古文は単語や文法さえ覚えられれば簡単に読むことができると勘違いしている受験生は多い。
実は、古文がすらすらと読めるようになるためには、単語や文法だけでなく、古文常識を理解しなければならないのだ。
たとえ古文をすんなり読めるようになりたいと思わなくとも、大学入試では出題されるので古文常識は覚えた方がよい。
確かに、古文常識が直接的に問われる問題は少ない。
しかし、難関大学の入試では、古文常識を知らないと解けない問題が出されるのだ。
古文の点数が行き詰っている受験生こそ、古文常識を学ぶことで大きく得点を伸ばせる可能性は高い。
この記事では、そんな古文常識を楽しく効率的に学べる「マドンナ古文常識217 パワーアップ版」を紹介する。
また、マドンナ古文シリーズには他にも4つの参考書が存在する。
こちらについても以下の記事で紹介しているので合わせて見ておいて欲しい。
センター古文で満点がとれる「マドンナ」4冊のメリットと活用法
「マドンナ古文常識」とは
まずは、「マドンナ古文常識」がどのような参考書なのかを説明する。
「マドンナ古文常識」の内容と特長の二つに分けて、以下のようにまとめた。
「マドンナ古文常識」の内容
まず、「マドンナ古文常識」の内容について説明する。
「マドンナ古文常識」の目次は以下のようになっている。
- 第1章「恋愛・結婚と祝事・弔辞」
- 第2章「天皇家の人々と宮中の建物」
- 第3章「宮中で働く男たち・女たち」
- 第4章「貴族の私生活」
- 第5章「服装と調度品・乗り物」
- 第6章「宮中行事と教養・娯楽」
- 第7章「宗教と俗信」
目次を見て分かるように、古文常識として必要な知識が網羅され、頻出なものから順に並べられている。
全7章にポイントを絞り解説されているため、学校で配布されるような国語の資料集よりも、より効率的に古文常識を学ぶことができる。
「マドンナ古文常識」の3つの特長
次に、「マドンナ古文常識」の3つの特長について説明する。
1つ目は「マドンナ古文常識」で扱われている古文常識は「平安時代中心である」ことだ。
これは、入試において平安時代の文学が取り上げられることが頻出であり、貴族文化も安定していたためだ。
2つ目は、「入試によく使われる知識が網羅されている」点だ。
1つ目の特長とつながる点があるが、「マドンナ古文常識」は入試に頻出な平安時代の古文常識に絞られている。
さらに、ピンポイントで大学入試によく出る知識が集められている。
そのため、古文常識はこの「マドンナ古文常識」一冊マスターするだけで仕上げることができるのだ。
3つ目の特長は、「古文常識がストーリーとして理解できる」ことだ。
単に、単語暗記のような参考書ではなく、解説が分かりやすく古文常識の意味が筋道だてて理解できるように工夫されている。
この点については次項の「「マドンナ古文常識」を使う3つのメリット」において、再び説明する。
「マドンナ古文常識」を使う3つのメリット
ここまで、「マドンナ古文常識」の内容と特長を解説してきた。
「マドンナ古文常識」がどんな参考書か理解できたところで、次は「マドンナ古文常識」を使うメリットについて解説する。
「マドンナ古文常識」を使うメリットは3つある。
- 古文単語のおさらいができる
- ストーリーで覚えられる
- 文学史が付いている
それでは、これらのメリットについて一つずつ説明していく。
古文単語のおさらいができる
「マドンナ古文常識」を使う1つ目のメリットは、「古文単語のおさらいができる」ことである。
「マドンナ古文常識」では、古文常識の際に古文単語を用いて説明する。
そのため、古文常識を学びながら、同時に古文単語の語彙数を増やすことができるのだ。
さらに、「暗記チェック式索引」は古文単語のおさらいをする上で非常に有用だ。
この索引で、古文単語だけを見てその言葉の現代意味やその背景知識が思い浮かべられるかをチェックする。
そうすることで、自分が何が暗記することができていて、何がまだ暗記できていないかを確認することができるのだ。
古文常識を覚えながら古文単語もおさらいできるので、一石二鳥の効果が得られる。
ストーリーで覚えられる
次に2つ目のメリットは「ストーリーで覚えられる」ことである。
