慶應SFCとは、慶應義塾大学 湘南(S)藤沢(F)キャンパス(C)の略称である。
今までの画一的な教育をやめ、新たな学びを得ることを目的とし、西暦1990年に設立されたキャンパスである。
慶應SFC、と聞いてあなたは何を思い浮かべただろうか?
「ビリギャル」の学部、慶應の中では簡単?、偏差値がめちゃくちゃ高い、起業家が多い、野球部はなぜかみんなSFC、僻地キャンパス…etc
「ビリギャル」効果により再び脚光を浴びた慶應SFCだが、その実態は本キャン(三田、日吉キャンパスのこと)の慶應生にすら良く知られていない。
この記事では、そんな慶應SFCの実態を魅力と、進学方法と大学生活の3つの観点から詳しく解説する。
SFCについて詳しく知りたい人は必見だ。
慶應SFCの魅力
慶應義塾大学は「学閥の王者」と呼ばれ、多くの受験生が第一志望に置く超難関大学である。
レベルの高い授業やゼミや優秀な学生達に加えて、「三田会」に代表される卒塾生達の強い結束力など、その難関度に恥じない多くのメリットが存在する。
それらの全慶應生が得ることの出来るメリットに加えて、SFC生のみが持つメリット、というものが存在する。
ここでは、そんな慶応SFCの魅力について解説していく。
慶應SFCの設備
SFCには、慶應生が使うことのできるファブスペースというものがある。
ここにはなんと3Dプリンタや3Dスキャナ、カッティングマシンやレーザーカッターなど、企業顔負けのデジタル技術を用いたものづくり設備が整っている。
これほどの設備を無料で提供してくれる大学、というのは他になかなか類を見ない。
とある超エリート国立工業大学の生徒の友人が授業で工業部品のデザインコンテストを行い、優勝した商品としてそのデザインした部品を3Dプリンタで作成してもらった、と言っていた。
現在何かと話題の3Dプリンターだが、普通の大学にはまず存在せず、仮に設備として存在したとしても、一学生が使用するということは非常に難しいことなのだ。
そのようなデジタルデバイスを無料で提供してくれるSFCは、デジタルデザイン部門を志す学生にとってはまさに天国のようなキャンパスと言えるだろう。
慶應SFCの教授たち
起業を目指す学生にとって重要なファクターの一つとして、高レベルな「コネ」が挙げられる。
一般的な大学生がつくることの出来るコネで最もレベルの高いコネ、それは恐らく研究会や授業で「教授」を通して得るコネであろう。
SFCには、とんでもないほど有名な教授、偉大な教授が何人も在籍しており、SFCに入学すれば、一般人からすれば雲の上の存在である彼らとコネクションを作ることも不可能ではないのだ。
ここでは、そんなSFCの「超」有名な教授を何人か紹介したいと思う。
・環境学部長 村井純
「日本のインターネットの父」と呼ばれている超有名人物。
その名が示す通り、日本にインターネットを引っ張ってきた人物である。インターネットを用いたビジネスを行っている人で彼を知らなければ、まずその人はモグリであろう。
インターネットでビジネスを行う世界の人々からすると、ホリエモン氏やひろゆき氏の何倍もの知名度を持つ、まさに「日本のインターネットの父」である。
・総合政策学部教授 竹中平蔵
参議院議員、経済財政政策担当大臣、金融担当大臣、総務大臣を務めた超大物人物。
インターネット業界における村井学部長のように、金融や経済に携わる人間で彼を知らない人はいないだろう。
小泉内閣における重要人物であり、彼の提唱した「竹中プラン」と呼ばれる金融再生プログラムは、経済学を修めた人間なら知っている人も多いのではないだろうか。
彼ら以外にも、SFC生という立場でなければお近づきの出来ない人物が多数在籍している。
そんなトンデモナイ人々と近づくことのできるSFCは、起業を志す学生やコネクションを作りたい学生にとっては素晴らしい環境であると言えるだろう。
SFCへの進学方法、入試形態
上記を読んでSFCには様々な魅力があることがわかっただろう。
では、そんな素晴らしいSFCにどのようにすれば進学できるのだろうか?
