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たった1週間で満点がとれる世界史定期テストの勉強法

世界史の定期テストというと、膨大な知識を暗記しなければならず、苦手意識のある高校生が多い。

なかなか高得点を取ることができず悩んでいる人もいるだろう。

しかし、世界史のような膨大な知識が必要になる科目でも、効率的に暗記する方法さえ身に着けてしまえば、満点は余裕でとることができる。

さらに、世界史の場合、定期テストは単に高校での成績を上がるだけではなく、受験対策に結びつくことも多い。

この記事では、これだけメリットがある世界史の定期テストで、たった1週間をかけることによって簡単に満点を取る方法を紹介する。

目次

定期テストは「利用」するものだ

推薦入試を考えている人など、学校での成績をあげたいと思う人は高校三年生になっても多いだろう。

そのために、定期テストの成績アップをしたいと考えている人も多い。

その一方で、センター試験や二次試験にむけて勉強するために、定期テストを軽視している人もいる。

特に受験期において、高校の定期テストとの付き合い方を見定めることがまずは必要だ。

そのうえで、利用できそうな場合は徹底的に利用しよう。

また、センター試験の世界史対策は以下の記事を参考にして欲しい。

センター世界史で9割超を狙うための参考書6選と最強勉強法

使える定期テストの見分け方

まず、高校1、2年生の場合は基本的に定期テストに向けた勉強は全力で行おう。

そうすることで、高校で推薦枠を得るチャンスが回ってくる。

まだ進路を決めていないという人ほど、定期テストで点数を取っておくことに越したことはない。

次に、高校3年生、つまり受験生の場合だ。

世界史を受験科目として選択しようと思う人でも、定期テストの性質によって、力のかけ具合は変えた方がいい。

まず名門私立高校に多いのが、教科書に準拠しておらず、担任の専門ばかり詳しく出題される定期テストの場合だ。

この場合は、定期テストにあまり力をかけず、独学、あるいは塾で受験に向けた対策を行おう。

一方で、教科書に準拠した内容で、特に、センターや二次試験の問題を意識して作られた定期テストも存在する。

この場合は必ず万全の対策をするべきだ。

定期テスト対策のメリット

使える定期テストの見分け方が分かったところで、勉強法を確認する前に、最後に定期テスト対策のメリットについて確認する。

学校の定期テストをしっかりと対策することは、もちろん高校での成績アップにつながる。

しかし、それだけではなくもう1つ重要なメリットがある。

定期テストを徹底的に復習することで、センターや二次対策のための世界史の基礎知識を固めることもできるのだ。

この記事ではたった一週間で満点をねらえる定期テストの勉強法を解説する。

しかし、定期テストは決して目的ではないのだ。

その先にある受験など、何を目指したいか考えることで、自分のモチベーションも高めていこう。

たった1週間で満点がとれる世界史定期テストの勉強法

定期テストを受ける心得が定まったところで、「たった1週間で満点をめざす世界史定期テストの勉強法」を解説する。

先に、満点を取るために必要なことを説明し、次に一週間の計画にどう落とし込むかの話に移る。

定期テストで満点を取るために必要なこと

まず、定期テストで満点を取るために必要なことを解説する。

定期テストで満点を取るためには、まず、「敵」を知る必要がある。

どのような問題が出されるのかという範囲・傾向を踏まえて、対策を練らなければならないからだ。

定期テストの場合、遅くても二週間前には範囲が発表される。

「定期テストの範囲チェック」が一番最初のポイントだ。

この定期テスト対策を始めるにあたって、非常に重要なのが「教科書」・「授業配布プリント」だ。

高校の定期テストの範囲は、授業内容である。

すなわち、定期テストで満点を取るためには、授業で扱われた教科書の範囲をよく復習して正確に暗記することが必要なのだ。

範囲を十分に理解するためにも、日ごろの授業の予習復習は必ず行おう。

世界史で満点が取れる勉強法とは

前項では、世界史の定期テストで満点を取るために必要なことを確認した。

1つ目は、授業で扱われた教科書の範囲をよく復習することである。

そして2つ目は、正確に暗記することだ。

しかし、特にこの2つ目の「正確に暗記する」ということがなかなか難しい。

膨大な知識を正確に暗記しなければならないという圧迫感が、世界史を難しく感じさせる原因である。

それでは、どうすれば世界史の重要事項を暗記できるかという勉強法についてここでは解説する。

また、世界史の教科書は山川出版を使っている学校がほとんどだ。

教科書の詳しい使い方については以下の記事を参照しておこう。

世界史と言えば「山川出版」、王道の教科書で東大入試40点!

