勉強をしなければならないことは分かっているけど、どうしてもやる気がでないことに悩む学生は少なくない。
あなたも、やる気が出なければ当然勉強の効率は下がり、ダラダラと数時間内容の薄い学習をしてしまった、という経験をしたことがあるのではないだろうか。
しかしそのような勉強法では時間の無駄であり、勉強以外の自分の好きなことに費やせる時間をも削ることになるので本末転倒である。
さらに、集中力が欠けた状態で長時間勉強をしたときよりも、一定以上のモチベーションを持って短時間集中して勉強したほうが、記憶が長持ちすると言われている。
あなたはひょっとして、やる気は出そうと思って出せるものではないと思っているかもしれない。
しかし、実は、やる気は考え方を少し変えることでどれだけでも引き出すことができるのだ。
しかも、やる気さえある状態で勉強に臨めば、勉強が短時間で終わり、記憶も長続きする。
以下では、勉強効率が10倍にも上がる、勉強のやる気を出す方法を4つ紹介する。
これを読めば、君の勉強へのやる気がぐっと上がると同時に、成績も瞬く間に伸びていくことだろう。
勉強しなかった時のリスクを考える
あなたは学習する前に、今から何時間、何をどれだけ勉強するか大まかに決めないだろうか?
その時に、もしそれが実行できなかったら自分にとって不利益が出ることに思いをはせるようにするのは、やる気向上に有効な方法である。
「今から何を何時間勉強する。さもなければ~~~になってしまう」
などといった文章を、心の中でいくつも心の中で組み立ててみても良い。
しかし、そのときに考えるリスクは、抽象的であればあるほどやる気につながらない。
たとえば、「さもなければ成績が下がってしまう」などと考えた所で、そもそもそんなことはわかっているし、こう考えることによってやる気が出ることはないだろう。
では、不利益とは具体的に、一体どのようなものをどう考えると良いのか?
それを二つのパターンに分けてこれから説明しよう。
もともとあるリスクを考えてやる気を出す
なるべく具体的に考えるよう述べたが、例えば「勉強をせずに定期試験で赤点を取ったら、大好きな部活を休んで補講にでないといけなくなる」などだ。
ほかにも、
「今日塾で勉強しなかったら、親の機嫌がわるくなる」
「試験の点が上がらなかったら、定期試験対策講座の費用◯円をどぶに捨てたことになる」
など、少々生々しいと言えるまでのことを考えて、意図的に自分に負荷をかけるのだ。
そうすることで焦りが生まれ、「勉強をしない」状態を継続することで、自分がどんどん追い詰められていくような気持ちになる。
そうなれば、否が応でも、あなたは机に向かうことになるだろう。
自分でリスクを作ってやる気を出す
上記では、元々のリスクということについて説明した。しかし、親やお金などが勉強のモチベーションとなるのは、本来正しいことではない。
であるから、前章で述べた方法は、すぐにやる気を出すには有効ではあるが、あまり良い手段ではない。
ここでは、あえて自分で勉強をしなかった場合のリスクを作り出す、という方法を紹介する。
たとえば、自分の中でルールを作るのだ。
「今から英単語10個を完璧に暗記しなければ、LINEを見ることができない」
「1日2時間勉強することが守れなかったら、一週間風呂掃除をする」
などである。
友人や家族など第三者に、監視役として監視してもらうことを依頼するのもよい。
前章の元々のリスクとは違って、自分でリスクを作ることにより、頑張ることへのやる気が出てくるのだ。
そして、自分で決めたのだから、このルールを守りきろうという誠意も生まれる。
勉強した場合の利益を考える
「しなかった場合の不利益」と「した場合の利益」は、紙一重であると言えるのかもしれない。
しかし、やはり利益を考える方が、勉強に対してポジティブな姿勢で居られる。
確かに、不利益を考えて自分を追い詰める方法は、確かに有効ではある。
だが、スランプなどどうしようもない状態に陥ったときに、不利益を常に考え自分に負荷をかけている人間は、普通以上にネガティブになり、勉強へのやる気を出すということに対して逆効果が働きかねない。
そこで、この章では「勉強した場合の利益を考える」というポジティブonlyの方法をお教えしよう。
元々ある利益を考えてやる気を出す
元々ある利益とは、例えば、
