いつか東大生となって,本郷キャンパスで大学生活を謳歌することを夢見ている受験生のみなさん! その本郷キャンパスの周りにあるおいしい店,今からでもたくさん知っておきたくはないだろうか?
大学生活を彩る大事なランチタイム,ただ学食でサッと済ませるだけではもったいない。
本郷キャンパスの周りには,食べ盛りの男子学生でも満足できるようなラーメン屋から,おしゃれな場所で友達とお喋りして過ごしたい女子学生向けのパスタ屋まで,実に様々な種類の食事どころが存在する。
しかしあまりにも種類や数が多いため,そのほとんどの店へ実際に行ってみるとなるとかなりの月日が必要になってしまうだろう。
そこで今回は,まだ本郷キャンパスでの生活に慣れていない人やいつか本郷キャンパスで生活したいという人に向けて,この記事さえ読めばもうランチの店には迷わないと自信を持って言える,食事どころガイドの決定版をお届けしよう。
今回はあまたある本郷キャンパス周辺の食事どころを,ラーメン,うどん,カレー,中華料理,和食・定食の5ジャンルに (無理やり) 分けて紹介していく。
現役の東大生がオススメする店の数々,是非一度は試してみて欲しい。
ラーメン
男子学生ならみんな大好き,また実は女の子にも隠れファンが多い,定番メニューのラーメン。
本郷キャンパス周辺もまたラーメン激戦区であり,大通りを数百メートル歩くだけでたくさんのラーメン屋を見かけることができる。
今回は本郷キャンパス周辺にある有象無象のラーメン屋から,ラーメン好きの筆者が実際に食べて心からおいしいと思ったところだけを厳選し,紹介していきたいと思う。
用心棒 (最寄駅:東大前)
いきなり真打登場と言ってもいいだろう,本郷が誇る二郎インスパイアの名店,用心棒。
二郎インスパイアなだけあり,途方もない量のがっしりした麺とその上のうずたかく盛られたもやし,極厚の豚肉,そしてこれでもかというニンニクのパンチで腹ペコな男どもを黙らせてくれる。
しかし少食な人や女性向けに麺の少なめ盛りもやってくれるので,興味があれば気軽に挑戦してみよう。
麺が茹で上がったタイミングで店員に「ニンニクいれますか?」と聞かれるので,そこでニンニク・野菜マシ・アブラ・辛揚げなどのトッピングを頼もう。
ニンニクはコールしなければ全く入れないまま出てくるので,においが気になる人はそうするのがオススメだ。
山手ラーメン (最寄駅:本郷三丁目)
本郷キャンパス周辺のラーメン屋の中でも特に異色なのが,この山手ラーメンだ。
ラーメンと言えば醤油・味噌・塩などの味や,つけ麺・家系・二郎系などのスタイルで分類されるが,この山手で食べられるラーメンはそのどれにも当てはめがたい。
そもそもこのラーメン屋の特徴は,ラーメンの種類が非常に多いことである。
世間では1種類のラーメンを掲げて勝負するラーメン屋が多い中,このスタイルはなかなか珍しい。
スタンダードなメニューは,豚の背脂が散らされたその名もゆきラーメンだ。
他に人気なのはまぜそば,ピリ辛海鮮,焼き豚煮汁など。
ヘンテコなものとしてはみどりラーメンというミドリムシを使ったラーメンがあるので,新しいもの好きな人は挑戦してみると良いだろう。
ちなみにここもニンニクを効かせた味付け (セルフサービスだが,入れた方がおいしいので思わず入れてしまう) なのでご注意を。
家家家 (最寄駅:本郷三丁目)
特徴的な名前から察せられるように,家系ラーメンを食べさせる店だ。
ちなみにこの表記でヤーヤーヤーと読む。
実は本郷キャンパス周辺には家系ラーメンの店がいくつかあるのだが,その中でも筆者が一番おいしいと思っているのがこの家家家だ。
家系独特の豚骨醤油ベースの濃いスープに,ニンニクをたっぷり溶かして食べるのがなんともたまらない。
また家系ラーメンと言えば欠かせないのが白いご飯だが,この店ではなんとラーメンを頼むと,無料かつおかわり自由のご飯がついてくる。
これで650円なのだからコストパフォーマンスの面ではほんとうに最高だ。
注文の際に麺の固さ・スープの濃さ・油の多さを聞かれるので,内臓に自信のある人(?)は固め・濃いめ・多めでオーダーしてみよう。
1.4 瀬佐味亭 (最寄駅:本郷三丁目)
その中から察せられる通り,健康に良い胡麻をたっぷり摂れるラーメン屋だ。
メインメニューはこだわりの胡麻がたっぷり掛かった担々麺である。
