断言しよう。
みなさんの中で少しでも推薦入試を考えている人がいれば、この記事を読まないことは絶対に損である。
ほとんどの推薦入試で課される課題といえば「面接」であるが、いざ面接官を目の前にして喋ろうと思うとなかなか言葉が出てこない、自分の言いたいことが伝えられない、といった壁にぶち当たる。
今まで多くの受験生がこの悩みを解消できないまま面接試験に突入してしまい、悔しい思いをしてきた。
推薦試験を考えている高校生の中には、学校のテスト勉強は得意だけれども事前に準備できないテストや面接などはは苦手‥と感じている人も多い。
だが、面接はアドリブだけで乗り切ろうとするものではない。
きちんと準備をしておけば、それに見合った結果を出すことができるのだ。
この記事では、面接を乗り切るために押さえておくべきポイントを3つ伝授する。
試験までもう直ぐだ!と焦っている3年生も、まだ余裕があるとたかをくくっている1・2年生も、これを読んで面接に強い受験生となり、周りと差をつけよう。
まずは面接試験について知ろう
敵に勝つためには、敵を熟知することが必要だ。
よって、はじめに面接試験とはどんな試験か?なぜそれほど大切なのか?について詳しく解説していく。
面接とはどんな試験方法か?
「志望校の募集要項に「面接試験」と書いてあるものの、実際にどんな試験かはいまいち想像がついていない…」といった人はとても危険だ。
君たちは面接に対してイメージを掴み、ある程度のシナリオを思い描いてから臨まなくてはならない。
だいたいの面接は、教授と対面形式で行われる。
教授はその大学の顔であり、教授がどんな生徒を教えたいか、という基準で合否を決定するからである。
形式としては生徒1:面接官1〜3が多いと言われる。
時間は10分のものもあれば30分とじっくり行われるものまで多様なので、募集要項をよく見て把握しておくようにしよう。
また面接が行われる教室は比較的小さく静かで、面接官が座っているところから1~2メートル離れたところに椅子が置いてある。
なぜ面接試験が大切なのか?
面接試験がどのような形態で行われるかは大体イメージできたかと思う。
では次に面接試験の性質について理解しておいてもらいたい。
面接は大学側にとって、受験生がどういった人間か?を見ることができる唯一のチャンスであるといえる。
推薦入試においては受験生には多様な条件が求められるが、それでも提出書類や小論文を通してその生徒について分かることは限られているだろう。
そこで大切になるのが面接なのだ。
実際に受験生1人1人と面と向かって話をすることで、書類上では知ることのできない人間性を見て審査をしている。
これは受験生からすれば、逆に面接の時だけ都合良く取り繕い、自分の人間性の悪い部分を隠すことは不可能である、と言うこともできてしまう。
だからこそ面接試験に臨む前に、自分がどういった人間で何を考えているのか、について向き合っていかなければならないのだ。
このように、面接試験は推薦入試において要ともいえる重要なパートを担っていることが理解できたであろう。
よって、大学側から求められているものとは何かを理解し、「自らをデザインする」ことが必要不可欠だ。
面接は印象が8割!