ここでは、SFCへの3種類の進学方法を解説する。
この章を読んでどのようにすればSFC に進学できるのか知ろう。
〜一般入試〜
SFCの一般入試は、「英語、小論文」、「数学、小論文」、「情報、小論文」、「英語、数学、小論文」の四つが存在する。
全体として人数が多いのは英語組であり、続いて数学組、英数組となっている。
SFCに英数で入学してくる人間は比較的少なく、キャンパスでは英語一教科入試の私文学生や帰国子女をよく見かける。
SFCの英語は語彙レベルや文章自体のレベルが非常に高く、大学受験レベルからは突出しているため、英語に特化した者でないと合格点に達することは難しい。
〜AO入試〜
慶應義塾のAO入試は毎年5〜7倍ほどの倍率を誇り、AO入試という制度においてはトップクラスの難易度である。
慶應義塾大のAO入試は、7月と9月に二度試験があり、2回とも受験することが可能だ。
基本的にAO入試受験者は二度受験する覚悟で受験するようだ。
一次試験では2,000字ほどの志望理由書をインターネットで提出するもので、二次試験では三対一での面接試験というかたちをとっている。
基本的に体育会系の活動で評価されるのはインターハイ出場以上と言われているが、体育会で華々しい成績を残していても落ちる学生が多くいることから、それだけで入学できるとは限らない。
AO入試の準備を始める時期は人により異なり、一年かけて準備する人から二週間前に準備を始める人まで様々だが、多くの受験生は1、2ヶ月前に準備を始めている。
AO入試組は体育会の活動からバイオ研究やアプリ開発まで、様々な特技を持っている為、様々な意味で「目立つ」人が多い。
〜内部進学〜
内部進学でSFCにやってくる学生は大きく二つに分けられる。
「成績が悪くSFCに来ることになった学生」と、「自分のやりたいことを持ってやってくる意識の高い学生」だ。
内部進学のSFC生、というと一般的に成績が悪い印象があるが、成績が非常に良く、SFCというキャンパスの利点を理解している生徒が自ら進んで進学する場合もある。
このようにSFCに進学する方法は様々である。
SFC生の大学生活
このように、様々な面で他大学とは一線を画す慶應SFCであるが、彼らの実際の大学生活はどんなものなのだろうか?
ここではSFC生の授業、サークル、体育会などの大学生活について触れていこうと思う。
授業
SFCの授業は非常に面白いものが多い。
アプリを作成する授業や、補講としてハイキングに行く授業など、様々な授業が存在する。
また必修科目としてプログラミングや数学の授業も存在する。
英語一科目入試で入ってきた学生は少々苦労する。
これらの話を聞いていると、SFCで単位を取るのは難しいのではないか?と思う人もいるかもしれない。
しかし実は、SFCの授業は基本的に楽にとれる単位、「楽単」が多い。
授業に真面目に出席さえしていれば単位は来るだろう。
SFCにはAO入試で入学してきた体育会の生徒や一つの研究を目的として入ってきた生徒が多く存在する。
彼らのように、一つのことを極めようとする学生にとって妨げにならないようにとの配慮があってのことだ。
サークル
SFCのサークルは一般的な地方の大学と似たような形である。
スポーツ系や文化系、アルティメットなどのニュースポーツ、緩いサークルに厳しいサークル…etcなど、様々なサークルが存在する。
しかし都内などに存在する他大との合同サークル、いわゆる「インカレ」サークルは見かけない。
SFCのサークルでは、慶應パワーでモテる、というのは少し難しいかもしれない。
またSFC生であっても、日吉や三田などのサークルに所属することができる。
意外に多くの学生が日吉や三田に通っており、SFCに入ったからと言って本キャン(三田、日吉キャンパス)の学生達との交流が皆無、というわけでは必ずしもない。
ビリギャルのモデルとなった彼女も本キャンのサークルに所属しており、慶應生らしい大学生活を送ったようだ。
体育会
慶應義塾大学野球部の選手紹介のパンフレットを見てみると、ほぼ全員が総合政策、環境情報学部(SFC)となっている。
基本的に慶應義塾大学にはスポーツのみによる推薦入試は存在しないため、慶應でスポーツをやろうという学生は指定校入試かAO入試で入学しなければならない。
慶應義塾大のAO入試は法、理工、看護、SFCに存在するが、スポーツなどの活動で評価されるのはSFCであり、その結果体育会の生徒が固まるというわけだ。
彼らはほぼ毎日「日吉通い」をしており、授業が終わった後に1時間かけて日吉に行き、活動をしている。
そういうわけで、SFCは慶應の中で最も慶應義塾体育会に繋がりが深いキャンパスと言える。
慶應義塾大学体育会は、結束力が強い慶應義塾の中でもさらに結束力が強く、就職活動などにおいて非常に強い力を発揮する。
SFCは、慶應義塾体育会に入って活動をしたいという学生にとっての目標となる場所なのである。
まとめ
以上が、慶応のSFCとはどんなものなのか、魅力や、入試、学生生活を軸にした説明である。
SFCとはどんな場所なのか、分かっていただけただろうか?
上記で説明したように、SFCには様々な目的やスキルを持った学生が存在するため、その実態は未だ良く知られていない。
しかし、この記事を読んで、SFCには様々な魅力があることがわかっただろう。
この記事をよんで少しでも興味のわいた人は是非目指していただきたい。