まずは大きなストーリーを掴む

いきなり細かい年号や事件の名前を覚えるのは非常に大変だ。

したがって、効率のよい勉強法は以下のように二段階に分かれる。

まず、試験範囲全体のストーリーをつかむ(大きな流れをつかむ)。

そして、年号や事件の名前など、重要事項から、細かい知識を正確に覚える。

この二段階の流れをまず頭に入れよう。

はじめに、試験範囲全体のストーリーをつかむときは、まず、「教科書」・「授業配布プリント」とノートを用意する。

そして、教科書で太字になっている項目や、授業配布プリントで赤字になっているような重要なキーワードを拾い上げる。

そして、その重要なキーワードについて、自分で図を描いたり説明を簡単に書き入れる。

例えば、戦争が出てきた場合、少なくとも以下の4点は押さえておきたい。

  1. どの国が争っているのか、味方はどの国なのか。
  2. 戦争の原因は何か
  3. 何年に始まり、何年に終わったかのか。
  4. どのような講和条約を結んで終結したのか

これがもし「三十年戦争」の場合であれば、以下のようになる。

1.まずどの国が争っているのか、味方はどの国なのか。

→ドイツ国内の旧教徒(カトリック) 対 新教徒(プロテスタント)

初めは宗教戦争であった。

しかし、スウェーデンがプロテスタントの国であるにもかかわらず、カトリックの国であるフランスの援助を得てドイツに侵入。

国際的な戦争に発展した。

2.戦争の原因は何か

ドイツ国内の宗教対立

3.何年に始まり、何年に終わったかのか。

→1618~48年

4.どのような講和条約を結んで終結したのか

ウェストファリア条約

宗教面で、アウクスブルクの宗教和議が確認された。
プロテスタントの一派であるカルヴァン派の信仰も公認された。

また、ネーデルラント共和国とスイスの独立が国際的に認められた。

このように、重要事項をふまえ、ノートにまとめていく。

あまり詳細にはこだわらず、むしろ、ストーリーだててほかの重要事項とつなげていくことがこの段階では肝心だ。

細かい知識の暗記も楽々!「3周勉強法」

試験範囲全体の大きな流れをつかむことができたら、次に、年号や事件の名前など細かい知識を暗記するフェーズに入る。

ここが一つの山場であるが、重要事項を正確に、そして効率的に暗記する方法としては、「3周勉強法」がおすすめだ。

「3周勉強法」について説明すると、以下のようになる。

まず、ノートを取るときに、重要事項は赤ペンで書き込もう。

そしてテスト前に復習する際に、赤シートでノートを隠すと、重要事項だけ空欄になる。

一周目はすべての範囲をあまり深く考え込まずに解く。

このとき、5秒以上考えてもわからなかったものには×印をつけておく。

二周目は、×印をつけたところだけ復習する。

再び、5秒以上考えてもわからなかったものには×印をつける。

そして、三周目は二つ×がついてしまったところだけ繰り返す。

分からなかったものだけ繰り返し勉強することで、効率的に勉強することができるのだ。

この「3周勉強法」で世界史の定期テストで高得点を狙おう。

定期テスト向け1週間の勉強計画

最後に、この「満点がとれる世界史定期テストの勉強法」を一週間の計画に落とし込む。

一日目

はじめに、「定期テストの範囲チェック」をしよう。

教科書、授業配布プリントで範囲をよく確認する。

同時に、授業でノートをとっていた場合は、抜けがないかチェックする。

もし、不安な点や、ノートを取りそびれているところがあれば、同じテストを受ける友人にノートをコピーさせてもらおう。

長くとも10分程度でこの「定期テストの範囲チェック」は終わる。

次は、「試験範囲全体のストーリーをつかむ(大きな流れをつかむ)」段階に入る。

この作業に1時間~2時間程度をかけよう。

二日目~三日目

二日目~三日目はひきつづき、「試験範囲全体のストーリーをつかむ(大きな流れをつかむ)」段階を続ける。

一日目と同様にこの作業に1時間~2時間程度をかけよう。

「試験範囲全体のストーリーをつかむ(大きな流れをつかむ)」段階は遅くても三日目までに終わらせることを目標とする。

四日目

次に、四日目、年号や事件の名前など、「細かい知識を正確に覚える」段階に入る。

一日で、「3周勉強法」1周を終らせよう。

1周目は細かいことにとらわれずとにかく範囲を終らせることに注力する。

これには1時間~2時間程度かけよう。

五日目

五日目は引き続き、「細かい知識を正確に覚える」段階を続ける。

「3周勉強法」2周目に入ろう。

この時点で、どこが自分の弱点か分かってくる。

これに対しても、根気強く2時間程度かけよう。

六日目

六日目も引き続き、「細かい知識を正確に覚える」段階を続ける。

いよいよ「3周勉強法」の3周目に入る。

五日目に判明した弱点を狙い撃ちして勉強しよう。

この段階も2時間程度は確保したい。

七日目

試験前日の七日目は、体調を整えつつ、最後まで覚えきれなかったところを点検しよう。

この日を予備日として、それまで十分に出来なかったことを復習する日としよう。

徹夜は避けて、身体のコンディションに気をつかおう。

まとめ

この記事では、たった1週間で満点がとれる世界史定期テストの勉強法を紹介した。

膨大な知識を暗記しなければならない、世界史のテストも三つの手順を踏めば、簡単に満点が取れる。

すなわち、定期テストの範囲をしっかりと確認し、テスト範囲の大きな流れをつかみ、細かな知識を正確に覺えるという勉強法である。

この流れを一週間の計画に落とし込んだの具体的な勉強法も記事では解説した。

ぜひ、この勉強法を実践して、高校の世界史の授業で満点を取ろう!

また、このサイトには他にも世界史の勉強法について書かれた記事がいくつか存在する。

是非これらも合わせて見ておいて欲しい。

世界史の勉強法一覧

【参考】

・「世界史の窓 appendix 用語とヒント」世界史用語解説 授業と学習のヒント

http://www.y-history.net/appendix/wh0904-090.html

・木下 康彦 (編集), 吉田 寅 (編集), 木村 靖二 (編集) 『詳説世界史研究』山川出版社

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