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計算ミスで点数が減点が多い人必見!東大生が教える計算ミス防止方法

大学受験、特に東大をはじめとする難関大学を受験する人にとって、数学の計算ミスはどうしても付き纏う問題である。

特に、東大などは毎年の生徒の感触に対する開示得点をみる限りだと、計算ミスに対して容赦無く減点していく印象がある

京大は、実際に答えの正しさよりも論理を重視すると言っているものの、1点の計算ミスで不合格になってしまうこともあり得なくはない。

ここでは、計算ミスを防止するための日頃の演習方法や対策方法を東大生の僕が解説していく。

この記事での対策法をしっかり実践し計算ミスをなくしていこう

<解説動画>

目次

日頃の演習での心がけが大事

まず、計算ミスを無くすためには日頃の演習で常に計算ミスがないようにどうすればよいかと心がけておくことが必要だ。

日頃の演習で計算ミスがあっても、解き直しをしなかったり、計算ミスをすることに対して嫌悪感を抱かずに演習していると、本番でいくら気をつけても計算ミスがいつも以上にでてしまう。

テストや模試そして本番の入試では、広い会場で静かな緊張感のある場で時間を計って問題を解いていく。

つまりいつも以上に自分に精神的なプレッシャーがかかるのだ。

簡単に言うといつも以上に緊張して問題を解くということだ。

このような状態になると、計算ミスに限らず、日頃の癖というものが拡大して現れてしまう。

なので、日頃から計算ミスを0にするように心がけておかないと、テストや模試などでは計算ミスは決してなくならない。

よって、これからいくつか対策法を順番に紹介していくが、これらは日頃から実践していかないと効果が出ないということを肝に銘じて欲しい

広い視野で自分の答案をみながら解く

計算ミスが多い人の特徴として、自分の解答を書いている時に、その計算にのみ集中してしまって、周りとの整合性など広い視野を持てていないことがあげられる

これは、計算ミスをする人の最も顕著な特徴といっても良い。

計算ミスをすると当然解答をする上で、何かしらの矛盾が生じる場合がある

例えば、正の数にならなければいけないのに負の数になったり、確率を求めているはずなのに、1以上の数が出てきたりということだ。

これらは、その数の導出計算そのもののみに集中することなく、今後の計算や論理展開を意識したり、その前の論理や計算と矛盾がないか考えながら計算していれば、気付けるミスである

なので、その場の計算のみに集中することなく、どのような仮定から、何を導き出すための問題なのか、どこに向かって論理展開しているのか常に意識しながら問題を解く癖をつけることが重要である。

字を丁寧に書く

もう一つ計算ミスの多い人の特徴として、字が汚いことがあげられる。

自分の書いた字で、読み間違いをしてしまうのだ。

例えば、+やーのつけ忘れや、bと6の読み間違いなどだ。

本人たちはさほど影響がないうように思っているかもしれないが、何人もの答案をみている筆者としては、字を丁寧に書けない人は計算ミスが多い傾向にある

また、このような人は、真っ直ぐ行を揃えて数学の答案を書くことができなかったり、文字の大きさのバランスも悪く、実際採点する側は非常に採点しにくい

このような答案を書いてしまう人は、計算ミスだけでなく、実際記述面など様々なところで点数が引かれてしまう可能性が高い。

なので、数学の答案の字を丁寧に書くことを心掛け、他人がみた時に読めない字が一つもないように心がけよう

記述対策

これは、字を丁寧に書くことと若干かぶるが、計算ミスをしやすい人の特徴として、記述をしっかりと書かないことがある。

自分の答えに至るまでのプロセスを日頃から日本語でしっかり論述していない人は、やはり計算ミスが多い

これは、自分の考えをしっかりアウトプットしていないことによって、自分でも解答のプロセスのどの位置の計算をしているのか、勘違いしたり混乱してしまうことが原因だと思われる。

特にテストや入試の時だけ記述をしっかり書けばいいやと思っている人は要注意だ。

なぜならば、特に入試当日は、自分の人生のかかった試験になり、かなりの緊張感の中で解くことになる

このような状況下では、日頃から意識して、もう無意識でもできるようになっているようなことしか発揮できない。

なので、本番だけ記述を書こうと思ってもなかなか記述が書けないのだ。

このようなところもにも日頃の意識が大切になってくる。

検算をできるところを探す

計算ミスを減らす最も具体的で短期的効果がみられるのが検算だ。

例えば、方程式を解いたあとは必ず元の方程式に解を代入して、式が成り立つかどうか確認をするという具合だ。

探してみると、意外と検算ができる箇所は多いものである。

家での学習で、自分が計算ミスをするたびに、どうしていたらその計算ミスは防げたのか、その計算ミスはどこかで検算できなかったのか、しっかり検証しながら勉強しておくこと

そして、その検算をその問題以降しっかりと問題演習で実践する癖をつけていくことが重要となる。

以下にいくつかの検算の例を示す。

方程式・不等式の検算

先ほど述べたように、解をもとの方程式代入して大丈夫かどうか確かめることが重要である。

また、不等式の場合だと解の範囲の端の数を代入した場合、不等式の等号が成立することが多いので、これもチェックの方法の一つだ。(もちろん三角関数の不等式で定義域があらかじめ定められていればそうはならないこともある。)

また、絶対値などのグラフはある程度、グラフの形から想像して、解の形が妥当なものになっているかというのもチェックが可能である。

このように、解として導出されたものが、適切な形をとっているのか、矛盾はないかなど常に検証する癖をつけておくことが重要だ

また、解の公式などを使って導出した、複雑な二次関数の答えを代入し直すのは大変だという人もいるだろう。

その場合は解と係数の関係を使うと良い。

二次の項の係数を1としたときに、解と係数の関係で、解の和が一次の項の係数に-1をかけたものと一致し、解の積が定数項と一致すれば正解だ。

複雑な形といえども2回は±√のかたちになっているので、和や積を求めることは簡単である。

このようにして、方程式や不等式の解の妥当性を判別することができるのだ。

因数分解、平方完成は必ず展開でチェック!