これまで散々面接に向けて準備していくことがいかに大切か?を述べてきたわけだが、先にも言った通り、まず面接官が重要視するポイントは受験生の人間性なのだ。
そしてその人間性を決定付けるのは、発言内容よりも相手に与える印象なのである。
ここでは、大学側にこの子をうちの生徒にしたい!と思わせる完璧な印象作りを伝授したい。
入室してから席につくまで
初めましての人に会う時、たいていの場合、その人と初めて顔を合わせた瞬間に我々は相手の印象によって本人の人間性をけっていしているだろう。
それは大学の面接においても同じである。
つまり、部屋に入る瞬間から勝負は始まっているのだ。
まず入室する時に、必ずノックを3回しよう。
そして、「どうぞ」と声をかけられたら、「失礼します」と言いながらドアを開けよう。
ドアをきちんと締めたら面接官に向かって一礼し、姿勢を伸ばして歩いていって、用意してある椅子の横に立とう。
そこで名前を名乗り「本日はよろしくお願いします。」などといった挨拶を一言入れるだけで、印象の良し悪しは大きく変わってくるだろう。
面接中
第一印象は大変重要だが、かといってその後の面接での態度が良くなければ元も子もない。
もちろん横柄な態度をとる受験生はほぼ皆無だろうが、ありがちなのが緊張しすぎて落ち着かない、ソワソワしてしまうというケースだ。
そこで注意してほしいのが
- 目線
- 手
- 話す速度
の3点である。
自分でも焦っているのは分かるけれどもどうしたらいいか分からない、といった時には、この3つを確認するだけで格段に印象が良くなるだろう。
1.の目線だが、定まらなかったり、常に下を向かないように注意しよう。
常に面接官の目を見る必要はないが、何かを訴えかけたい時や重要な質問の返答時には必ずしっかりと相手の目を見て話すこと。
たまにこちらを見てくれない面接官もいるが、焦らず相手の方を向いて話そう。
2.についてだが、手は見落としがちなポイントだが、大変重要だ。
よく緊張してジェスチャーをしすぎてしまう、またソワソワと膝の上で動かしっぱなしになるといった受験生がいる。
しかし面接官はそちらが気になってしまい、話している内容にまで意識が向かなくなってしまうこともある。
両手は膝の上に軽く添え、ジェスチャーは必要な時のみに効果的に使用しよう。
3.の話す速度は、印象において最も鍵となる部分だ。
早すぎれば聞くのに疲れてしまうし、遅すぎると退屈する。
特に後の方に面接をする人は、面接官が疲れていることに気を配ろう。
緊張すると99%の人間は早口になるであろう。
句読点などではしっかりと呼吸を置き、面接官が自分の話す速度についてきているかどうかをアイコンタクトで確認するべきだ。
面接官に魅せる自分をデザインしておこう
印象をいくら良くしても、やはり面接官との質問の受け答えに自信がないし心配だ、という人は多いだろう。
確かに面接には過去問は無いし、予期せぬ質問にも間を空けずに返答することが求められる。
そこで覚えておいてほしいのは、大切なのはそれぞれの返答に一貫性があるかどうかである、ということだ。
ここでは予測することが難しい面接試験の質問にどう対応していくかについて解説していく。
準備はできるかぎり入念に!
面接は何を聞かれるか分からないのが怖い、と思っている人も多いかもそれない。
だがポイント①でも述べた通り、面接の目的は受験生がどういう人間かを知ることなのなので、ある程度質問される内容は決まっているのだ。
志望動機やなぜその大学でなければダメなのか、校内・課外活動は何をしてきて、そこで何を学んだ‥etc
そこで私がオススメするのが、質問リストを作っておくこと。
上記のような予想可能な質問に対してはあらかじめどう答えるか考えておき、リスト化しておくのだ。
それに加え、色んな人に面接練習をしてもらい、その都度聞かれた質問もリストに加えておき、情報として蓄積しておくと役立つ。
こうすることで自分の返答の中に軸ができ、もし面接時に予期せぬ質問をされてもその軸にそった返答ができるのだ。
もし答えられなくても慌てない
それでも、もしかすると全く考えもしていなかった質問をされたり、教授に指摘されたことに対してうまく返せなかったりする場合があるかもしれない。
そんな時には、なにか答えを見つけようとすることに囚われるのではなく、「これから勉強していく」という姿勢で返事をすることにシフトしよう。
知らない、分からないことは必ずしも恥ではない。
むしろ大学は学ぶためにあるものなのだから、現時点で分からないことがあるのは当然なのだ。
このように、うまく答えられないからといって無言になってしまうのではなく、頭を柔軟にして対応しよう。
まとめ
以上が面接試験において抑えておいてほしい3ポイント、「①面接の意義を知ること・②印象を良くすること・③話に軸をつくること」だ。
この記事を読んだ時点で、君たちは他の推薦入試を希望する受験生に大きくリードしたと言えるが、それでもここに書いてあることを実践しなければ本当の力にはならない。
さっそく志望大学の募集要項を読み込み、また両親なり友達なりを捕まえて面接の練習をしてもらおう。
この記事通りにやれば必ず面接で大成功する。
(celly 東京大学理科二類在学)