休憩をせずにひたすら勉強をし続けることは正しい勉強方法ではない。
たしかに、受験の時期は迫り、一分一秒が惜しく、長時間黙々と勉強することはあたかも理想的な受験勉強スタイルかのように感じる高校生も多い。
しかし、適切なタイミングでガス抜きをしなければ、知識に整理がつかなくなってしまう。
また、精神的にも思いつめた状態が続くと、いつかパンクをしてしまうのだ。
もちろん勉強効率を格段に下げてしまう息抜きの方法も存在する。
どのようにすれば、効果的な息抜きをすることができるのだろうか。
今から説明しよう。
以下の息抜き方法を実行に移せば、受験生の陥りがちなノイローゼやストレスによる健康上の問題の発生などを回避することができるのだ。
息抜きの時間を組み立てる
息抜きとひとくくりにいっても、5分間の休憩だと考えるものもいれば、半日の外出だと考えるものもいるだろう。
休憩時間の長さには個人差があるが、どのようにして休憩時間を決めていけばいいのかを以下でアドバイスしていきたい。
以下の方法を実行すれば、息抜き時間を確実に確保し、さらにそれが勉強時間の長さに悪影響を与えることがなくなるのだ。
勉強時間に息抜きを組み込む
息抜きは「勉強していて疲れた時にするもの」だと考えている高校生がほとんどなのではなかろうか。
たしかに、あまりにも疲れ果てた時に休憩を挟むのはやむを得ない。
しかし、できれば息抜きの時間帯はあらかじめ決めておくことをお勧めする。
なぜなら、息抜きをも1日の勉強計画に組み込んでしまうことで、自分の勉強のリズムを作り上げることができるからだ。
また、あと1時間後に息抜きの時間がある、と考えれば、息抜きまでの残りの1時間をきっちり頑張ることができるはずだ。
最適な息抜き時間の長さを模索する
当然のことだが息抜き時間を勉強計画に組み込む前に長さを決めてしまわないとならない。
理想としては、一週間の学習計画を立てる時に、一週間分の自分の休息時間の長さとそこで何をするかを決めてしまうことだ。
息抜き時間の長さには個人差があるということを上記でも述べた。
では、どのようにして自分に最適な息抜き時間の長さを考え当てればいいのだろうか。
まず、前提としてご飯の時間とお風呂の時間、そして睡眠時間は絶対に十分にとるようにしよう。
特に睡眠は、よほど切羽詰まって一夜漬けする時以外は6時間を下回ってはいけない。
そして勉強中に眠くなることが多い人は20分以内で仮眠タイムを設けよう。
20分より長く眠ると深い眠りに入ってしまい、勉強に支障をきたす可能性が高くなってしまうのだ。
息抜きとはそれら「必要な休息」の他に当てる休憩のことである。
基本的に、ただ休んでいるだけではなく、自分の趣味など、なんらかのアクションを起こす。
睡眠などと違って、そのアクションにより体力を消耗することもあるが、勉強と違う行為に及んでいるということで心も体もリフレッシュすることができる。
基本的に、勉強する科目を切り替える時には数分間の息抜きが必要である。
そうすることで頭の中を一旦リセットし、次の勉強に備えよう。
また、苦手な科目の勉強や難易度の高い過去問演習など、労力を要する学習内容の時は数時間の息抜きタイムを設けても良い。
このようにして、いつどの学習でどれだけ自分が疲れてしまうかを予測し、それに応じて数分間〜数時間という幅広い時間軸の中で自分に必要な長さの息抜き時間を決めていこう。
息抜きの内容を決める
どのタイミングでどのくらいの長さの息抜きを挟むかという以上に重要なのが、「息抜き時間で何をするか」ということである。
息抜きというのはあくまでガス抜きであり、楽しすぎてのちの勉強に支障をきたしてしまっては本末転倒である。
以下で、適切と考える息抜きの方法をあげていく。
頭の体操をする
頭の体操といっても、普段の受験勉強のような机に向かって黙々とやるものではない。
IQクイズやなぞなぞなど、頭をほぐすような行為をすることがオススメだ。
学校や塾の友人や、家族と一緒に行うことも効果的である。
淡々と学習をしている中で、「こんな考え方があったんだ!」とハッとすることで脳に非常に良い効果をもたらす。
そして、その後勉強を再開しても、柔軟な発想を期待することができるのだ。
体を動かす
もともと運動部に所属している人のみならず、運動経験がないものにも体を動かすことによるリフレッシュ方法はオススメである。
ずっと椅子に座って勉強をしていると思わぬところが疲れていたり、いつの間にか筋肉痛になっていたりという経験は誰しもあるはずだ。
一度家の外に出て軽く走ってみるのもいいし、散歩をするだけでもいい。
重要なのは体を動かすということと学習環境の外に出るということであり、そうすることで前向きな気持ちになれるのだ。
体だけでなく気分も軽くなることができれば息抜きとして成功だ。
体を動かしたことによる適度な疲労感は、勉強の集中力アップにつながる。
人とコミュニケーションをとる
勉強をしている際、人と話すことがおろそかになりがちである。
人と話さずに一日中勉強していると、当然後ろ向きな気分になり、勉強に関しても漠然と不安を抱いてしまうことが多い。
そういったコミュニケーション不足を払拭すべく、意識して人と話して生き抜きをすることが大切だ。
できればLINEなどによる媒体を介したコミュニケーションより、家族などとでも良いので直接人と話すことを勧めたい。
人の顔を見てやりとりをしていくことで、自分は孤独ではないということを自覚できる。
受験生は、自ずと一人で勉強をしている時間が長くなって、自然とストレスを溜めてしまったりなんとなく孤独感を感じてしまったりしがちだ。
ひととの関わり合いこそがそのようなストレスを解消し、受験のプレッシャーを軽くすることができる。
なるべく息抜きで人と話す時は、勉強の話をしないよう心がけてみてはどうか。
確かに志望校が同じ友人と受験テクニックを共有したり相手の成績を参考までに聞いてみたりすることも、受験生の生活には必要な情報を得ることにつながる。
しかし、リフレッシュするという目的で友人とコミュニケーションをとる時は、一旦頭から勉強に関するトピックを取り去り、何気ない普段の話や趣味の話などをしてみてはどうだろうか。
そうすれば、自然と勉強に向かって力んでいた気持ちが解け、すがすがしい気分で勉強を再開することができる。
まとめ
これまで勉強中の息抜きをするタイミングと長さ、そして息抜き自体の内容について説明をしてきた。
いかがだっただろうか。
息抜きとは、何も考えずにだらけることではなく、むしろ勉強で疲れた自分にとって最適な行為を考え、実行することで気持ちを楽にするということなのである。
常に張り詰めた気持ちで学習を詰め込んでいては、体調不良や予想外の出来事によって勉強計画にずれが生じてしまう。
余裕のない勉強計画を立てている状態だと、そのまま計画はずれ続けて歪みとなり、計画どおりの学習を実行できないことはおろか精神的にも追い詰められてしまう。
そういった事態を避けるためにも、勉強と勉強の合間にアソビを入れておくことは必要不可欠なのである。
自分にストイックに学習をしていく中で、適度にガス抜きもする。
これが、成績を最速で引き上げる秘訣なのだ。
ぜひ読者のみんなも、この記事で紹介した息抜き方法を実行してみよう。
適切に息抜きを挟むことができるようになれば、学習中の効率は数倍に跳ね上がり、成績も瞬く間に伸びていくことだろう。