因数分解や平方完成を間違えるというパターンもかなり計算ミスとしては多い傾向にある。

しかし、ここを間違えてしまうと、最大最小の導出に影響がでたり、方程式の解を間違えてしまったり、ということが起きる。

最終的な答えに大きく影響すると思われるので、ミスはなくしたい。

そこで必ず筆者は生徒にいつも展開しなおして元の式に戻るかどうかチェックするように指導している。

特に平方完成は、定数項の計算ミスが多いので、定数項だけでも展開しなおせばすぐに計算ミスが判明する。

以外と時間はかからないので、必ず展開し直して正しいかどうか確認する癖をつけよう。

微分積分計算も必ず逆操作で検算を!

微分積分は計算ミスがかなり多い分野になる。

特に、積分計算は微分の100倍難しいと言われており、東大入試でも単なる定積分で大問一個分を形成するものだ。

なので、必ず微分のあと積分して、もしくは積分のあとは微分して、元の式に戻るか確かめよう

数3も分野の微積では中には積分が難しい関数も出てくる。

しかし、数2の微積は簡単に逆操作が可能なので、文系の人は特にこの項目は要チェックである。

 

他にも検算できる箇所をあげるときりがないが、これらは自分が演習して間違えるたびに、自分で探すことが重要である

検算は一番具体的で短期的効果がみられる対策なので、計算ミスをなくしたい人は必ずこの対策をすぐに始めよう。

実測値がおよそいくらになるのか予測しておく

みなさん√2やπなどの数がおよそいくらくらいの数になるのか予測しながら計算しているだろうか。

あまりここまでストイックに実測値を計算している人は少ない。

しかし、√2の入った分数を有理化する際の符号のミスはこれらを意識することによって解決される

(1/1+√2)を例えば有理化することを考える時、√2 – 1になるところを1 – √2と書いてしまうというミスのことだ。

しかし√2というのはおよそ1.4くらいの数なので、元の数は1/2.4くらいの数だということがわかる。

しかし、1 – √2 はおよそ-0.4になり負の数になってします。

このうように、その数の実測値がおよそいくらくらいのものなのかしっかり意識して、その数が適切なのか、矛盾を生まないかしっかり検討することによって、このような計算ミスを防ぐことができるのだ。

整数問題は実験が大切

東大をはじめとして、入試数学で整数問題は外せない

特に自然数nに関してある数列の値や特徴を議論させたり、ある法則性を議論させる問題というのは、かなり多い。

この際自分が計算した値や予測して証明しようとしている法則性が正しいのか確かめることによって計算ミスを防ぐことができる。

n = 1, 2, 3, 4…といくらか実際の値を代入してみて実験してみるのだ。

よくありがちなのがnを一個ずらして認識していたというミスだ。

これも実際にn =1, 2, 3, 4…と代入してどのようにずれているのか検討することによって発見することができる。

どのような数なのか意識する

最後にご紹介するのが、求めている値というのがどのような数なのか意識して計算することだ。

例えば、実数全体の数なのに、虚数の答えが出たのであれば、これは明らかに答案のどこかに不備があるサインである。

また、最初にも紹介したかもしれないが、確率を求めていて1以上の数が出てきたら、明らかにおかしい

こんなもの発見できそうに思うかもしれないが、例えば確率がnに依存するものだと、一見0以上1以下の数値に全ての自然数においてなるのか発見しずらい。

前の話とも重複してしまうが、何個かnを代入して実験したり、一般的に0以上1以下になることがいえるのか検討することが重要である。

また、出てきた解がもともと定められた数の定義域などの条件をみたしているかどうかも考えながら解くことが重要である。

このように、どのような数を今自分は求めているのか常に意識して、導出されたものがそれを満たすかどうかをしっかりと確認する癖をつけることが非常に大切である。

入試ではある程度見直し必須

これは、実際に東大対策など、自分の大学の過去問対策を行える段階になってから考えれば良いことであるが、数学はある程度解いたあとに見直しをすることが大切だ

例えば東大であれば、文系であれば4問中2問、理系であれば6問中3問は、取らないと合格に必要な点数が取れない。

そして、東大の採点方法は計算ミスにかなり厳しく、少しでも間違えると根こそぎ20点失ってしまう。

なので、ある程度自信のある答案が2,3問出来上がったら、必ず各問題5~10分ずつくらいかけて見直しをすることが必要なのだ

まとめ

以上が、東大生が解説する計算ミスを防止するための日頃の演習方法や対策方法である。

最初にも述べたがこのような演習方法や対策は日頃からしっかりと意識して行い、最終的には、無意識のうちに勝手にやってしまっているくらいまで、自分の中に落とし込めることが重要である

それが結果的になにか感覚的に自分の答案に違和感を感じたり、本番に咄嗟に計算ミスを発見しやすくすることにつながるのだ。

このように、最後に導出される答えが自信を持って正しいものであるということがいえるようになるよう日頃の演習にこのような対策を取り入れよう。

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