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大学受験で塾や予備校は必要?通学すべき例・必要ない例それぞれ3例を解説

大学受験が迫ってきたけど、塾や予備校って行った方がいいのかな……?そんな悩み抱えていませんか?

みんなが行っているのに自分だけ行ってないと不安ですよね。でもお金も時間も取られる。

いざ塾に通ってみても思うように成績が伸びなくて、気づけば宿題に追われて自分の勉強時間がなくなってしまっている……。僕も大学受験が近づくほどにそんな悩みが増えていったのを覚えています。

新たに入塾するべきか迷っている、もしくは今通っている塾をやめるか迷っている。そういう人も少なくないんじゃないでしょうか。

結論から言います。

答えはありません!(キッパリ)

答えがないというのは、みんなに当てはまる答えはないということです。塾や予備校は便利なものですが、あくまで道具の一つなのです。あなたの状況によってはむしろ邪魔という可能性もあるでしょう

今回は、塾・予備校に通うべき状況と通うべきでない状況をそれぞれ3例をとりあげて、塾に通うことのメリット・デメリットを解説します

目次

大学受験において塾や予備校に通うべき3つの例

大学受験において、塾や予備校に通うべき状況は3通りあります。

  1. 受験勉強に身が入っていない場合
  2. 大学受験の情報が足りないと感じる場合
  3. 周りに同じ目標を持つ仲間がいない場合

それぞれ解説していきますね。

受験勉強に身が入らないなら塾や予備校に通うべき!

塾・予備校に通うことにはいい点がいくつかありますが、その1つは学習スピードのペースメーカーになってくれるということです。

定期的に授業や試験がありますから、その時々で必要な勉強を自分で考える必要がありません。また、試験の成績を見れば、自分が全体から見てどの辺にいるか分かる点もメリットの1つです

部活が忙しくて受験どころではない人、まだ受験が先のことで実感がわかない人。

こういった人にとっては、授業に出るだけでも勉強に触れることができます。塾の方で一通りの内容をやってくれますから、いざ「勉強しよう!」と思ったときの下地を作っておくことができます。

例え宿題まで手が回らなくて、授業を聞いているだけだとしても、繰り返し聞くうちに頭のどこかに残っているものですから、なにもしていないのとでは天と地ほどの違いがあります。

特に最近の塾や予備校は面白おかしい授業をしてくれる先生も多いですから、「勉強!勉強!」と思わず、気楽に楽しく授業を受けられてあまり苦痛でもありません。

もし、後から受験をがんばろうと思っているのであれば、週に1、2回先生のバカ話を聞きに行く、くらいのつもりで塾に通っておくといいと思います。

あなたが受験情報について情弱なら、塾や予備校に通うべき!

塾や予備校が学校などに比べて圧倒的に強い点。それは大学受験に特化した情報網です。

世の中にはいろんな大学がありますし、大学ごとに試験の傾向や対策方法が違う場合も多い。願書などの出し方も大学によって結構違ったりもします。

こういう情報は本やネットなどでも調べることはできますが、どうしても手間がかかりますし、間違った情報や古い情報に惑わされてしまうことも珍しくありません。

世の中には「情強」とか言われる人いますよね? どこからともなく情報を集めてきて、なんでも知っているような人。

そういう人は自分で調べればいいと考えるでしょう。

ですが僕のような情弱な人々は「調べなきゃ」と思うだけでも熱が出そうになったりするわけです。パソコンとにらめっこして、検索してみて、いろんな情報が飛び回っているのを見ているうちに目を回して泡を吹いてしまうわけです。うそです。

冗談はともかく、塾・予備校に通っていれば情報が自分から次々飛び込んできます。しかも安心・安全・最新なのです!

自分が情弱であるという自覚のある人、受験情報について不安を感じる人は、少なくとも、いざというときに情報を聞ける塾が1つあるだけでも全然違うと思います。

受験ぼっちなら塾や予備校を利用しよう!

塾・予備校の見落とされがちな利点に、仲間が見つかることがあります。

公立高校や地方の高校の場合、周りに自分と同じ大学を受験する人が一人もいない、なんてこともありえます。場合によっては、受験をする人自体、少数派、なんて学校もあるかもしれません。

「勉強は自分でするもの」なんてよく言います。

あれ、うそですよ?

