東大では、今年度から後期試験が廃止され、その代りに「推薦入試」が導入された。
2月10日にその合格者がついに発表された。
ここでは、2016年度東大推薦入試の総評とそもそも推薦入試とはどんな入試かについて、説明する。
これを読めば、東大の行った推薦入試がどのようなものなのかわかるだろう。
東大の推薦入試とは?
東大の推薦入試とは、実際にはどのようなものなのかここで説明する。
出願条件
東大の推薦入試では、各高校の学校長が認めた男女各1名が東大に出願できる。
出願は科類ではなく、学部ごとに行う。
それぞれの学部が様々な条件を求め、その条件にあった資料を送る必要がある。
その条件は学部ごとに異なるが、どれも非常に難しい条件である。
以下にその例を挙げる。
- 数学オリンピックなどの科学オリンピックで、顕著な成績を収めたことを示すもの
- 外国語に関する語学力の証明書(TOEFLなど)
- 国際通用性のある入学資格試験において、優秀な成績を証明する資料(SAT,国際バカロレアなど)
(東大推薦入試学生募集要項より)
これだけでも、かなりの資格をもっていないと難しいことがわかるだろう。
このように、出願資格はかなり厳しいものとなっている。
また、受験者は前期との併願が可能でセンター試験も決められた科目分だけ受けることが求められる。
しかし、推薦入試合格者は前期の合格者とはなりえない。
何をするのか?
実際推薦入試では、12月上旬に東大のキャンパスにて面接を行う。
これは、2次選考というものでこれを通ったものが合格者となる。
ここでは、実際にグループで討論をさせ、受験生の思考力を見る。
推薦入試を受けるのであれば、ディスカッションなどに慣れておくことが重要だ。
推薦入試の日程
以下に2016年度の東大推薦入試の日程を示す。
日程 | 項目 |
平成 27 年
11 月2日(月)~6日(金)
12 月1日(火)
12 月1日(火)頃(郵送)
12 月1日(火)頃(郵送)
12 月 19 日(土)・20 日(日)
平成 28 年 1月 16 日(土)・17 日(日)
2月 10 日(水)
2月 11 日(木)~17 日(水) (郵送により手続) |
出願受付
第1次選考の結果発表(本学 Web サイト 及び本学携帯電話サイトに掲載)
第1次選考の結果を学校長と志願者あてに 通知
第2次選考受験票等送付
面接等実施
大学入試センター試験実施
最終合格者発表(本学 Web サイト及び本学 携帯電話サイトに掲載) ※上記のほか,学校長と志願者あてに「結 果通知書」を郵送します。
入学手続 |
(平成28年度東大推薦入試学生募集要項より)
来年度から全く同じ日程で行くとは限らないが参考になるのでみておこう。
また、東大の推薦入試については以下の記事でも触れられているので合わせて見ておこう。
難関大学へ入る方法は一つじゃない!東大、慶応、早稲田の推薦入試のまとめ
2016年度東大推薦入試総評
ここでは、2016年度に初めて実施された、東大推薦入試の総評を行う。
出願者数
そもそも、募集要項の出願資格がかなり厳しいものに設定されていたせいか、定員100人程度に対して、173人しか出願しなかった。
一部の学部では、想定していた店員よりも出願者数の方が下回ることがあった。
合格者数
各学部ごとの合格者数は以下の様になっている。
(東大ホームページより)
このように、定員割れなどがしているなどで、合格に満たないものは、定員より合格者数が少なくなっても不合格となっている。
合格者数が想定より小さくなった場合は、前期の入試の定員が増やされることとなる。
総評
東大の発表によると、この推薦入試によって、
- 去年の前期試験より女子率が多くなった
- 地方の学生を多く選抜することができた
など、優秀な人材を集められて成功したということだ。
しかし、募集条件が厳しいとして「スーパー高校生」にしか出願できないという誤解があったので募集要項を見直したいを見直したいと発表した。
確かに、これでは条件が厳しすぎる。
しかも、定員の枠も少ないため、その中で合格するのもさらに難しい。
普通に受験勉強を真面目にこなし、前期を受験したほうがよっぽど合格するのは楽だろう。
まとめ
以上が、推薦入試の説明と2016年度の東大推薦入試の総評である。
今年は、出願条件がかなり厳しく、出願者自体が少なかった。
そのため合格者数も予想より下回った。
結果的に、前期を受験して合格する方がはるかに簡単になってしまう。