数学において、「公式」というものは非常に重要である。
公式は武器であり、問題を解くには必ず必要になってくる便利な道具だ。
しかし、数学が苦手な人の特徴として、公式が覚えられない人が多い。
その人たちは、公式の暗記を単なる暗記ととらえているから覚えられないのだ。
ここでは、魔法の様に公式をおぼえることができる、公式の暗記方法を二つ紹介する。
公式は証明とともに覚える
公式を覚える人がまずやっていないことは、公式を証明とともに覚えていないということである。
確かに、公式の証明を覚えるのは非常に面倒な作業かもしれない。
しかし、公式の証明を覚えることには以下のようなメリットがある。
公式を覚えやすくなる
公式の証明を覚えるということは、公式がどうして成り立つのかということの仕組みを覚えるのと同じである。
例えば、英単語のような単なる情報を覚えるのは、とても難しいことである。
しかし、公式はどうして成り立つかという証明が絶対一緒に存在する。
どうして成り立つのかという仕組みを理解することによって、その物自体が覚えやすくなるのだ。
まだ、証明を一緒に覚えるクセを付けていない人は、これだけでも覚えやすさが随分違ってくるので、必ず一緒に覚えるクセをつけよう。
忘れたときに助けてくれる
テスト中などに公式をパッと、思わず忘れてしまうことはいままでにないだろうか。
きっとみんなは、「あー問題が解けない」とその問題を捨ててしまうだろう。
しかし、ここで証明をしっかり覚えておくと、話は変わってくるのだ。
証明とは、言い換えるとその公式を導く過程である。
つまり、証明を覚えておけば、公式を忘れてしまったときに、それを導き出すことができるのだ。
例えば、非常に覚えにくい公式の一つとして「三角関数の和積公式」がある。
語呂合わせなどで覚える方法もあるが、僕などは、そもそも公式を覚えていない。
なぜならば、証明のメカニズムをしっかり理解していれば、その場で瞬時に和積公式を導くことができるからだ。
テスト中に使うことがあれば、その場でいつも和積公式は導き出している。
このように、覚えるのが面倒なものや、間違えやすいものなどは、そもそも最初から覚えずにその場で導出してしまうことも一つの手だ。
このように、証明を覚えておけば、テスト中などに、はっと公式を忘れてしまった時も、問題なく導出することができるのだ。
公式の証明は大学入試でも出題される
だいぶ前の話であるが、かの有名な東京大学で「三角関数の加法定理」の証明を聞く問題が出た。
同様に難関国公立や私立では、数学の公式の証明は出題される。
これは、数学の公式自体を正しく本質から理解するためにはその証明も一緒に理解しておくことが必要であるからだ。
よって、公式を正しく証明できるということは、大学入試において、直接的に点数にひびくことが多いのだ。
大学入試の数学では、一問の配点が大きく、完璧に証明できているかどうかによって、違ってくる。
公式の証明は聞かれても答えて置けるようにしよう。
このように、公式は証明と一緒に覚えておくと、非常に覚えやすくなり様々なメリットが一緒についてくる。
是非、公式を証明とともに覚えてくようにしよう。
問題を解きまくる
公式を覚えるのは、単なる暗記ではない。
それは、その公式を使う問題を何個も解いていれば自然に覚えるからだ。
ここでは、その理由と公式を覚えやすくする問題演習法を紹介する。
アウトプットは一番重要
人が一番ある能力を身に付けるのは、どんなときだろうか?
それは、その能力を実際に使っている時だ。
つまり、アウトプットが一番能力を身に付けるのにいいのだ。
これは、公式を覚えるのにも例外ではない。
公式を覚えることのアウトプットとは実際に問題でその公式を使うことだ。
公式をいち早く覚えるためには、問題演習をたくさんこなして、自然に覚えてしまったみたいな状況を作るのが一番早いのだ。
問題演習の注意事項
ここで、問題で単に公式を使うだけでもかなり覚えやすくなるが、もっと覚えやすくするために意識しておくべきことがある。
それは、「どうしてここでこの公式を適用するとうまく答えが出るのか?」ということを考えながら問題を解いていくということだ。
これをしないと、他の問題で公式を覚えていても、どれを使えばよいのかわからなくなって結局点数に結びつかない。
言語などの英語において「なぜ」を追及してもあまり意味がないが、数学など論理的思考力を要求する科目において「なぜ」を追及し続けることが自分に理解が深まり直接点数に結びつくので、非常に良いことだ。
問題を通して公式を覚える過程において、なんでその公式を使うのかも考えながら問題を解いていこう。
まとめ
以上が、公式をおぼえやすくする2つの方法である。
この二つの方法を実施するだけでも、今まで訳が分からなくてごちゃごちゃになっていた公式を覚えて、実際に問題に正しく適用していくことができる。
つまり数学の点数自体も伸びてくるのだ。
是非この方法を実施しよう。
(celly 東京大学理科二類在学)