センター試験が1月14日、15日行われた。
センター試験がうまく行った人とうまくいかなかった人もいるだろう。
センター試験がうまくいかなかった東大志望者の中で一番気になるところは足切りである。
2018年度は2月7日に東京大学の第一次選抜(通称:足切り)東京大学のホームページで発表される。
また、来年東大を受験する高校生も、一体どれくらいの点数をセンター試験でとっておけば安心して出願できるのか知りたがっている人も多い。
そんな人たちにここでは、2018年度の第一次選抜(足切り)の各予備校の予想と総評を即座に発表し、また来年度受験する人たちに向けてもアドバイスしていく。
是非、この発表をチェックすることで今年受験する人も来年受験する人も自分の受験の参考に大いにしてほしい。
2018年度東京大学の第一次選抜(足切り)速報
2018年度の東京大学第一次選抜(足切り)の結果は次のようになっている。
詳しい解説は後ほど行うが、とりあえず以上が2018年度東京大学第一次選抜の結果である。
科類 | 合格者最低点(足切り点) |
文科一類 | 582 |
文科二類 | 703 |
文科三類 | 738 |
理科一類 | 715 |
理科二類 | 717 |
理科三類 | 630 |
東京大学の第一次選抜(足切り)とは?
まずは、第一次選抜(足切り)とはどういう制度なのかについて解説していく。
今年大学を受験する人のほとんどが1月に実施されたセンター試験を受けたことだろう。
センター試験を受験した人たちは全て一応東大を含めた国公立の大学に出願することができる。
しかし、出願した人全員が東大の二次試験を受験することができるというわけではない。
東大のホームページには以下のように記されている。
入学者の選抜は、学力試験(大学入試センター試験及び第2次学力試験)、及び調査書によります。入学志願者が次の各科類の募集人員に対する倍率に達した場合は、大学入試センター試験の成績により第1段階選抜を行い、第1段階選抜合格者に対して第2次学力試験を行います。
文科一類:3倍
文科二類:3倍
文科三類:3倍
理科一類:2.5倍
理科二類:3.5倍
理科三類:4倍
つまり、上記の倍率以上の志願者が出た場合、センター試験の点数が低いものから二次試験の倍率が上記の倍率になるように、不合格にするというのだ。
東大の入試のセンター試験の配点は110点(二次試験は440点)と二次試験の1/4程度だが、センター試験の点数によっては、二次試験を受けることすらできない。
なのでひくら配点が低いとはいえ決して侮れないのである。
なお、センター試験の対策法は以下の記事を参考にして欲しい。
2018年度東京大学の第一次選抜(足切り)総評
ここでは、2018年度第一次選抜の結果を踏まえて足切りについて詳しく解説していく。
東大の2018年度出願状況
以下が2018年度第一次選抜の出願者数とその倍率だ。
募集人員 | 志願者数 | 志願倍率 | 第1段階 選抜倍率 |
|
文科一類 | 401人 | 1,323人 | 3.30倍 | 約3.0倍 |
文科二類 | 353人 | 1,201人 | 3.40倍 | 約3.0倍 |
文科三類 | 469人 | 1,535人 | 3.27倍 | 約3.0倍 |
理科一類 | 1,108人 | 2,992人 | 2.70倍 | 約2.5倍 |
理科二類 | 532人 | 2,174人 | 4.09倍 | 約3.5倍 |
理科三類 | 97人 | 450人 | 4.64倍 | 約4.0倍 |
(東大のホームページより)
以上より、2018年度は、すべての科類において、第一次選抜が実施されそうである。
また、2017年度と比べて、文科一類、文科三類、理科一類、理科二類に関してはそこまで大差はなかった。
しかし、文科二類は倍率が大幅に増え、理科三類は倍率が大幅に減った。
2018年度東大の第一次選抜(足切り)の合格点と各予備校の合格推移点
以下が、2018年度の東大の第一次選抜(足切り)の合格点と各予備校のセンターリサーチによる第一次選抜の合格推移点だ。
駿台 | 河合 | 実際の足切り点 | ||
680 | +98 | 578 | -4 | 582/900 |
700 | -3 | 673 | -30 | 703/900 |
730 | -8 | 731 | -7 | 738/900 |
735 | +20 | 718 | +3 | 715/900 |
