受験生の君たちは、日本史は得意だろうか?
日本史は、得意不得意が大きく分かれる科目である。
皆さんの中にも中学の歴史は余裕だったのに、高校になると覚える量が多すぎて、訳が分からないと、苦手意識を持っている人もいるのではないか?
しかし、高校の日本史で苦手意識を持っている人は、間違った覚え方をしている可能性が多いにある。
特に、大学受験で日本史を選択している受験生は、間違った覚え方をしていると全く太刀打ちできなくなってしまう。
ここでは、そんな人たちのために、日本史に焦点をあてて、大学受験勉強に直結する覚え方を5つ伝授しよう。
この記事を読んで、しっかりと大学受験で通用する日本史の勉強方法を知って、合格へ前進しよう。
まずは日本史のあらすじを掴もう
日本史というのは、古代から現代までのひとつながりのストーリーなのである。
ただ、何が問題なのかというと、とにかく数千年分の出来事や登場人物を覚えなければならないため、日本史はとても骨の折れる科目だと受験生が苦手意識を持ってしまう傾向にある。
実際のところ、日本史ほど楽な科目はない。
なぜなら、出来事の因果関係や流れをつかんでいけば、ドラマのストーリーが自然と頭の中に入っていくのと同様に、容易に日本史の知識を身に付けることができるからだ。
では、どのようにして長い長い日本史のストーリーを理解するのか?
まずは、あらすじを知り、日本史の全体像を掴むことが重要になってくる。
ここでは、日本史の勉強で最初にすべき、日本史のあらすじのつかみ方を解説する。
これをやると、日本史の苦手意識が一気に吹っ飛ぶので是非実践しよう。
日本史漫画を読もう!
日本史が苦手な人が最初に、手を付けるべきものは、日本史の漫画だ。
本を読むのは嫌いだが、漫画ならスラスラ読めるという人は少なくないのではないだろうか。
日本史漫画は日本史の全体像をつかむのにもってこいであり、週刊少年誌を読むような感覚で日本史の知識を抵抗なく頭に入れることができる。
繰り広げられる戦闘、人間ドラマ…本来、日本史の学習はワクワクするものなのだということを、日本史が苦手な人は実感することができる。
日本史が苦手な人は、まずは子供でも読むことができる日本史漫画を読んで、概要をつかむと同時に、日本史の楽しさを実感しよう。
おすすめの日本史漫画だが、有名なものだと『角川まんが学習シリーズ 日本の歴史』全15巻や『学習まんが少年少女日本の歴史』 全23巻などがある。
巻数が少ない前者は、比較的時間がない受験生が読むと良いだろうし、巻数が多い後者は、より詳細に歴史の流れが把握できるので、時間のある人や日本史を得意科目にしたい受験生が読むとよいだろう。
教科書をつかった覚え方
日本史の漫画を読み進めれば、日本史に対して少々抵抗感が薄れるはずだ。
しかし、日本史漫画を読むことは軽いアップのようなものだ。
日本史の大体の流れ、そして面白みを理解した上で、次は少々詳しく日本史について知っていく必要がある。
自分の中で学習する時代を決め、その範囲の教科書を読み漁ってみよう。
各高校で取り扱っている日本史の教科書は違うが、どの教科書も非常にわかりやすく、かつ大学受験で出題される知識を網羅して掲載してある。
つまり、教科書を丸暗記してしまえば大学受験において出題される問題の9割の知識は身に付けることができると保証されている。
そう言われると気になる人もいるだろうが、入試における日本史では、教科書に載っていないようなマニアックな知識を問う問題が約1割存在する。
これらは、日本史資料集や雑学でしかまかなえない場合が多いのだが、ほとんど答えられる人はいない。
だから、まずはメインの9割を完璧にしてしまおう。9割をとれば、合格点を下回る大学などないのだ。
さて、教科書をつかった覚え方だが、それは非常に単純明快である。
とにかく声に出して読んでみよう。
音読をすることで描いてある内容のインプットとアウトプットが同時にできるので、とても効率がよいのだ。
ここで、注意しなければならないのが、ただ声を出すだけでは、頭に入らないということだ。
音読する際は、必ず自分の読んでいる内容とその前後の関係性をイメージしながら読んでほしい。
この方法で、何回も何回も、自分で決めた範囲の時代の流れを完璧に理解できるまで音読を繰り返そう。
すると、日本史の因果関係が完全に理解できるはずだ。
5W1Hを把握して大学受験で使える知識にしよう
教科書を何回も音読して、ある程度教科書の内容を把握したら、次はそれを大学受験で使える知識にしていくことが重要だ。
歴史上で起きたできごとを抑える上で重要になってくるのは,いつ、どこで、だれが、何を、どのように、などといったことである。
教科書の精読によってある程度の概要はわかっただろうが、一度立ち止まって一つ一つの歴史上のできごとの詳細を、5W1Hを考えることによって、知ろう。
例えば、『法隆寺』『聖徳太子』などの複数のキーワードをただただ暗記するのは非常に大変な作業だ。
しかし、実際にそんなことをする必要はないのだ。
- 聖徳太子が法隆寺を立てたのはいつ?
- どうして建てようと思ったのか?
- その背景にはどのような時代背景があったのか?
- 当時はどのような文化が盛んだったのか?