担々麺と言えば真っ赤なピリ辛のスープをイメージしがちだが,ここの担々麺は胡麻のお陰かかなりマイルドな味わいである。
スタンダードは黒胡麻または白胡麻だが,ちょっと割高な金胡麻の担々麺もある。
食べ比べてみるのも一興だろう。個人的には奮発して排骨つきにするのがオススメだ。
うどん
うどんの強みはなんといってもコストパフォーマンスの高さだ。
うどん自体が腹持ち良いことに加え,天ぷらをつけることで油モノの欲求も満たすことができるのに,ワンコインで食べられてしまう。
まさに学生のランチにぴったりだ。
今回はそれぞれ異なる特徴を持つ3つの店を選んでみた。うどん好きならば是非コンプリートして欲しい。
こくわがた (最寄駅:本郷三丁目)
本郷三丁目駅を出てすぐのところにある立ち食いのうどん屋,こくわがた。
よく名の通った人気店であり,昼時には大抵外の行列に並ぶことになる。
ここのうどんは至ってオーソドックスな讃岐うどんだ。
メニューの中心は出汁がきいてあっさりしたかけうどんと,卓上の醤油を自分でかけて食べる醤油うどんとなっている。
うどんはがっしりした太さで,讃岐うどんらしい歯応えがなんともたまらない。
とくにこの店でオススメしたいのは,2個130円という安さにも関わらず,サクサクの衣としっかり下味のついた肉が楽しめる鶏天だ。
300~400円台のうどんとセットで注文すれば,この上なく満足できるワンコインランチにありつける。
二代目 甚八 (最寄駅・本郷三丁目)
この店は三重に本拠地を置いており,伊勢うどんを看板メニューとしている。
伊勢うどんの特徴は,長時間茹でられて柔らかくふわふわとした麺に,味噌の風味が香るたまりを絡めるところである。
これは地元三重のソウルフードになっているそうだ。
さまざまな種類の讃岐うどんもあるのだが,ここに来たら是非とも伊勢うどんを賞味してもらいたい。
例に漏れず1杯のお値段は500円もしないので,お財布に優しくてありがたい。
店内はうどん屋にしては大変広々としていて席数が多いので,のんびりとランチを楽しめる。
筆者はまだチャレンジしたことはないが,夜には地酒を出しているらしいので是非お試しを。
根の津 (最寄駅・根津)
ここもまた,昼時には店の周りにぐるっと行列ができるような人気店である。
本格の讃岐うどんを謳っており,ぶっかけうどんと釜揚げうどんが主軸メニューだが,筆者がオススメしたいのは釜揚げうどんに卵を載せた釜玉だ。
黄身を割ってうどんに絡め,生醤油と粉チーズ(!)をお好みで掛けると,和風のカルボナーラのような何とも言えない未体験の味わいを楽しむことができる。
店の装いもなんともかわいらしいので,女の子のランチにもオススメできる。
すぐ近くには根津神社があるので,腹ごしらえついでに散歩しに行くのも風情があって良いだろう。
カレー
老若男女問わず誰もが大好きなカレー。
今回は本郷キャンパスの近くにある,本格的なインドカレーの店と,独特なオリジナルカレーが楽しめる店をそれぞれ1つずつ紹介しよう。
パドマパレス (最寄駅:根津)
東京メトロ根津駅から地上に上がったところのすぐ裏手にあるのが,このインドカレーの店,パドマパレス。
雑居ビルの2階にあるため少々わかりづらいが,入り口前の道に置いてある看板を目印に探そう。
正直なところ,世間にたくさんあるインドカレー屋はどれも似たような味・メニュー・サービスを提供するので,逆に言えばハズレを引くことはそうそうない。
このパドマパレスも例に漏れず,豊富な種類で辛さを指定できるインドカレー,食べ放題のナン,ラッシーやチャイなどのドリンク,カレー風味のチキンなどを出してくる。
ランチセットはカレーの種類やドリンク・チキンの有無などによって何種類かあるが,どれもナンのおかわりし放題なので,コストパフォーマンスは抜群である。
ちなみにラッシーは現地の飲むヨーグルトのような飲み物で,すっきりしていて飲みやすくカレーによくマッチする。
フランスカレー (最寄駅:東大前)
ここのカレーは他のそれとはだいぶ違ったシロモノである。
なんでもフランスはパリで大好評だったというチキンカレーが主力メニューだ。
その名も「フランスカレー」,シャバシャバ系のカレールーは独特のマイルドさで,普段食べているカレーとは別の料理のように感じられる。
