おそらく、ほとんどの人が、英語の学習を始める際に英文法から入るだろう。ゆえに英語の文法は英単語と並ぶほどの英語の基礎中の基礎だ。
そのせいか、世の中には英文法の参考書が山ほど存在する。これでは、ほとんどの高校生がどの英文法の参考書を選べばよいのか、迷ってしまう。
そんな高校生のために、どんな参考書を選ぶと一番効率よく英文法を完璧にすることができるのか紹介しよう。
この記事を読んで、英文法を早いうちから得意分野にしてしまおう。
なぜ文法学習が大切か
英語の文法の参考書について解説する前に、文法学習の必要性について話しておこう。
英語の基礎的な分野として
- 英文法
- 英単語
の二つが挙げられる。
このうち、確かに英語の言語情報を保持しているのは、単語である。
事実、ネイティブの人たちは文法などわかっていなくても、単語の意味さえ分かっていればしっかりと会話できている。
しかし、そのような人たちは小さい時から四六時中英語を聞いて、英語の一つ一つの語句の使い方を感覚的にマスターしたからそのようにできるのだ。
しかし、我々はそんなことはできない。
感覚的に正しい英語を学ぶことができないので、その英語の語句の使い方を、文法という理論立てたルールを覚えることで、理解できるようにするのだ。英語の語法を理解し、その語法にのっとり正しく使うためには文法という理論は必須といえる。
選んではいけない文法の参考書
まずは、ここであまり選ばないほうがよい英文法の参考書を紹介する。
このタイプの参考書を使用していて、あまり英文法が定着していないように感じる人は、今すぐに参考書を変えよう。
解説だけの英文法参考書は厳禁!
英文法の参考書で多いのが、解説だけだらだらと乗っけた非常に分厚い参考書である。
これは、情報量が多くて一見非常に便利なものに見えるかもしれない。
確かに、うまく使いこなせばこれでも十分マスターできるが、多くの人はこれを全く使いこなせていない。このタイプの英文法参考書はやめるべきだ。
アウトプットなしでは能力は身に付かない
すべての物事に当てはまるのだが、ある能力を身に着けようとするとき、人間はインプットだけでは、その能力の定着率は非常に低いものになってしまう。
しかし、インプットとともにアウトプットも一緒にすることによって、人間の能力に対する定着率が何倍にもなる。
これは、英語の文法を学習する際にも大きく当てはまる。
解説のみの分厚い参考書を使っている高校生はほとんどの場合ただそれを読んでいるだけで終わってしまっている。
これこそ、まさにインプットのみでアウトプットの全くない学習だ。これでは、定着率が下がってなかなか文法をマスターすることができない。
これをしっかりとした、文法問題集と併用して使っているのであれば、十分身に付くが、この参考書のみで、インプットだけの学習をしている人は、全く定着しないので、今すぐに以下に紹介する参考書に変えるべきだ。
高校生が選ぶべき英文法の参考書
次に、高校生、受験生諸君が選ぶべき英文法参考書を紹介する。
それは、「ネクストステージ」、「スクランブル」、「文法・語法ベスト400」の3つだ。
以下にはその理由を交えてこれらの参考書の良さを解説する。
一つの参考書でインプット、アウトプットのハイブリッド!
これら3つの参考書に共通しているのは、インプットとアウトプットの両方がついているからだ。
つまり、文法についての詳しい解説とともに、それをしっかりアウトプットできる問題が一緒についてくるのだ。
これは、一つの参考書でこれができると、問題のどの部分がどの文法事項に対応しているのかはっきりとわかるので、非常によいアウトプットの練習となる。
問題のバリエーションが豊富
これらの英文法参考書には、普通の問題集以上の数の問題が一緒についてくる。
よって、基礎中の基礎の問題から、非常に細かい文法事項の問題まで練習することができ、文法の知識のどの部分が必要なのかによって、どこまでやるかが自分で選べるのだ。
自分の必要なところをチョイスしながら、使っていこう。
問題自体の解説も丁寧
普通の文法事項の解説にも加え、問題の解法自体の非常に丁寧に書いてある。
いちいち、わからないところを人に聞きにいかなくても、この解説だけで一人で文法学習を進めていくことができるのだ。
以上が、上で上げた3つの参考書を使うメリットだ。これを読んだ諸君は、是非この三つを使って、文法マスターになろう。
おすすめ参考書の使い方
次に、2.で紹介したおすすめの参考書の使い方を解説する。
上の参考書を買った人は、これに従って文法学習をはじめていこう。
まずは解説を読む!
まずは、インプットから始めよう。
インプットしていない物をアウトプットなど決してできることではないので、文法事項の一つ一つの解説をよく読んで、しっかりインプットしていこう。
問題は解説とともに覚える
次にインプットが終わったらいよいよアウトプットで問題を解いてこう。
この際に、問題の答えをただただ暗記するだけでは、定着率が非常にさがる。ただの暗記物であればそのようにも行かないが、ものを覚えるときはできるだけ理屈と一緒に覚えると覚えやすくなる。
問題についている解説はよく読み、どうしてその答えになるのかしっかりとその理屈を理解したうえで、問題の答えを覚えていこう。
問題の進め方は単語と同じ
基本的に文法学習は問題の暗記とほぼ同値である。
よって、暗記物の覚え方の原則である、できるだけ短期間に、たくさんの量を、たくさん反復
に大いに当てはまる。
単語の覚え方と同じように、1周目は各章ごとに復習していき、二周目以降は完璧になるまで、何周も繰り返していこう。
(詳しくは以下の記事を読んでほしい↓)
英語の単語を本当の意味で覚える、最強の覚え方の3つのステップ
なお、文法は問題をその解説とともに理解さえしていれば、順番で覚えてしまうことはないので、2冊以上やる必要はない。
まとめ
以上が、高校生が選ぶべき英文法の参考書である。
何事も、インプットだけでは能力は身に付いていかない。是非インプットとアウトプットが効率よく一冊でできる参考書を選んで、文法マスターを目指そう。
(celly 東京大学理科二類在学)