「マドンナ古文常識」の解説は、項目の羅列ではなく、読み進めていくとストーリが思い浮かべられるように工夫されている。
一度に大量の知識を暗記するためには、それぞれの項目をつなぎ合わせながら覚えることが大変効率的である。
「マドンナ古文常識」の場合、その暗記法を参考書を読み進めていくだけで実行することができる。
自力ではうまく暗記ができないという人ほど、この「マドンナ古文常識」はおすすめできる。
文学史が付いている
最後に3つ目のメリットは「文学史が付いている」ことだ。
「マドンナ古文常識」には、付表2として「ピックアップ文学史」が収録されている。
この文学史は大学入試対策に非常に役に立つ。
なぜなら、この「ピックアップ文学史」では、それぞれの古典作品の成立順が分かるようになっている。
年号のゴロつきで、覚えやすさも保証されている。
文学史を問う問題は、受験において配点が低く、対策を怠りがちだ。
しかし、難関大学を目指す人ほど、文学史での失点は許されないものになる。
ぜひ、この「ピックアップ文学史」で文学史知識を問う問題を対策しよう。
更にこの参考書のすごいところは、出典の特徴がまとめられたページがあることだ。
【例】
蜻蛉日記:藤原兼家との愛憎の苦悩を深い心理描写で描く夫婦愛の日記。更級日記:物語世界に憧れる文学少女が人生の厳しさに夢破れるまでの四〇年間の回想日記。
十六夜日記:息子の財産相続の訴訟に鎌倉へ赴く旅の日記。
(「マドンナ古文常識217 パワーアップ版」より引用)
テーマが要約されているされているため、簡単に覚えることができる。
読んだことのない作品であっても、内容のイメージがあることで記憶に定着しやすい。
文学史とともに覚えることによって、さらなる得点アップを狙おう。
「マドンナ古文常識」の使い方
前項では「マドンナ古文常識」の3つのメリットを紹介した。
これらを踏まえつつ、最後に、この参考書を使って効率的に古文常識を覚える方法を説明する。
古文常識を効率的に覚える「三周勉強法」
どんな参考書でも、最低三周することが重要だ。
そうすることで、しっかりと理解し、暗記することができる。
しかし、ただ三回同じ参考書を読めばいいというわけではない。
ここでは効率的に古文常識を暗記する方法を伝授する。
1周目:全体像をつかむ(楽に通読)
はじめは、暗記することではなく、古文の世界と現在の常識の違いを楽しみながら読み進めよう。
深く考えすぎず、最後まで楽に読み切ることを目標とする。
2周目:章ごとに暗記
一とおり参考書を読み終わったら、次は章ごとに暗記できているかチェックしよう。
一章ごとにテーマが分かれているので、まとめて覚えやすい。
一章を暗記しながら読み、最後に「暗記チェック式索引」で確認しよう。
3周目:全体の暗記をチェック
参考書三周目は、あらためて参考書全体を読み返す。
このとき、章ごとに暗記した時に覚えずらかったものに焦点をあてて復習する。
以上の「三周勉強法」で、確実に古文常識を覚えられるだろう。
ぜひ実行してみることをおすすめする。
まとめ
この記事では「マドンナ古文常識」の3つのメリットと使い方を解説した。
受験生がおろそかにしがちな古文常識は、実は難関大学では常に問われているものである。
そして、「マドンナ古文常識」は一見とっつきにくい古文常識を分かりやすく解説している。
この参考書を使うだけで、古文単語のおさらい、ストーリー暗記、そして文学史の知識の補強まで行うことができる。
また、この参考書を使って効率的に勉強するための「三周勉強法」についても説明した。
「マドンナ古文常識」さえマスターしてしまえば、古文常識は怖いものなしだ。
ぜひ「マドンナ古文常識」に取り組んで、古文の実力を強化しよう。
最初の方にも述べたが、マドンナ古文は他のシリーズも存在する。
こちらについては以下の記事で説明しているので、合わせて見ておこう。
センター古文で満点がとれる「マドンナ」4冊のメリットと活用法
また、マドンナ古文単語については以下の記事紹介しているので興味のある方は見ておいて欲しい。
3週間で古文マスター「マドンナ古文単語」の活用法と3つのメリット
【参考】
・マドンナ古文常識217 パワーアップ版 (大学受験超基礎シリーズ)(Amazon)
・【学研】「マドンナ古文常識217 パワーアップ版」 使い方 (youtube)