ひとつのことを知ればすべてのことが芋づる式でつながりが見えてくるのだ。
そして、できごとが起こった背景や理由を理解して、じわじわと日本史の学習を進めていくことで君の知識は確固たるものになり、受験本番での記述でも困ることはなくなるだろう。
教科書を完璧しにした人は、このように、5W1Hを各歴史的な項目において考えよう。
頭の中で日本史を整理しよう
上記の様にやれば、かなり日本史の知識が身に付く。
しかし、それだけでは、君の頭の中は大量の知識でごちゃごちゃになってしまっているだけだ。
ここでは、そんなごちゃごちゃな知識を整理して、入試本番でしっかりその力が発揮できるような知識の整理の仕方を伝授する。
ごちゃごちゃの部屋から、ひとつのものをとリ出すのには、探すのに時間が掛かる。
しかし、それらをきっちり整理して引き出しに入れておき、どこに何が入っているのかを知っておけば、非常に素早く取り出すことができる。
入試における日本史も同じだ。
日本史の知識をきちんと整頓された状態で頭に入れておけば、非常に早く知識を取り出すことができる。
アウトプットにかかる時間、それが「入試本番の力」につながるのではないだろうか?
逆に言うと、どれだけたくさんの知識を詰め込んでも、その知識が乱雑に頭の中に入っていれば、うまく本番でせっかく覚えた知識をうまく使えない可能性が高いということだ。
さて、知識の整理の方法であるが、年表を書くのが非常に手っ取り早い。
自分で年表を作ってみることで、縦軸で時間の流れを理解し、横軸で地域のつながりを把握することができるのだ。
自分なりに工夫し、色づかいや付箋で見返しやすい綺麗なノート作りに尽力してもいいだろう。
このように、自分で知識を整理した過程を紙面上で年表を作ることによって可視化していこう。
作ったノートは自分の辿った足跡となり、入試直前期の自分を勇気付ける材料となるだけではなく、「自分専用」の世界で一番わかりやすい教科書にもなるのだ。
反復して定着させ、大学受験まで保たれる覚え方をしよう
上の3つの手順で勉強していけば、かなり整理されて日本史の知識が頭の中に入っている状態にすることができる。
これだけで、十分ではあるが、それに加えて一つだけ意識しておいてほしいことがある。
それは、繰り返し学習だ。
記憶を定着させるために必要不可欠なのは、やはり繰り返し学習である。
人は本来、忘れる生き物であるのだ。
覚えては忘れ、忘れては覚えなおし。
なんどもなんども覚え直すたびに、その記憶は長いスパンで保たれるものになっていく。
学校で使用する問題集や一問一答があることだろう。
それらをしらみ潰しにするもよし、教科書をとりあえずなんども反復するもよし。
自分なりのやり方を見つけ、とにかく記憶が長く頭に残るようになんども繰り返していこう。
また、繰り返し学習については、大学受験において、かなり重要な勉強法となっていて、様々なことに広く応用ができる。
これについては、以下の記事で書いてあるので合わせて読んでおいてほしい。
受験を成功させる最強勉強法(暗記法)!?忘却曲線を利用した繰り返し勉強法について
日本史の知識を外に出そう
さて、ここまでを踏まえれば、インプットはいよいよ完璧にできたはずだ。
ここからは、綺麗に整理された引き出しから的確な知識を的確なタイミングで引き出すための訓練である。
ここでは、インプットが完璧になった後、さらにその知識をすばやく引き出せるようにするための、最強の日本史のアウトプットの方法を伝授する。
一見難しそうに思えるかもしれないが、インプットの段階をへて強固な知識の土台が形成されていれば、これから伝授するアウトプットは非常に簡単にできるのである。
是非これを読んでやってみよう。
日本史の問題集をといてみる
まず、アウトプットとして最初にやってほしいことは、一冊の問題集だ。
学校指定の問題集でも、塾のテキストでもよい。
とにかく一冊の問題集を完璧にしよう。
以下に一番効率的な問題集のやり方を示す。
- まずは、問題をといてみよう。
- その後一通り解いて答え合わせをし、間違えた問題にチェックを入れる。
- その問題の答えをきちんと理解した上でもう一度解いてみる。
- そして答え合わせをして間違えた問題をチェックする。
これを繰り返せば、いつか必ず間違える問題がゼロになる時が来る。
そのとき君はその冊子の範囲内であれば、どこから出題されても100点満点を取れるようになっているのだ。
実際の大学受験で少しでも100点に近い点数を取るための鍛錬ができるのだ。
日本史の模試を受験しよう
問題集に加えて、日本史の模試を受験して、自分の実力を数値化してみよう。
センター模試、志望校別の模試など、形式も難易度もバラバラな模擬試験がたくさんある。
問題集と模擬試験の一番の違いは、順位や得点という形で、大学受験というばで自分がどの程度戦えるかということを数値化して突きつけられるということだ。
大学受験にむけて、模試を繰り返し受験することは必要不可欠であり、模試の受験を何度もへることで自分の学習計画にも役立っていく。
是非、自分の実力を数値化して具体的に知るためにも、模試の受験は欠かさないようにしよう。
まとめ
以上が、大学受験で必勝できる日本史の勉強法だ。
いかがだっただろうか?
この方法で日本史を正しく覚えることで、簡単には忘れない強固な知識を形成することができる。
また、必要な時に必要な知識を素早くアウトプットできるようにもなる。
この二つのことができるようになれば、大学受験において日本史は無敵になる。
是非、ここで読んだことを実践して、合格に一歩前進しよう。
(celly 東京大学理科二類在学)