ごはんの上のドライマンゴーとピーナッツがアクセントだ。
もう一つのメインメニューはホワイトソースの掛かった挽肉たっぷりのパリカレーで,ラム肉を使っているとのことである。
筆者はパリカレーの方が好きだったりするので,是非こちらも試してみて欲しい。
こぢんまりとした店内は家庭的な洋風の装いとなっている。
またカレーの量はマダム盛り・ムッシュ盛りから選べるので,女の子のランチにもぴったりである。
中華料理
脂っこいものをガッツリ食べたい時,はたまたビールをジョッキでグイッと行きたい時にぴったりなのはやはり中華料理だろう。
本郷キャンパス周辺には中華料理の店が何件もあるが,その中でも特に筆者がよく利用する店を2件ピックアップしてみた。
一番餃子 (最寄駅:本郷三丁目)
赤門を出てすぐ向かいの中華料理屋。800円程度の定食が種類豊富にあり,味も量も十分である。
特にここは気軽に本格的なチャーハンを食べられる店として貴重であり,チャーハンと餃子がセットになった定食は筆者の周囲にもファンが多い。
また気の置けない友人と軽く一杯引っ掛けたいなんて時には,この定食に生ビール中ジョッキをつけるのがちょうどいい。
お腹一杯チャーハンを食べてビールを2杯飲んでも1500円しない程度なので,お財布にも優しい。
中華料理と生ビールのタッグはいつでも最高だ。
深夜23時までやっているのも地味にありがたい。夜のサークル活動の後などに大変便利である。
上海厨房 (最寄駅:本郷三丁目)
本郷通りを少し南へ歩いたところにあるこの店は,650~700円というリーズナブルなお値段のランチ定食が人気だ。
なんと40種類近い中華料理から選ぶことができ,しかも白ご飯はおかわり自由となっている。
さらにランチ定食と謳っていながら夜にも注文することができるので,安くお腹一杯食べたい時にちょうど良い。
またちょい飲みにぴったりなのが,料理1品・おつまみ1品・ビールや紹興酒などの飲み物1杯の三点セットでなんと880円の飲み物セットだ。
何度も言うが中華料理と生ビールのタッグは至高である。
奥には個室もあるので,飲み会の際には事前に予約して利用するのがオススメだ。
和食・定食
大学生の昼食の定番と言えばやはり定食だ。
一汁三菜をしっかり摂れる和風の定食は,食生活が乱れがちな大学生にとって大変嬉しいメニューである。
本郷キャンパスの周辺には,昔から東大生を相手に店を切り盛りしてきたような定食屋がいくつか存在する。
今回はその中でも人気な2つの店を紹介しよう。
もり川 (最寄駅:東大前)
本郷郵便局のそばにある定食屋,もり川。
この店はなんと1901年創業で,キャッチフレーズとして「東大生と共に明治から」という文句を掲げている老舗だ。
まさに絵に描いたような定食屋で,メンチカツ・ハンバーグ・からあげといった肉料理から刺身・カキフライ・焼鯖といった魚料理までなんでもござれである。
またどの定食にも小鉢やどんぶり飯がついており,質・量ともに大変満足できる。
昼時には店の外まで行列が伸びるような人気店なので,空きコマなどに余裕を持って行ってみよう。
家庭的な味わいに落ち着くこと間違いなしだ。
宮本 (最寄駅:東大前)
この店は本記事の中でも特に「隠れた名店」ポジションであり,筆者も最近先輩に連れて行ってもらって初めて存在を知ったような店なのだが,ほんとうにオススメなので紹介してしまおう。
正門を出て本郷通りを挟んだすぐ向かいにあるこの宮本は,夜は立派な日本料理・割烹として営業しており,店内には様々な種類の日本酒が並び,落ち着いた座敷席が用意されている。
入り口のいかにもなたたずまいを一目見ると,大学生が気軽に足を踏み入れる場所ではないような疑念にかられてしまうが,お昼時にはごくごく一般的な定食屋に様変わりしているのでご安心を。
しかしさすがは割烹料理の店,ランチの定食でもその味は確かだ。お値段は850円と学生のランチにしてはやや値が張るが,クオリティーはさすがの一言である。
まとめ
ここまで本郷キャンパス周辺の食事処を5ジャンル13店紹介してきた.
他にも知ってもらいたい店がたくさんあるというのが正直なところだ。
これ以上書くと長くなってしまうので今回はこれだけにとどめておくが,みなさんも学科やサークルの先輩に教えてもらって,いろんな店を開拓してみよう。
それでは,楽しいキャンパスランチを!