夏といえば海! 山! バカンスにデート、一人旅などなどなど。
夏といえば楽しくて暑苦しくて青春な感じです。
そう、高校三年生の夏以外は。
高校三年生にとっての夏は受験……。模試…………。勉強………………。
受験において夏休みは天王山とか言われています。夏休みの頑張り次第で結果が決まるとかなんとか。
みんなが必死に勉強している中、ついつい遊んでしまったということを書く人はあまりいません。
そこで今回はあえて書いてみようと思います(笑)
夏休みが終わって、模試を受けて、青ざめているあなたの気持ちが少しでも楽になればと思います。
夏休みは本当に大学受験の天王山?
先輩たちの体験談や合格体験記などでは、誰も彼も夏休みにこれをやった、あれをやった、一日何時間勉強していた、時間が足りなくて云々。ほんとかよと思うくらいにみんな勉強勉強勉強です。
しかも困ったことにこれがまた本当なのです。
私の周囲の人たちも塾の自習室に朝から晩までこもってはひたすらページをめくり、鉛筆を動かす毎日を送っていました。1日10時間くらいが普通で、多い人だと1日15時間とか勉強している人もいました。
教科的にも夏休みからは社会や科学など、3教科以外にも本格的に取り組むことになるので、行き帰りの電車でも用語集や教科書を開いてぶつぶつと暗記している人が山ほどいます。
みんなが頑張っている、ということはやらない人は差を付けられてしまうということです。
夏休みが大学受験における天王山である、というのはあながち間違いではないと言えるでしょう。
夏休みの失敗談!
しかしです。
しかしですよ。
みんなががんばるから自分も頑張ろう、なんて素直に考えることのできない人間だっていておかしくないじゃないですか? なんならみんなが頑張っているとむしろさぼりたくなる天邪鬼オブ天邪鬼な人がいたって変じゃないじゃないですか??
現にここに一人、難儀な性格のせいで夏休みを棒に振った者がいます。
わたしの基本スタンスは、必死に頑張っている人を「すごいなあ」と尊敬半分呆れ半分で眺めながら、じぶんはのんびりゆっくりやりたいようにやって、多少差がついても最後につじつまを合わせてなんとかする、です。
当然夏休みも同じでした。
一番勉強した日でも8時間は超えていません。平均したら1日4時間か5時間、といったところでしょうか。
朝から勉強して、午後になると「よし、今日も頑張った!」と自分を褒めて悠々と家に帰り、本を読んだりテレビを見たりしながらひたすらゴロゴロゴロゴロ。
当然他の人々のように毎日全教科やる! なんてことは気分的にも時間的にも不可能です。
それどころかなぜか毎日古文ばかりやっていました。
しかも、8月31日を境に、「9月10日に学校が始まるまでは休憩時間だ!」と勝手に決めて一切の勉強をやめてしまいました。
言葉通り、一切、です。教科書に触りもしませんでした。
そうして迎えた9月の全国模試。
結果は予想するまでもなく、惨憺たるもの。特にショックだったのが、いつもクラス内で3位以内に入っていた英語が下から2番目だったこと。模試の結果を分析する気すら起きないほどひどいものでした。
秋から受験日までは意外と長い。
さて。
ここまでだけだとただ単なる受験失敗談です。
でも、わたしと同じような道を辿り、もしくは夏休み頑張ったのに成果に結びつかなくて、夏休み明けの模試でいい成績が取れなかった人に希望を持って欲しくてこの記事を書いています。
夏休み明けの模試で成績が悪くて、そこで諦めてしまったら、受験には100%失敗するでしょう。そう言い切れます。
でも、考えてもみてください。夏休みなんて所詮は1ヶ月です。模試から大学受験本番までは5ヶ月もあるんですよ? そっからまじめにやればいくらでも追いつけます。
なんなら夏休み頑張って、模試が良くて、そこで気を抜いてしまう受験生もたくさんいます。
周りの受験生たちをごぼう抜き、なんてことも夢ではないのです。
実際、わたしはそこからもうちょっとまじめに勉強するようになり(といっても1日10時間を超えるのはどうしても無理でしたが)、結果としては東大の文科1類に受かることができました。
終わりに
今回はわたし自身の夏休みの失敗談を書いてみました。
別に夏休みはサボってもいいですよ! という記事ではありません。勉強はするに越したことはないです。でも、人によっては体調を崩したり、どうしてもやる気が出なかったり、必ずしも勉強するべき時に勉強できるとは限らない。
わたしが言いたかったのは、そんなことで諦めないでほしい、ということです。
その気になれば挽回はできます。
もうちょっと、踏ん張って! 諦めないで!!
(白黒熊 東京大学法学部)