勉強は仲間とするものです。別にみんなでテーブル囲んでわいわい勉強するという意味じゃありません。

一日一回学校で顔を合わせる相手が同じ大学を受験する、というだけでもいいんです。

同じ悩みを持つ人がいる、同じ目標を持つ人がいる。これ、すごく大事なんです。だからこそ、いわゆる受験校というのはいい大学にたくさん受かるんです。

塾に通えば、必ず同じ目標を持つ仲間がいるはずです。言葉を交わさなくても、そういう人が隣で授業を受けている、と知っているだけで全然違います。

みんなと違う目標を貫ける人はそれだけその大学に入りたいということです。それだけ意志が強いということです。それならば、もっと確実に受かる方法をとるべきです。

仲間を見つけ、切磋琢磨して合格を目指すのが近道なんです。

大学受験において塾や予備校に行ってはいけない3つの例

ここまで、こういう人は塾や予備校に行く方がいい! ということを書いてきましたが、当然、塾・予備校に行かない方がいい状況というのもあります。

今度はそれを簡単に書いてみようと思います。

短い時間で成績を大きく伸ばさなくてはいけない場合

塾や予備校というのはたとえ少人数制であっても、ひとりひとりの生徒について個別指導をするわけではありません。ひとりの先生が複数の生徒を指導する以上、ある程度ペースをそろえて教えるしかないんです。

だからこそいいペースメーカになるわけですが、逆に自分の実力よりもずっと上の大学を受験しようと思うなら、塾に行くだけ時間の無駄になってしまいます

同じお金を使うのであれば個人指導の先生を雇うか、自分で参考書等をそろえて死に物狂いでやった方が合格に近づけるでしょう

受験校で学校の授業が十分以上の場合

塾や予備校に行けば時間もお金も体力も使います。学校がペースメーカーの役割を果たし、情報もくれ、仲間もいるのであれば、塾に行くのはむしろマイナスでしょう

最近の受験校では学校が受験での成功を目標にして、高校一年生、場合によっては中学一年生の時から長期計画を立てて授業を行っていることも多いです。

そのうえで塾や予備校にまで通うと、お金などが余計にかかるだけではなく、二つの方針が矛盾したり食い違ったりして、自分自身が混乱してしまったりします。

参考書はたくさん買うよりは一冊を繰り返しなさい、とよく言われるのと同じことです。

受験直前で最後の詰め込み段階になっている場合

塾や予備校が基本的に提供するのは授業です。

受験直前の場合は新しいものを学ぶことはほとんどなく、すでに学んだことを覚えたり書く練習をしたりする時間がほとんどになります。

大学受験本番直前になって「ヤバイ、塾行った方がいいかも」と言い出す人は「ヤバイ遅刻しそう! 車の免許取らなきゃ!」と言っているくらい意味のないことを言っているんです。

自分で詰め込んで間に合わないとすれば、塾に行っても間に合わないのです。直前期というのはそういうものです。

厳しい言い方かもしれませんが、仕方のないことです。

終わりに。塾・予備校が必要かどうかはあなた次第

「車は便利ですか?」と聞かれれば、大抵の人は「便利です」と答えるでしょう。

でも、だからと言って常に車に乗るべきかと言われれば、50メートル先のコンビニ行くときは、歩くことより駐車場探す方が大変、なんてこともあるわけです。

「車は持っていた方がいいですか」と聞かれれば「そりゃああった方が便利でしょう」と思うわけですが、基本的に家の中で過ごしてめったに出かけない人にとっては、車なんて場所取るしお金かかるしで、むしろ邪魔なものかもしれません。

塾や予備校だって同じことなんです。

基本的には便利なものだけど、必要ない人や、むしろない方がいい人だっている。

塾・予備校に入ろうか迷っている人、あるいはやめようか考えている人は、まず自分にとって塾や予備校が必要なのかどうか、冷静になって考えてみてください。

その上で、必要だと判断したのであれば、どんな風に使うのが自分の目的に合っているのか見極めて、塾や予備校を「自分の目的のための道具」として使いこなすようにしてみてください。

(白黒熊 東京大学法学部)

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