「今勉強して試験で高得点を取ったら成績が上がり、指定校推薦がもらえるかもしれない」「1時間集中して早めに宿題を終わらせられたら、残りの休日は友人と遊びに行ける」
「一日中塾で頑張っている姿を見せたら、憧れのチューターさんが自分のことを気に入ってくれるかもしれない」
など、なんでも良い。
とにかく勉強することで生まれるメリットをかたっぱしから思い浮かべる。
そして、実際に理想を達成して喜んでいる自分を妄想してみよう。
妄想や想像というのは本当に大事で、受験直前の学生は少なからず、一度は自分が合格発表で大喜びしている姿を想像して自分を鼓舞したことがあるのではないだろうか。
いかなる些細なことでも、想像して明るいことを考え、そのために頑張るということはとてもいいことである。
なぜなら、不利益を考えていくよりも精神的につらくなることが少なく、勉強でノイローゼ気味になってしまうこともないからだ。
自分で利益を作ってやる気を出す
母に「次の試験で90点取ったらお小遣い1000円アップしてよ」と頼んでみよう。
ここで、母がまさか君がそんな点取れるはずがないだろうから、その要求を承諾するような高得点を条件に出すことが重要だ。
そうすると、「どうせ90点取れないと思ったから承諾した」ということに対して見返してやろうという思いが芽生え、絶対に90点取ってやるぞと思えるだろう。
このようにして、少々高めの目標設定をし、あえて他人と共有した上で目的を達成した場合、自分に利益が出るよう人と約束を交わしたりルールを作ったりすることで、非現実的ともいえる成績の飛躍を是非実現してやろうという野心を持って勉強に取り組めるのだ。
争ってやる気を出す
人とは争いが好きな生き物である。
なるべく自分の点数や順位など、数字にこだわることを意識したらどうだろうか。
もちろん君の人間性を数字で表すことはできない。
頑張ったからといって、すぐ成績が伸びるとは限らない。
しかし、成績が伸びている人はみんな頑張った人なのだ。
自分の頑張りが、数字という形で表されることの面白みを考えてみてはどうだろうか。
模試で一つでも上の順位をとろうと闘志を燃やしたり、負けたくない相手を学校や塾で作ったりしてみよう。
テストの得点や順位はスポーツのように自分のやる気を引き出させてくれ、ともに争える仲間やライバルがいることでその闘志は燃え、自然とやる気が出るのだ。
勉強を目的にする
これまで、勉強のやる気を出すために様々な方法を紹介した。
勉強をしなかった場合のリスクを考えて自分を追い詰めたり、利益を考えて自分を鼓舞したり、部活動のように友人と争ったり、いろいろなやる気の出し方があった。
しかしこれら全ては勉強をすることとは別のところに焦点を当てている。
それゆえに、勉強に対するやる気も非常に持続性の高いものではない。
だが、一つだけ勉強のやる気が半永久的に持続する方法がある。
それは、勉強事態を目的にするということだ。
上記で紹介した3つの勉強のやる気の出し方で、ある程度勉強のやる気を保てた自信のある人は、一度勉強自体に焦点を当てみよう。
勉強の面白さがやる気の原因となるように、考え方の転換をしてみるのだ。
勉強が楽しいと思えるように、自分の好きな科目の興味深い論文を読んでみたり、理系科目の公式が実際に身の回りの技術やテクノロジーで利用されている様子を見学にいってみたり、学問が面白いという考えを抱くことが大切なのである。
勉強がおもしろい、と思えて、それ自体を目的化することに成功したら、もう君は半永久的に勉強のやる気を持続させることができる。
勉強のやる気の出し方の最終段階としてこれを実践してほしい。
まとめ
いかがだっただろうか。
以上が、勉強効率が10倍にも上がる、4つの勉強のやる気を出す方法だ。
勉強に対する考え方やモチベーションは人それぞれであり、以上の方法の中から君に合うものを選んで採用すればよい。
そして、実践することができれば、君の勉強効率は瞬く間に上がるだろう。
短期のスパンで勉強効率を上げておくことで成績の伸び率は上がり、この短期スパンの積み重ねによって長期スパンで考えた時に志望校合格を現実的なものにさせることができるはずだ。
さあ、今すぐ上記の方法を実践し、まずは直近のテストで大飛躍することを実現しよう。
(celly 東京大学理科二類在学)