受験生なのに寝すぎかな……そんな不安、抱えていませんか?
わたしは現役の頃ひたすら寝ていました。朝起きて食事をしてからうとうとし、お昼を食べれば昼寝をし、午後になれば日なたでまどろみ、夜はさっさと布団に入るという生活です。
夢のような、もとい、悪夢ばかり見る日々でした(笑)
眠れば0点答案が宙を舞い、起きればテキストが山となっている。
眠れば元気になるなんてこともなく、眠るほどに「寝すぎかも」と不安にさいなまれ、「起きなくちゃ」と思っても重いまぶたは重いまま。
笑い事じゃないのです。
でも安心してください! そんな不安を抱えているあなたに朗報です。
合格したいなら、眠い時は寝てしまいなさい!
座右の銘的な感じで机の前にでも貼っておくといいでしょう。
次の章から詳しく説明してみますね。
睡眠時間をとりすぎているのではない。取らなすぎているのです
受験生がひたすら眠いのには理由があります。
単純に、睡眠時間が足りていないからです。
……なんのこっちゃ、ですか?
人が寝ていられる時間には限りがあります。何もない日にひたすら寝ようと思っても、意外と目が覚めてしまう、という経験ありませんか?
もちろん、一日くらいなら丸々寝られるかもしれません。でも、それを毎日続けるのは絶対にできません。嘘だと思うなら試してみてください(笑)
ある一定以上寝ると、「眠い」と感じなくなるんです。食べ過ぎると食べたくなくなるのと同じです。
いつも「眠い眠い」と思っている受験生は、十分な食事をしていなくてお腹が空いているのと同じことなんです。
「でも、わたし昔も今も8時間睡眠だけど、こんなに眠いことなかったよ?」
という反論があるかもしれません。
ごもっとも。わたし自身も、本来は1日6時間くらいしか寝なくて十分なタイプです。それなのに受験時代はあれだけ寝ていました。
でも、それも簡単なことです。たくさん運動した後はたくさん食べますよね?
同じように、たくさん脳を使えばたくさん睡眠が必要になるってだけのことなんです。
十分な睡眠こそが脳の最大能力を引き出すのです
勉強をすると、脳はたくさんの情報を受け取ります。でも情報がたくさんありすぎて、すぐには処理しきれないんです。
そこで眠ることで、体の他の機能に対して脳が働くことをやめて、情報の処理に集中する。
問題を解いている時よりも、教科書を読んだり、何かを覚えたりしているときのほうが眠くなるのがその証拠です。
たくさん情報が入れば入るほど、たくさん眠る必要が出てくる。十分に寝ないまま次の情報を入れてしまうと、処理しきれない情報がどんどん増えていく。悪循環です。
しかも、そのせいで新しい情報を処理するのも遅れるから、情報が劣化してしまったりもする。いいことなしです。
逆に、情報を処理しきれるだけ眠ると、脳は元気になって次の事を吸収し始めます。
処理しきれていない情報がないので新しい情報をそのまま吸収していきますし、負担も小さくなります。
簡単にまとめるなら、十分に寝たほうが成績も上がるってことです(笑)
終わりに
受験生は睡眠時間を削ってでも勉強しろという人がいます。
大間違い、です。
正しくは、勉強時間を削ってでも寝なさい、です。
最初は不安に感じると思いますが、思い切って夜早く寝て、昼寝も少しする、というふうに変えてみると、今までよりも多くのことが頭の中に残ることに気づくと思います。
成績も、少しずつ上がっていきます。
もちろん睡眠時間は人によって違いますから、本当の意味で「理想の睡眠時間」なんてものはありません。でも、あなたにとっての「理想の睡眠時間」はあります。
ポイントは、「眠い時は寝る」です。
教科書読んでいてあくびが止まらなくなったら。年表を覚えていて夢の世界と行き来し始めたら。水で顔を洗って頑張るのではなく、歯を磨いて布団にはいってしまいましょう。
これがほんとの睡眠学習です!!
(白黒熊 東京大学法学部)