あなたの現在の志望校の判定はどうだろうか?
 
普段の学校での学習や定期テストの勉強は頑張ってそれなりに点数を取っているはずなのに、いざ模試になると判定はいつもEばかり…
こんな受験生を周りに良く見かける。
あなたもこう言われてドキッとしたのではないだろうか?
彼らにはある共通点が存在する。
それは、元々の頭が良くないなどといった能力的なことではなく、極めて技術的なことである。
なぜ頑張って勉強しているのにE判定から抜け出せないのか、その理由について今回お話しようと思う。
自分が当てはまっていると思った受験生諸君は是非読んでいってほしい。
勉強が模試の判定に結びつかない理由
ちゃんと予習をして授業を聞いて復習をして、定期テスト前にはしっかりと勉強をして点数を取って…
ここまでしているのに、普段はあまり勉強していない、定期テストでは自分より点数の低い人に模試の判定で負けてしまうのは何故だろうか?
「E判定から抜け出せない」というのはすなわち、「普段の勉強が実力に結びついていない」ということである。
このことに気づかないうちは模試の判定が改善されることはないだろう。
では、あなたの普段の勉強は何故模試の判定に結びつかないのだろうか?
それはあなたが、「復習」をないがしろにしているからである。
「復習」ときいてピンとこない人もいるかもしれない。
暗記物の後にはちゃんと復習しているし数学のテスト前にはちゃんと解き直しをして復習をしている、それなのに私の模試の判定はEのままだ…
などと言いたい人もいるだろう。
実は一口に「復習」と言っても、そこには二種類の復習が存在するのだ。
学習の後やテスト前に行う「直前、直後の復習」と、普段の勉強によって頭に入った知識を「実力」に結びつける「独学の復習」である。
模試でE判定ばかり取ってしまう人のほとんどが、後者の「独学の復習」をないがしろにしがちである。
これは非常にもったいないことだ。
大学受験や模試で必要な知識は、定期テストのような「付け焼刃の知識」ではない。
これらで要求されるのは、学習後、正しい復習により頭脳に定着した「本物の実力」である。
せっかく普段の勉強や定期テスト直前の詰め込みで多くの知識をインプットしても、正しい復習が行われていなければその知識は付け焼刃のままで終わってしまう。
では、「独学の復習」とはどのようにして行うのであろうか?
次の章では、この二つの復習の具体的な違いについて説明しようと思う。
独学の復習
簡単に言うと、独学の復習とは、「学習後、期間を空けてから行う復習」である。
定期テストとは異なり、模試で要求される範囲は非常に広い。
そのため、普段から「独学の復習」を行っていなければ昔に勉強した範囲は忘れてしまい、対応することができない。
普段の学習を模試の判定に結び付けたいのであれば書店などで問題集を購入し、「学習した範囲の演習を常に怠らないようにする」ことが非常に重要だ。
その際、毎日多くの時間を割く必要はない。
下記で記述する「最強復習法」を、1教科につき月に二回程度行えば良い。
テストなどのない、普段の土日などを使って行えば良いだろう。
二週間に一度、たったこれだけの復習を行うことによってあなたの模試の判定は飛躍的に向上することになるだろう。
E判定をひっくり返す最強復習法3ステップ
上記では、「なぜ普段の学習が模試の判定に結びつかないのか」、「どうすれば結びつけることができるのか」を記述させて頂いた。
しかし、単純に「復習をする」と言ったところで、具体的にどのように復習をすればいいのかわからないという人も多いかもしれない。
では次は実際にE判定からの逆転を可能にする「判定を底上げする復習法3ステップ」について記述していこうと思う。
是非これを参考にしてほしい。
この「判定を底上げする復習法」はどんな教科にも通用するものだが、イメージを掴みやすいように今回は「数学」を題材にして記述していこうと思う。
〜フェーズ1〜 確認
まずはフェーズ1、確認だ。
このフェーズでの目的は「分かるものと分からないものを区別する」ことだ。
このフェーズでは、とにかく早くこなすことが最重要となってくる。