715 | -2 | 690 | -27 | 717/900 |
690 | +60 | 699 | +69 | 630/900 |
一番注目すべきは、文科二類の足切り点がかなり高いというところだ。
前年度と比べても623点から80点も足切り点が上がった。
これは出願者が今年は大幅に増えたことによるといえる。
また、理科三類も前年度と65点下回り、630点となった。
これも出願者が減少したことによる影響だとみられる。
しかし、理科一類も大幅に増加している。
これは、理科一類の定員が1000人と他の科類よりも大きいためそこまで倍率の変化が見られなくても、実際人数は増えたという影響が考えられる。
予備校の足切り点は相変わらずかなりバラバラである。
ここからも、予備校の足切り点数よりも出願者数をチェックすることが正しく予想するための鍵となる。
東大の第一次選抜(足切り)についてのアドバイス
最後に東大の第一次選抜(足切り)についてこれから二次試験を受ける受験生、また来年度以降受験するであろう高校1、2年生に向けてアドバイスをする。
ぜひ、これを読んで受験生は二次試験に向けて、 高校1、2年生は来年度の入試に向けて頑張って欲しい。
受験生へのアドバイス
まずは、センター試験そして第一次選抜お疲れ様です。
今頃おそらく二次試験に向けてもう勉強していることだと思う。
センター試験の結果がよかった人も悪かった人も決して侮れないのが、東大の二次試験である。
以前にも述べた通り二次試験はセンターの配点の4倍もある。
いくらセンターで高得点が取れていたところで、二次試験で大コケしてしまうとまず合格の可能性がかなり低くなる。
また、逆にセンターでいくらコケたとしても足切りさえ通ってしまえば、二次試験の結果次第でいくらでも大逆転が可能である。
センターの100点の差はおよそ12点である。
なので各教科3点ずつ得点すれば簡単に大逆転合格が可能なのだ。
ぜひとも諦めずに悔いが残らぬよう二次試験の勉強を頑張って欲しい。
高校1、2年生に向けて
ここまで読んでいただければ、センター試験をなめすぎると痛い目を見るとわかっただろう。
しかし、実際二次試験のウェイトは決して小さくないのでセンターばかりに時間をかけていられないのも事実である。
通常東大志望者がセンターの勉強を始めるのは11月から12月ごろである。
しかし、苦手な教科によってはその時期から始めても間に合わないものも多いだろう。
そこで、あらかじめ高3になったら定期的にマーク模試を受けておこう。
自分がどの科目が苦手なのかしっかりそこで把握しておくのだ。
その模試の得点次第で明らかに点数が足りていない科目は少し前から始めてみるといった対策が必要である。
万が一足切りに引っかかりそうな得点を取ってしまった場合
万が一足切りに引っかかりそうな得点を取ってしまった場合一番の悩みどころはどこの科類に出願するかというところである。
今までの足切り点を見てもわかる通り年度や科類によって足切り点はバラバラである。
進学振り分けを経験した身からすると、入学してからの頑張り次第でどの科類からもほとんどの学部へと進学することができるので、法学部や医学部などではない限りどの科類に進学するかはあまり関係がない。
なので自分の志望していた科類よりも足切りに通りにくい科類に出すのが賢明なのだ。
そこで、どの科類が足切り点が低くなりそうか予測したいのであるがなかなか正確な予測は難しい。
予備校の推移点ですらかなり実際の点数と違う。
なので予備校の推移点もあまりあてにできない。
そこで一つ裏技的なテクニックを紹介しよう。
実は東京大学はリアルタイムで出願期間に現在何人の人が出願しているのかホームページで公開している。
これと過去のデータを見比べて出願すると大体の予想はすることができる。
この方法はまだあまり知られていないのであるがぜひとも活用して欲しい。
まとめ
以上が、2018年度東大入試第一次選抜(足切り)の総評、と来年度以降受験する人への足切りに関するアドバイスである。
足切りはあまり重要そうに見えないが、油断していると痛い目を見る部分である。
今年の受験生はこれを参考にして、二次試験に向けてしっかり対策しよう。
来年度以降受験する人はこのアドバイスをもとにしっかりと足切りを乗り越えよう。
なお、ここからは二次試験の対策に移っていくことと思うが、二次試験の対策は以下の記事を参考にして欲しい。