二次試験をうけなくても東大の合格を手にする入試形態が存在するということをご存知だろうか。
日本で一番頭のいい大学は?
そうきかれたとき、多くの人間が迷わずに「東京大学」と答えるだろう。
東大は古くからの歴史と伝統を誇り、各界に偉大なる人物を輩出している。
もちろん東京大学に入るためには並々ならぬ努力が必要である。
極めて高い学力が求められ、二次試験においては知識の豊富さとその知識を応用する力の両方が必要となる。
それなのに、その試験を受けなくても早期段階で合格を手にすることができるという。
一体なんてお得なのだろう、と思った学生も多いのではなかろうか。
ここでは、そんな東大の推薦入試制度のカラクリについて説明をしていく。
この記事を読み終わった後、君は東大の推薦入試でどうすれば合格を手にすることができるのかを完全に理解できている。
是非この記事を読んで、二次試験を受けずに早期に東大を合格してしまおう。
推薦入試の目的
東大で推薦入試制度が始まったのは昨年度のことである。
これまで帰国生入試の他にセンター試験を経て前期試験または後期試験で一定以上の得点を取ったものしか合格をしていなかったというのに、とつぜんに推薦入試制度が設けられたのはなぜなのか。
東大の公式サイトには、こう記述がある。
「東京大学では、学部教育の総合的改革の一環として、多様な学生構成の実現と学部教育のさらなる活性化を目指し、平成28年度入学者選抜から日本の高等学校等の生徒を対象に推薦入試を実施しています。」
つまり、東大では二次試験以外のあたらしい方法で入学試験を執り行うことで、さらに多様な人材を大学に集めたい、という気持ちから推薦入試制度を取り入れたということになる。
推薦入試で求められる人材
前章では、推薦入試にこめた東大側の願いについて分析した。
次に、東大の推薦入試の目的からわかる「東大が欲しているのはどんな人材か」についてまとめていこう。
そうすれば、推薦入試を受験する人間がどういった方法で東大にアプローチをしていけば合格に近づけるのかが明らかになるだろう。
東京大学は、大学に多様な人材を集めるために推薦入試を取り入れたということになる。
逆に言うと、従来のペーパーテストでは集められないような人材が欲しいということになる。
つまり、受験勉強一辺倒ではなく、学問そのものを追い求めたいと願う、知的好奇心にあふれ、本当に目的を持って東京大学に入学したいと考えていることを道筋を立てて説明することができる人材こそが東大の推薦入試において求められる人物像なのだ。
もちろん、日本最高の学問の権威であるため、それに見合った学力は考慮される。
しかしセンター試験で求められる得点率は二次試験を受験する生徒よりも低いのだ。
この点からも、東大が推薦入試ではペーパーテストよりも「意欲」や「好奇心」といったものを重視していることがわかるのだ。
推薦入試の流れ
では、実際にどのような流れで東大の推薦入試は行われていくのだろうか。
ここでは、東大入試の推薦の流れについて詳しく解説していく。
日本最高峰の大学の推薦入試はどのように行われているのか、意外に知らない人は多い。
是非この章でこの推薦入試の流れについて知ろう。
推薦入試出願~一次選考
まず、どのようにしてその年度の東大の推薦入試について受験生が知っていくか。
実は、推薦入試のみに関する説明会が6月末に行われるのだ。
そこで、出願方法や審査基準などの話を聞く。
説明会は、昨年は全国9会場で行われた。
このことからも、東大が全国中から多様な学生を集めたいという姿勢でいることがうかがえる。
そのごの実際の日程としては、
11月初旬 出願受付開始
12月初旬 一次選考結果 発表
ということである。
一次選考は、書類審査である。
出願者がそれまでに行ってきた活動や、東大に入学したらどんな学問をしていきたいと考えているのかなどをみていく。
推薦入試二次選考~合格
一次選考の合格者たちは12月末に面接を受けることができる。
面接を受けた後、大学入試センター試験を受験し、その得点をもってして最終的に合否がきまる。
まだ昨年から始まった入試制度のためデータが少ないのが難点であるが、昨年に関して言うと、面接試験において特別難解な質問はなかった。
ひとまずは志望理由や入学後にやりたいことがはっきり言えることをめざそう。
まとめ
いかがだっただろうか。
以上が、東京大学の推薦入学試験の概要と選考の流れである。
二次試験がいらないからこそ人間性や意欲を綿密に調査されるため、真剣に東大に推薦で合格しようと考えると、自分はどうして東大で学問をしようと思っているのかということを何度もなんども問い直す必要があるということがわかっただろう。
国公立二次試験とはまた違った形で学力を磨く必要があるのだ。
さて、この記事を読んで東京大学の推薦入試に興味を持った受験生は、入試要項を取り寄せることから始めよう。
そして、自分の将来を問い返してみよう。
そうすれば、今回紹介したように、東大の求める「学問への意欲にあふれた人材」になることができ、東大に推薦で合格する可能性が高まるのだ。
(celly 東京大学理科二類在学)