東大入試の過去問はたくさん存在する。数学もその例外ではない。
しかし、たくさんといっても数は有限であり、年代によって難易度や特徴が異なってくる。
そんな、過去問を受験生諸君はただひたすら解くことに終始していないだろうか?
ここでは、「東大数学25か年」を利用した最強の東大数学過去問の活用の仕方を紹介する。
この方法を活用すれば、本番で5割以上は狙えるはずだ。
東大数学の過去問演習の前の事前準備
東大数学の過去問を解くにあたって、全く数学の力が何にもかかわらず、演習していっても、全く意味がない。
有限個しかない過去問をドブに捨てるようなものだ。
まずは、しっかりとした数学の力をつけることから始めよう。
25か年には問題がそれぞれ、A~Dまでレベル分けされている。
目安として、一番簡単なAレベルの問題が解けないようでは、過去問演習に意味がない。
まずは、過去問のAレベルの問題が解けるようになるまで数学の力を上げていこう。
10年より昔の過去問とそうでない物で演習方法を分けよう!
東大数学の過去問は10年より昔の問題とそうでない物で、難易度が変わってくる。
10年より昔の入試では、特に1990年代においてだが、ベビーブームなどで子供の数が急増した世代がちょうど受けた入試である。
つまり、受験者数が多くなったが、定員は変わっていないので、相対的に近年の問題よりも難しくなっているのだ。
難易度が異なっているということは、当然活用方法も分けていった方がよい。
この難易度をうまく利用して大まかに次のような活用方法をとろう。
過去10年より昔の過去問:主に東大の問題になれる目的で使おう。つまり、時間をできるだけ使い一つ一つの問題を自分で解く訓練をしよう。
過去10年分の過去問:完全に本番の演習目的で使おう。150分間しっかり時間をはかり、本番と全く同じ想定で解いていこう。
という使い分けを行っていく。
つまり、難しい方の問題でじっくり考える訓練を積んでおけば、本番同様の演習で、十分問題に食らいついていくことが可能なのだ。
11年前から、25年前の15年分の過去問演習方法
ここでは、過去10年より昔の過去演習方法を紹介する。
ここでは、東大数学の問題に慣れていくために、主にじっくり頭を使って答えを導出していくこの方法から過去問演習を始めていこう。
必ず過去問は1年分セットで
25か年は東大の過去問が分野別に載っている。
これで、多くの人は、分野別に解いていってしまうのだが、それはやめよう。
東大数学は、1年分の中にも問題の難易度にばらつきがある。
そんな中でいかに、簡単な問題を発見して、それを確実に解いていくかが勝負になる。
よって、過去問を1年分の6問セット(文系は4問セット)で解くことによってまずは、どれが簡単なのか判別してその問題から解いていこう。
おすすめは、一回分野別に書かれている中から、自分で紙に問題を書いてみるとよい。
1年分セットで見られるうえ、問題をしっかり理解しやすい。
これは簡単(レベルA~Bの問題)だと思ったら、その問題は確実に解いていこう。
後に、25か年のレベル分けを見て、簡単な問題(A~B)をちゃんと見抜けたか確認し、A~Bの問題(最低でもA)は何も見ずに解けたか確認しよう。
どうしても解けない過去問の問題
過去問演習をしていると、どうしても解けない問題が出てきて当然だ。
特に10年より昔の過去問はレベルC~Dの問題が多く、これらは、最初は解けなくて当たり前だ。
慣れてくるまでは、レベルBの問題も解けないこともある。
しかし、これらの問題でただ答えを見るだけで終わってはだめだ。
このような問題を攻略するためには以下のような手順で解いていこう。
- 最初の30分間は自力で考える。
- 30分たっても何もひらめかなければ、答えをチラ見(ヒントをもらう程度)
- チラ見して得たヒントをもとに自力でまた考えてみる。
- これを何度か答えにたどり着くまでに繰り返す。
このような手順を踏むこととで、難しい問題でも最大限に自分で考える訓練へと活かしているのだ。
是非このようにやっていこう。
過去問の解きなおし
次は一度解いた過去問の解きなおしについてだ。
数学では、一度完全に何も見ずに答えまであっていた問題を二度解く必要はない。
しかし、完全に自力で解けなかった問題や、計算ミス当で答えが間違っていた問題は、もう一度解こう。
その際に、すぐ解きなおすのではなく、15年分解き終わってから解きなおししよう。
時間を置くことによって、できるだけ問題を忘れて、いかに自力でかつ確実に解けるかという訓練に最大限に生かすことができる。
やり直すべき問題は時間をおいてから、解きなおそう。
過去10年分の過去問
10年より昔の過去問を15年分解き終わったら次は、新しい10年分の過去問を解いていこう。
過去問の制限時間は本番同様150分
もうすでに、15年分の過去問を解き終わりかなり慣れてきたころだろう。
次はもう、本番同様に150分間で時間をはかって解こう。
この際に注意してほしいのが以下の2つだ。
- 簡単な問題は正確に見分け確実に得点しよう。(1問25分以上使わない)
- 難しい問題にできれば、一問以上くらいついて、完答を頑張ろう。
つまり、簡単な問題は確実に25分で解くことを前提とした演習だ。
これらをおそらく完答していけば、得点は半分ほどになる。
そして、難しいほうの問題を一問だけでも完答を目指すことの訓練でもある。
これが本番でできれば、理系は70~80点、文系は40~60点を狙うことができ、非常に大きなアドバンテージになる。
是非、2つのポイントに気を付け本番を意識して演習しよう。
解けなかった過去問
ここでも、さすがに満点はほぼ不可能だ。
しかし、ここで解き切れなかった問題をただただ答えを見るだけでは、非常に勿体ない。
これも、3.2と同様の方法で解いていこう。
過去問の解きなおし
こちらも、3.3と全く同じような扱いでかまわない。
10年分の演習が終わってから、問題を解きなおしていこう。
過去問演習を終えたら。
過去問演習を終えてしまってもうやることがないとう人も出てくるだろう。
実際自分がそうであった。
過去問演習を終えてしまったら、次の二つの問題が練習で使える。
後期の過去問
学科試験があった2007年以前の数学の問題である。
問題のコンセプトは似ているが難易度と問題数が違うため、10年より昔の過去問と同じ扱いで解いていこう。
東大型の模試
東大型の模試(河合のオープン、駿台の実践、東進の本番レベル模試)は問題形式が東大と類似しているのでいい練習になる。
特に、数学は駿台と河合がおすすめだ。
東進は難しい問題を解きたいという人向けだ。
まとめ
以上が「東大数学25か年」を使った、東大数学過去問を最大限に生かすために演習方法だ。
これだけやれば、かなりの力がつくはずだ。
この方法を是非実践して、本番で60点以上を叩き出そう。