まずは復習する部分の問題を全て、さらっと解いてしまおう。
数学は同じパターンの問題が解けていればいいので、同じパターンが複数出題されている部分に関しては一問だけやって、あとは飛ばしてしまって構わない。
そして重要なのは、分からない場所、詰まってしまった場所はすぐに飛ばしてしまうことだ。
このフェーズはあくまでも確認のフェーズであって、これをこなしたところで直接模試の判定が伸びてくるわけではない。
少々難しい言い方になるが、このフェーズはあくまで「力をつけるための勉強を効率的に行うための作業」なのだ。
問題の難易度には差があり、分かる問題と分からない問題が存在する。
毎回頭から解いて分かる問題に時間をかける必要はないので、ここではその問題を分けてしまって、次からは分からない問題のみ解いていこうということだ。
よってここでは極力労力を使わず、力を抜いてこなしていこう。少しでも詰まってしまったら飛ばしてもらって構わない。
ここで疲れていては意味がないので、とにかくスラスラこなそう。
〜フェーズ2〜暗記
フェーズ2が本番と言って良いだろう。
ここでどれほど頭を使ってできたかどうかで判定の伸びが変わってくると言っても良い。
とはいえフェーズ1がしっかりこなせていればこなす問題は少なくなっているはずなので少しは楽になっているはずだ。
ほとんど楽になっていないぞ、というあなたはその範囲の授業や定期テストをサボっていた可能性が高い。
サボった分のツケはどこかで回収しなければならない。
E判定を取ったり、志望校に落ちたりするなどといった回収方法にならないように、ここは踏ん張って頑張ろう。
フェーズ1で分からなかった部分にチェックを付け、どこでつまずいたか確認したら、解答を読んだり先生に質問したりするなどして疑問点をどんどん解消していこう。
このフェーズではとにかく頭を使って、「なぜ」そうなるのか、「何が分からなくて」自分がつまずいたのか、を考えながら進めていこう。
頭が非常に疲れるかもしれないが、ここがE判定をひっくり返すための踏ん張りどころだ。
「この1秒1秒が模試の判定を押し上げているんだ」
と頭に念じながら、解答を読んだり先生の解説を聞いたりしよう。
〜フェーズ3〜 周回
多くの受験生は、フェーズ2までやって満足してしまっている人が多いが、それは非常にもったいない。
このフェーズ3は、「覚えた事柄を完璧に定着させる」ステップである。
フェーズ2によって、分からなかった部分の知識を頭にインプットすることが出来た。
しかしそれは元々頭に入っていなかった、分からなかった知識である。
その知識たちはまだ、「あなたの頭に馴染んでいない」のである。
まだまだ頭に馴染んでいないその知識はすぐ忘れてしまう可能性が高く、またせっかくその知識が模試に出てきたとしても使いこなせない可能性が高い。
だからここでは、その頭に入った知識を頭に「定着」させてあげよう。
フェーズ3では、1、2で行った全ての範囲を一気に周回する。
分からないところはないはずなので、どんどんこなしていけるはずだ。
数学などの演習に時間がかかる教科は1〜3周、単語などの時間がかからないものは5〜10周が理想だ。
まとめ
今回は、頑張って勉強しているのにE判定から抜け出せない、受験生諸君に向けての記事だった。
クラスメイトの中には、定期テストの点数はあまり良くないのに模試の判定、偏差値は良いという人がいるかもしれない。
このタイプの人がちゃんと上記の復習ができているかというと、大多数は全くそんなことはない。
彼らの多くは多くは塾に通っており、塾の授業がたまたまフェーズ2の役割を果たしているだけなのだ。
つまりフェーズ1をしっかりとこなせばそれらの人々よりも圧倒的に効率的に復習をこなすことができるし、フェーズ3をこなせば一回の復習でつく力は非常に大きなものとなる。
これは大きなチャンスである。
この記事を読んだ君は是非今回の復習法を使いこなせるようになり、塾のおかげで良い成績を取れているライバル達を追い抜き、そしてE判定から逆転してほしい。
(celly 東京大学理科二類在学)