大学、どこに行こう……
ほとんどの高校生が一度は悩むことではないでしょうか。慶應か、早稲田か、というようなことだけではなく、法学部なのか、経済学部なのか、それとも工学部なのか……
大学によってはもっと細かく選択しなくてはいけない場合もあります。
将来の目標が完璧に決まっていて、人生設計もぬかりなく、大学ではこれとこれを学んで、これを身につけ、卒業したら仕事はこう進める……なんてことを決めている高校生なんていません。
将来こんな仕事がしたいなあ、なんて漠然としたイメージすら湧かない人の方が大多数なのではないでしょうか。
そんな状態なのに「専門を選べ」なんて言われてもわけがわからないのは当然です。
今回はそんな悩みを抱えるあなたに、大学をどう選んだらいいのかお伝えしようと思います。
大学の選択は人生を決める?
日本は旧態依然とした学歴社会だと言われ続けています。
どんな大学に行くか、大学で何を学ぶか、それが職を決め、人生を決める。なんて風に考える人も多いかもしれません。だからこそ、高校生も大学選びで困惑するのでしょう。
でもね、実はそうでもないんです。
今高校に通っている人たちは社会人や大学生たちを見て、「どうやって生きる道を決めたのだろう、どうしてあんなに一生懸命になれるのだろう」と思っているかもしれません。
そんなことはないんです。
みんな高校生の頃は同じことを思っていたんです。
同じことを思っていて、思っているまま結局大学に進み、なんとなく就職した、なんて人もたくさんいるのです。
だからと言って幸せになれないというわけじゃない。人生は長いんです。大学で名前も知られていないようなところに行って、なんも勉強していなかった人が、卒業して、半分バイトみたいな仕事をしている中でふと思い立って仲間を集めて起業して、気づいたら大金持ちになっていたなんてこともざらにあります。
そこまででなくても、大学になんとなくで進んだけど、そこで出会った一人の教授に感化されて学問研究の道へと人生をかけるようになるだとか、部活やサークルで新しい世界を知り、やりたいことが見えてくる、なんてこともあります。
確かに大学に進んだ時点で何かの選択をすることになるのはまちがいないでしょう。それが多少その後の人生の道筋を決めるというのも。
でもそれは大学の専門が人生の良し悪しを決めるというのではなくて、他の大学に進んでいたら出会っていたかもしれないいろいろの物ではなく、この大学のこの専門に進んだから出会えることになった様々な物たちと出会うから、というだけです。
長々と書いてきましたが、私が言いたかったのは非常に簡単なことです。
焦らなくていい。「やりたいこと」はあなた自身に一番いいタイミングでやってくる。
ということ。
大学を選ぶときはもっと気軽に、あの子と一緒の大学がいいなとか、この学問、ちょっと面白そうだなとか、なんならここの学部は楽らしい! というのだって、十分なのです。
つまりなんでもいい(笑)
終わりに
今回は大学の選び方について書いてみました。
大人が読んだら怒るかもしれないこともちょっと書きましたが、これは本当のことです。
チャンスも出会いもやりたいことも、向こうから勝手にやってくるものだと思うのです。ただ、それが訪れた時にちゃんとそうとわかるように、心の準備さえしていればいい。
難しいことなんて考えないで、心のおもむく方に進んでみてください! そうした選択の方が、結局は後悔しないものですよ。
(白黒熊 東京大学法学部)