今日、2月8日に2017年度東京大学の第一次選抜(通称:足切り)の合格点が発表された。
まずは、東大に志願した人たちはもちろん気になるところである。
また、それだけでなく、来年東大を受験する高校生も、一体どれくらいの点数をセンター試験でとっておけば安心して出願できるのか知りたがっている人も多い。
そんな人たちにここでは、2017年度の第一次選抜(足切り)の総評を即座に発表し、また来年度受験する人たちに向けてもアドバイスしていく。
是非、この発表をチェックすることで今年受験する人も来年受験する人も自分の受験の参考に大いにしてほしい。
東京大学の第一次選抜(足切り)とは?
これを見ている受験生の人のほとんどはセンター試験を1月に受験したことだろう。
東大を始め、国公立大学はセンター試験を受験したものは一応出願することが可能である。
だからといって、出願者全員が二次試験を受験することが可能ではないのだ。
東京大学の二次試験の会場は例年東大の本郷キャンパスと駒場キャンパスとなっている。
そこに収容できる人数も限られている。
なので、まずセンター試験だけの点数をもとに、出願倍率が以下の倍率以上になった場合、第一次選抜(足切り)を実施するのである。
文科一類:3倍
文科二類:3倍
文科三類:3倍
理科一類:2.5倍
理科二類:3.5倍
理科三類:4倍
足切りでは、二次試験の倍率がちょうど上の倍率に達するまで、センターの点数が低いものから不合格にしていく。
東京大学の入試の配点は
- センター試験:110点満点
- 二次試験:440点満点
で行われるが、第一次選抜があるがゆえに、センター試験の配点がいくら低くても侮れないのである。
なお、センター試験の対策法は以下の記事を参考にして欲しい。
東大の2017年度第一次選抜(足切り)の総評
ここでは、東大の2017年度の第一次選抜(足切り)の総評を解説する。
東大の2017年度出願状況
以下が2017年度第一次選抜の出願者数とその倍率だ。
募集人員 | 志願者数 | 志願倍率 | 第1段階 選抜倍率 |
|
文科一類 | 401人 | 1,309人 | 3.26倍 | 約3.0倍 |
文科二類 | 353人 | 1,124人 | 3.18倍 | 約3.0倍 |
文科三類 | 469人 | 1,565人 | 3.34倍 | 約3.0倍 |
理科一類 | 1,108人 | 2,896人 | 2.61倍 | 約2.5倍 |
理科二類 | 532人 | 2,105人 | 3.96倍 | 約3.5倍 |
理科三類 | 97人 | 526人 | 5.42倍 | 約4.0倍 |
(東大のホームページより)
これによると、2017年度は、すべての科類において、第一次選抜が実施されそうである。
すべての科類において第一次選抜実施倍率を志願倍率が超えてしまっているからだ。
2017年度東大の第一次選抜(足切り)の合格点
以下が、2017年度の東大の第一次選抜(足切り)の合格点と各予備校のセンターリサーチによる第一次選抜の合格推移点だ。
駿台 | 河合 | 東進 | 実際の足切り点 | |||
655 | +84 | 650 | +79 | 650 | +79 | 571/900 |
695 | +72 | 700 | +77 | 670 | +47 | 623/900 |
725 | +7 | 730 | +2 | 725 | -7 | 732/900 |
725 | +65 | 725 | +65 | 725 | +65 | 660/900 |
720 | +19 | 710 | +9 | 713 | +12 | 701/900 |
690 | -5 | 668 | -27 | 670 | -25 | 695/900 |
まずは、文系だが、2015年度は文科三類が、2016年度は文科一類と文科二類が足切りが実施されなかったが、今年はすべての文科類で実施された。
また、今年はなんと文科三類がすべての科類において一番合格点が高いという状況になっている。
ここまで文科三類の足切り点が高かったのは久しぶりのことだ。
理科では、今年は理科一類の足切り点がかなり低くなっている事に注目だ。
いずれにせよ、今年はどこの科類でも足切りが実施された。
東大のセンター試験の配点が低いからといってしっかりと勉強していないと特に文科三類は少し酷いミスをすると足切り点を簡単に下回ってしまう。
東大の第一次選抜(足切り)についてのアドバイス
ここのアドバイスについては、昨年度、2016年度の東大第一次選抜の総評で述べたとおりである。
以下にその引用を示す。
ここでは、来年度以降の東大受験者に対して、第一次選抜(足切り)についてのアドバイスをする。
最終的には二次の点数でほぼ合格が決まってしまう東大入試だが、足切りに引っかかってしまっては、その二次試験ですら受けられない。
しっかりこのアドバイスを読んで来年度以降にいかしていこう。
センター試験をなめすぎない
たしかに東大入試において、配点が二次試験の1/4しかないセンター試験だ。
つまり、ほとんどの場合二次試験の得点で合否が決まってしまう。
ゆえにセンター試験以上に二次試験対策が何倍も重要になってくる。
しかしだからと言って、センター試験をなめすぎて、何も対策せずに得点が低くなってしまっては、非常に危険だ。
実際の足切り点よりも結果的によかった場合でも、それが発表されるまでは本当に地獄だ。
二次試験が受けられないかもしれない不安に、センター試験がおわってから20日近く悩まされるのだ。
直前期にそのような精神状況になってしまうと、二次対策のモチベーションが下がり、二次試験の結果にもひびいてしまう。
対策のウェートはもちろん二次試験に多く置くのだが、せめて、足切り点を心配しないで済むような点数はセンター試験でとれるよう対策しよう。
万が一足切りに引っかかりそうな得点を取ってしまった場合
どんな点数をとってしまっても必ずセンターリサーチには出そう。
そして、足切りを心配しなくてはならない点数を取ってしまったら、各予備校が出している足切り予想点を参考にしながら出願しよう。
場合によっては科類を変えることも考えた方がよい。
そして、出願してしまってからは、足切りのことは一切気にせずひたすら二次試験対策に没頭しよう。
せっかく足切りを通っても、ここで二次対策を十分できず、本番で点数がとれなければ意味がない。
また、たとえ足切りに引っかかったとしても、浪人する場合そこでした二次対策は来年度以降に大きく成果がでる可能性がある。
どんな結果になろうとも足切りのことは一切気にせず、二次対策に没頭しよう。
この記事の引用にもある通り、本当にセンター試験を侮ってはいけない。
著者自身も受験当時、センター試験をなめていて大コケして、足切りに引っかかりそうになった。
結局ギリギリ足切りを免れ、得意の二次試験で挽回して合格したのだが、センターが終わってから足切り発表までは、かなり精神的に辛かった。
ぜひこのアドバイスを忘れず受験に生かして欲しい。
まとめ
以上が、2017年度東大入試第一次選抜(足切り)の総評、と来年度以降受験する人への足切りに関するアドバイスである。
足切りはあまり重要そうに見えないが、油断していると痛い目を見る部分である。
今年の受験生はこれを参考にして、二次試験に向けてしっかり対策しよう。
来年度以降受験する人はこのアドバイスをもとにしっかりと足切りを乗り越えよう。
なお、ここからは二次試験の対策に移っていくことと思うが、二次試験の対策は以下の記事を参考にして欲しい。