなり高いが、問題形式がマークと記述では全く異なってくる

それゆえに問題の種類も異なり、頭の使い方も全く違ってくる。

もともと記述が得意な人であれば、共通テストの演習によって計算スピードがさらに上がるので、二次試験を解いてみると逆に今までよりも解きやすいという人もいる。

しかし、記述が苦手な人であれば、今まで以上の解けなくなってしまう可能性もある。

一度東大模試の過去問などで様子を見て自分のパフォーマンスが現在どのようになっているのか確認した方が良い

そして、さらに解けなくなっている場合は、過去問とは別の難関大学向けの記述の問題集の中から問題を選び、時間を測って解くと良い。

一対一対応や新スタンダード演習やさしい理系数学ハイレベル理系数学などを使うと良いだろう。

 

理科に関しては、今までしっかりと二次試験対策ができていればそこまで二次試験のパフォーマンスが落ちることはないだろう

ただ、久しぶりの解くので多少時間が解くのに時間がかかってしまうこともある。

過去問2年分程度で勘を戻すことができるので、東大模試や今までやったことのある過去問を2回分やって調子を戻しておこう。

 

東大模試においては、数学、理科は、駿台の東大実践が一番おすすめである。

駿台の模試は理系科目がかなりよくできているので、それを使うのがおすすめだ。

河合のオープンも問題演習にはなるので、演習するのも悪くはない。

東進の東大本番は少し、注意が必要だ

特に数学だが、2012年以降の過去問において、難易度が非常に高くなっている。

より難しい問題を解きたいという人にはお勧めだが、苦手な人がやると、全く解けないので、モチベーションが下がるだけだ。

基本的に本番の点数は+20以上になることが望まれる。

理系科目が苦手な人はむやみに手を出さないでおこう

国語

基本的に今までしっかりと二次試験の対策をしていれば共通テストの対策に注力したからといって実力が下がることはない

二次試験の科目の中では一番共通テスト訛りが少ない科目だろう。

さらに、理系文系ともに点数にばらつきが少ない科目である。

よって、基本的に直前期に国語自体の対策を多めに取ることはおすすめしない

理科や社会などさらに点数を短期間で上げることができる科目があるので、そちらに注力すると良いだろう。

 

また、模試に関しては、残念ながら、東大の現代文でしっかり練習になる問題は少ない

駿台の実践と河合のオープンは東大現代文の本質をまったくわかっていない問題作成をしているため、練習に全くならない。

東大本番レベル模試も2015年度第一回以前の過去問はものすごくいいものであるが、それ以降の問題は、何を間違えたのか、ひどいものばかりである

現代文については、2001年から問題形式が変わっていないので、過去問だけでもたっぷりある。

そちらを中心に進めて、足りなくなったら2015年度第一回以前の東大本番レベル模試を解いていこう。

古典に関しては、どれも基本的でよく東大の二次試験を模倣できているので、どれでも使える

社会

社会も共通テストの訛りが少ない科目の一つだ

さらに、理科や英語のように時間が厳しいということはないので多少時間はかかるだろうが今まで通り解くことができるだろう。

社会はこの後の勉強次第でまだまだ伸びる科目なので、すぐに過去問に取り掛かり、不足している知識は迅速に補おう

 

東大模試に関しては、社会は全体的に評判が良くない

特に駿台は知識重視で東大には程遠い傾向にある。

河合も駿台に比べればマシではあるが、東大に似ているとは言いがいたい。

日本史だけは東進の東大本番レベル模試が良問であるので、日本史選択者は本番レベル模試を使うと良いだろう

問題の仕入れ方

模試の過去問などは、なかなか手に入りにくいと思っている人も多いようだが、結構手軽に手に入る。

駿台と河合は、問題冊子として、模試の過去問をまとめたものを売っている。

東進の東大本番レベル模試に関しては、残念ながら非売品である。

しかし、過去の受験生が使用したものなどをリスニングCD付きで、ネット通販で売っている人が結構いる。

このように、案外手に入りやすいので是非利用していこう

まとめ

以上が、東大の共通テストから二次試験までに注意すべき三つのポイントだ。

  1. 東大受験には共通テスト点数は関係がない!
  2. 足切りだけには注意する!
  3. あとは全力で二次試験の対策に取り掛かる!

この三つのポイントに注意して対策していけば、スムーズに二次試験まで過ごせて、本番に十分力を発揮することができるだろう。

受験まで残りわずかにであるので、是非これらのことには十分注意して、対策していってほしい

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